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ぼくはもう正義にはなれない  作者: 白闇エナンカ
運び屋と悪魔の出会い
7/10

第二都市の噂

 私達は第二都市の広場へやってきたのだが…、やはり人の気配が無い。

 ちなみにシロは、

 「本当に…身長を変えれるのね」

 「しゃちょーが、キリカと同じ身長で!って、言われた…」

 私の身長に近い子供の姿になっていた。まぁ、その方が一般人として行動はしやすいか。

 その後、家の中や公園…学校や商店街…人がいそうな所で探し回るが、人も手がかりも見つからない。

 そして…近くにあった路地裏を探ると、マンホールがある。しかも、

 「誰かが出入りした跡がある」

 マンホールが少しだけ右側にズレており、よく見ると…中に人がうずくまっているのが見えた。

 「だ、誰だ!?化け物か!?」

 「違います!私は…あ」

 そういえば、警察でも自衛隊でもないから…なんといえば良いか…、

 「我々は退治屋の者です!悪魔の退治要請を受け、応援に参りました!」

 シロが「退治屋」と名乗り、退治の応援としてやってきたということを伝えた。嘘では…無いとは思う。

 「よろしければ、話を聞かせてくれませんか!」

 私もひとまずマンホールに隠れている人に呼びかけた。

 「…こっちに来てくれないか、奴に見つかるから」

 私達はそのままマンホールへと入った。


 「本当に人だ…」

 下にいたのは、1人の警官だけだった。

 「助けに来てくれたのは嬉しいが、君たちは子供ではないか!今はこの第二都市は巨大な化け物が彷徨っている。そいつこそが今回の失踪…いや、誘拐犯だ!」

 そう…私は子供だ。だが戦闘経験があるし、シロも戦える。

 「大丈夫です。私達は事務所から派遣されたものなので。私はキリカと申します」

 「シロです!」

 ひとまず自己紹介はしておくことにした。

 「俺は、村田だ」

 村田って…まさか、

 「ひょっとして、退治部隊の応援要請をした方ですか?」

 「そうだ!」

 村田警官はそのまま話を続ける。

 「俺達は政府の出動命令でこの第二都市に派遣されたんだ。数時間後…捜索中に子供が1人見つかった直後に、背後から化け物がその子供を捕まえて取り込んだんだ!俺達の周りにも退治部隊がいたんだが…他の住人達が人質に取られていて、俺以外の奴らはみんな取り込まれてしまった…」

 人間を取り込む悪魔か…人間をまだ完全に取り込んでいるわけではなさそうだが…、

  「…地下の人食い悪魔が復活したんだ」

 そう言った村田警官はガクブルと怯えはじめた。

 「ん?地下の人食い…?」

 「知らないのか!?『第二都市の人食い悪魔』だよ!」

 第二都市に悪魔が…?


 「この第二都市の地下にはかつては武器の生産工場で、その工場に…人食い悪魔が入り込んできて、周りの人達も工場も丸呑みにされた。それが『第二都市の人食い悪魔』の噂だ」

 噂か…聞いたこともない。

 「知らない…」

 シロも知らなかったみたいだ…。

 「その様子、第二都市の住人ではないだろ?この噂は第二都市の連中とおえらいさんしか知らないからな」

 地下に悪魔が出現…だけどそれなら、地上にも被害が出るはずだ。一体何故…?

 「ここの下水…黒いですね」

 シロがそう言って指差した先には、下水道の下水…にしては真っ黒でかなり濁っている。それを見た私は、

 「地下…ということは、この流れの向こうに悪魔が見つかるかもしれない」

 さらに…それを聞いた村田警官も、

 「そうか!生存者も見つかるかもしれません!」

 ()()に気付いたシロは、私にコクリと頷いた。

 私とシロは立ち上がって…私はこう言った、

 「そうと決まれば…退治しますか」

 「え?」

 村田警官がそう言うと、彼の背後に大量の目玉をこちらを見ていた。

 「うわぁぁぁぁぁ!」

 私は村田警官の傍に行き…飛んでくる目玉から魔法で守りながら、

 「やっつける!」

 シロはそのままの姿でその目玉をワンパンで倒していった。

 「…この地下なのは、間違いなさそうね」

 「あの向こう…いる」

 そう言うと、シロは先に向こうへ行ってしまった…。

 「それでは村田警官、この地下は危険なので…ここを出て、安全な所へ避難してくださいね」

 私も退治屋として流れの向こうへ…、シロの後を追った。

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