第二都市の噂
私達は第二都市の広場へやってきたのだが…、やはり人の気配が無い。
ちなみにシロは、
「本当に…身長を変えれるのね」
「しゃちょーが、キリカと同じ身長で!って、言われた…」
私の身長に近い子供の姿になっていた。まぁ、その方が一般人として行動はしやすいか。
その後、家の中や公園…学校や商店街…人がいそうな所で探し回るが、人も手がかりも見つからない。
そして…近くにあった路地裏を探ると、マンホールがある。しかも、
「誰かが出入りした跡がある」
マンホールが少しだけ右側にズレており、よく見ると…中に人がうずくまっているのが見えた。
「だ、誰だ!?化け物か!?」
「違います!私は…あ」
そういえば、警察でも自衛隊でもないから…なんといえば良いか…、
「我々は退治屋の者です!悪魔の退治要請を受け、応援に参りました!」
シロが「退治屋」と名乗り、退治の応援としてやってきたということを伝えた。嘘では…無いとは思う。
「よろしければ、話を聞かせてくれませんか!」
私もひとまずマンホールに隠れている人に呼びかけた。
「…こっちに来てくれないか、奴に見つかるから」
私達はそのままマンホールへと入った。
「本当に人だ…」
下にいたのは、1人の警官だけだった。
「助けに来てくれたのは嬉しいが、君たちは子供ではないか!今はこの第二都市は巨大な化け物が彷徨っている。そいつこそが今回の失踪…いや、誘拐犯だ!」
そう…私は子供だ。だが戦闘経験があるし、シロも戦える。
「大丈夫です。私達は事務所から派遣されたものなので。私はキリカと申します」
「シロです!」
ひとまず自己紹介はしておくことにした。
「俺は、村田だ」
村田って…まさか、
「ひょっとして、退治部隊の応援要請をした方ですか?」
「そうだ!」
村田警官はそのまま話を続ける。
「俺達は政府の出動命令でこの第二都市に派遣されたんだ。数時間後…捜索中に子供が1人見つかった直後に、背後から化け物がその子供を捕まえて取り込んだんだ!俺達の周りにも退治部隊がいたんだが…他の住人達が人質に取られていて、俺以外の奴らはみんな取り込まれてしまった…」
人間を取り込む悪魔か…人間をまだ完全に取り込んでいるわけではなさそうだが…、
「…地下の人食い悪魔が復活したんだ」
そう言った村田警官はガクブルと怯えはじめた。
「ん?地下の人食い…?」
「知らないのか!?『第二都市の人食い悪魔』だよ!」
第二都市に悪魔が…?
「この第二都市の地下にはかつては武器の生産工場で、その工場に…人食い悪魔が入り込んできて、周りの人達も工場も丸呑みにされた。それが『第二都市の人食い悪魔』の噂だ」
噂か…聞いたこともない。
「知らない…」
シロも知らなかったみたいだ…。
「その様子、第二都市の住人ではないだろ?この噂は第二都市の連中とおえらいさんしか知らないからな」
地下に悪魔が出現…だけどそれなら、地上にも被害が出るはずだ。一体何故…?
「ここの下水…黒いですね」
シロがそう言って指差した先には、下水道の下水…にしては真っ黒でかなり濁っている。それを見た私は、
「地下…ということは、この流れの向こうに悪魔が見つかるかもしれない」
さらに…それを聞いた村田警官も、
「そうか!生存者も見つかるかもしれません!」
何かに気付いたシロは、私にコクリと頷いた。
私とシロは立ち上がって…私はこう言った、
「そうと決まれば…退治しますか」
「え?」
村田警官がそう言うと、彼の背後に大量の目玉をこちらを見ていた。
「うわぁぁぁぁぁ!」
私は村田警官の傍に行き…飛んでくる目玉から魔法で守りながら、
「やっつける!」
シロはそのままの姿でその目玉をワンパンで倒していった。
「…この地下なのは、間違いなさそうね」
「あの向こう…いる」
そう言うと、シロは先に向こうへ行ってしまった…。
「それでは村田警官、この地下は危険なので…ここを出て、安全な所へ避難してくださいね」
私も退治屋として流れの向こうへ…、シロの後を追った。




