告白
救出に現れた、謎の女子高生カナ─
その正体が、明かされる─
ウカとの繋がりは─!?
そして、、、
彼女の、目的は─!?
─第9話─
カナが持っていた刀の切れ味は勿論だが、その刀捌きは圧巻だった。
ウカの上に乗っていた、大きな瓦礫をいとも簡単に細かく切り刻むと、その小さな背中にウカをおぶりながら、崩れた瓦礫の立ち込める大きな砂埃の中から、出て来た。
『で、この子どうすんの?』
その声をレンとリンへと掛けると、空を睨む。
先程から、嫌な雲が広がり始めていた。
もしかしたら、思ったよりもAI達の初動が早いのかもしれない─
そんな事を考えながら、レンとリンへと視線を戻した。
『ウカ!大丈夫か?』
レンは、声を掛けていた。
自分のケガよりも、先に身代わりになってくれた戦闘アンドロイドを心配するなんて。と、その優しさに胸を打たれたであろう、ときめいているリンと、少し優しすぎでは?と、半分呆れそうなカナは実に対象的であった。
だが─
そんな身代わりになってくれたウカは、衝撃によってショートを起こした事もあり、目の周りが青から黄色へと、点滅を繰り返していた。
『はカセが…しんぱイです、もどリたいデす。』
はっきりとはしているが、少しばかりたどたどしい日本語になっていた。
『ウカが言うなら、戻ろう。』
レンに促され、研究所へと戻り始めた一行。
道中、不意に現れ、気になっていた質問をカナにぶつけてみたのだが、本人の口から直接の答えを聞いて更に驚きを隠せなかった。
まず、レンとリンの未来の娘である事。
2966年の未来からタイムリープを果たし、現在16歳で、ある事。
その時代には、ネリ博士は居ない事。
カナが産まれる前に、レンはリンを庇い死亡していた事。
その原因が、大地震でその身を盾にしてリンの身代わりになった事。
敵の戦闘アンドロイドや、AI達と毎日の様に戦っていた事。
更に言えば、予言者と名乗るフードを被った怪しい奴に、過去が危ないと告げられて来た事。
聞けば、レンの形見でもあった、予言書が光り輝きながら、白紙のページから文字が浮き上がって行き先も2930年と示されたが為に、迷う事なく来れた事などを、話してくれた。
『へ〜。そうなんだぁ〜。』
さっきから、カナの話を聞くたびに、周りから見ても気色悪い程に口元を緩ませ、ニヤニヤが止まらないリン。
本人にとっては気付いてないのかもしれないが、レンにとっては、恐怖しか感じない。
未来のリンもこんな感じなの?と、カナにヒソヒソと聞いてみると、そうだね。と、あっけらかんと答える。
ただ─
ママは優しいよ?と、何の躊躇もなく答えるカナに、優しいのは女同士だからだろうなぁ。と、決して口には出さず、自身の心の奥で、答えをまとめる事にした。
『研究所ってどのくらい?歩いて来たの?』
歩き始めて5分が経過した頃、ウカをおぶり足早に歩くカナは問い掛けた。
博士から預かったGPS端末を見せてやると、この距離歩くの面倒じゃない?と、何やらカバンから取り出すと、おもむろにスイッチを押した。
それは4人乗りが出来る小さめのバギーで、聞けばカナがいつも愛用している携帯用車輌であり、刀と同じ素材を使っている為に軽量でとても丈夫との事だった。
ウカ達一行が乗り込むと、GPS端末を置くように言われ、車輌のボタンを押す。
目的地に自動で走る為に、運転をする事なく安全に到着してくれるのだと、自慢気に話してくれた。
研究所も、無事だと良いけど─
顔に一抹の不安を浮かべながら、カナは刀をギュッと握り締めていた。
その一方で、レンはウカを心配しながらもカナの話を聞き、予言者とは一体どういう奴なんだろう?、味方なのだろうか?と、不安と少しの期待が入り混じっていた。
指導者は、何があっても、私が守る!
ウカは目の周りを点滅させ、背中から少しばかりのショートをさせつつも、強く誓っていた。
カナは、娘だった─!!
衝撃の事実を告げられるも、地震と故障もあり博士を心配する、ウカ。
その言葉に従い、戻る事を決めたレンとリンとカナ。
研究所は、無事なのだろうか─!?
今後の展開を、お楽しみに─




