健太の記憶回避
前回 飛んだ文章(R18)から 始まっています。
内容は、健太が寿樹との別離を受け止められず、記憶障害が発症してしまいました。
その後の鬼空の対応から どうぞ。
BGM♪「Myrea」Tani Yuuki
「なんで、寿樹なんだよ。わたしは鬼空だ!健太、しっかりしろ!」
「寿樹と一緒に見る桜は 散りかけても ちっとも寂しくないんだよ。むしろ 散っている姿も美しくて……。君と居ると 幸せなんだ。」
鬼空が 弦賀にこの状態を見せる。
「流石に おかしいですよ。これは 脳の障害ではなく、心の問題でしょうね。わかっていて 回避しています。」
「わかているのか?」
「わかっているのに わかりたくないのですよ。それの繰り返しで 自暴自棄となり、でも健太さんの性格でしょうか?しっかり仕事をこなすタイプですから。希望は失っても放棄しない。放棄しないためには、見て見ぬふりを自分の中でしているのでしょう。」
「治るのか?」
「いや、……これは精神の問題で、わたしは 少し専門外になります。」
「寿樹に合わせたら?」
「その方がいいと思いますが、結局、寿樹さまは赤城家の嫁でしょ?健太さんにとって戻って来てくれてはじめて解決する事だと思いますよ。」
「寿樹が来るだけじゃ ダメか。 じゃあ、どうすればいいんだよ。」
「それ、その状態です。 健太さんは 深刻にそういった壁に当たっている訳です。」
「にっちも さっちも いかんな これは。」
「いっその事、鬼空さまが そのまま寿樹さまにおなりになればいかがですか?」
「わたしが 寿樹に!?」
「似てきましたよ。お姿も。」
「たしかに、言葉使いも直して来てるから 瓜二つかもしれんな。」
(きっと 健太には 枯れた花でも 寿樹と一緒に見ていれば 枯れ姿も美しいなんて言うんだろうな。どんだけだよ健太。どんだけ寿樹の事 好きなんだよ。)
後ろをついて来る健太を チラ見する鬼空。
「なぁ健太。わたしと居ると どれだけ幸せなんだ?」
顔を上げて 鬼空を見る健太。
「今、こうして階段一つ上がるのも 幸せだと思う。」
「わたしと 居るとか?」
「そうだよ。だから 赤城家なんて 行かないでね。」
(そりゃ、大変だ。一歩あるく事に幸福感じてやがる。)




