強制連行
―赤城家へ強制連行―
そんな会話をしたばかりだったのに、寿樹は父親の命令で赤城家に強制連行されてしまった。
健太は泣き叫ぶは、弦賀は呆れた状態になるは、で真正家は大混乱に見舞われた。
「誰もあの父親に反抗できないの? 弦賀さん 本当は文部科学省の人間なんでしょう?」
「文部科学省の人間ではありません。」
「父親は国に 鬼空を研究材料に捧げたんだよ!なんとかしてよ!」
「できませんね、私は真上様の命でここに配属されているだけですから、真上様の機嫌を損ねますと他の物と交代させられてしまうか、ここへ研究員も止められるかもしれません。」
「久々に親父の顔見たな。」
鬼空が割って入ってきた。
「ねえ、鬼空ならお父さんに言えるでしょ?」
「無理だね。許嫁の話は母親が別れる条件だったらしいから。」
なに?そんな事、寿樹から聞いてない。いや、言えなかったのかもしれない。僕があまりにも赤城家へ嫁ぐ事を反対したから。
「で、どっちの許嫁になるの?恭司郎じゃダメだからね!」
力強くここで言っても虚しいだけだった。
今日の父親訪問、寿樹強制連行は 恭司郎が寿樹をもらうという話で父親が来たらしい。
寿樹は恭司郎の許嫁は嫌だとハッキリ父親に告げていた。
それで、赤城家へ向かったのだから寿樹には何か策があるに違いない。健太はそう思う事にした。
夕飯の支度をしたが、食事がのどを通らない。
夜も眠れない。
寿樹が恭司郎に嫌な事されてないか心配でたまらなかった。
僕、全然君を守ってあげられないよ。
自分の無力さに これほど 悔しいと思った事は無かった。
鬼空に 泣きついていた
鬼空がスマホを取り出して寿樹からだと告げる。
健太は スマホをのぞき見る。
とりあえず、寿樹からメールで安否を知らされる。




