高梨ここあ戦います2
私はカーグーン第七位クレン・バー
相手の少女は得体の知れない鉄馬を出現させて抵抗してくる
その鉄馬は私の魔法を次々と跳ね返し、早馬を遥かに凌ぐスピードで動き回る
正直、こんな化物とやり合いたくはありませんね
「まぁ良いです私もここいらで・・・」
私が言葉を言い終わる前に何かが私に直撃した
それも、とてつもない速度で
私は魔力を込めると身の回りの空間を歪め防御を開始した
ここに私が居る限り決してこのバリアーは破れない
絶対の自信を持っていた
しかし、敵の魔法?の直撃によって発生した炎は私の周りを囲む消える気配がない
「フッフッフッハッハッハッハーーーッハッハッハ」
私は笑いを隠しきれない、なぜならこの攻撃こそ相手の最強魔法である事は間違いない
周りを見てみると私を中心に巨大なクレーターが出来ており目に見える範囲の草木は全て吹き飛んでいた
これほどの魔法を使えるとは敬服しますが、それすらも耐えうる我が防御魔法
正直身震いが止まりません、しかし・・・
「おかしいですね、少女の顔に焦りが見えません」
炎の隙間からチラリチラチと見える化物少女の顔はむしろ笑ってすら居る、なぜ?
「しかし・・・ほのお・・・が・・・消えませんね・・・いつま・・・で・・・
もえてるのでしょ・・・う・・・か・・・」
おかしい、限界まで全力疾走した後のように息が苦しい、時間が経つにすれ段々と
「ま・・・さかこの魔法の真の目的はこの・・・呼吸をふさ・・・ぐ事でしょうか・・・」
息が吸えない、苦しい、無理やり息を吸うと吐き気がし意識が遠ざかっていく
少女の顔は笑っている、まるでこれから死刑執行させる囚人を眺めているように
この悪魔め・・・
「くっ、限界です」
この防御魔法は動いている間は発動できない、
私は水魔法を発動させて自分に水をかけると少女の方角に向けて走り出した
接近して全力の魔法を叩きつけるために
私は栄えあるカーグーンが一人、こんな少女に遅れはとりません
無我夢中で走り抜いた、濡れているとはいえ髪は焦げ服はぼろぼろ、肌も火傷だらけ
しかし、こいつさえしとめてしまえば
「覚悟ーーーーーーーッッッ!」
私は少女に向けて手をかざした、全力で魔力を込める
しかし私の目の前にいるのは先程の鉄馬だ
鉄馬の先に付いている筒状の先が私に向いている
「し、しまっ」
筒状の先が閃光を発した、攻撃魔法に力を込めたせいで防御魔法が間に合わない
気がつくを私は地面に転がっていた、立ち上がろうとするも下半身を無くなっている
意識が遠くなる、少女が近づいてくる
順風満帆の私の人生まさかこんな少女に邪魔されるとは・・・
「く・・・悪魔め・・・」
それが私の最後の言葉となった
悪魔とは何てことを言うんですか!
こんなか弱い少女に向かって
「失礼な奴でしたけど強敵でしたね」
すると女性のみで構成されているパーティーのリーダーフラウさんが声を掛けてきた
「ここあちゃん、一体何をしたの!?」
とても驚いた様子だ
「はい、私も何がなんだか」
「ここあよお前やはり化物じゃな」
ラプターとペスコも気になっている様子だ
「ペスコ、化物は失礼ですよ、まぁ良いです
物理攻撃が効かなそうでしたので、要するに酸欠させました」
「酸欠?」
フラウさんが首をかしげる
この世界の文明レベルではまだ(酸素)が発見されていないので説明が難しい
「要するに口を塞がれたようなものですね、当然息苦しくなって飛び出します
そこを戦車砲で吹き飛ばしました」
「しかしここあよ、あの魔法は何じゃ?とてつもない威力だが」
ペスコが着弾地点を凝視する、そこには直径10m前後のクレーターと
その衝撃波と熱で木々が吹き飛び更地になっていた
もはや、ここが森だとは誰も信じない
「インテリメガネと話してる間に高度10kmに
ナパーム弾を搭載したミサイルを召喚しました
高度10kmから投下したのでその運動エネルギーとナパームの破壊力で
全てを破壊し焼き尽くします、そしてその結果が」
全員がもう一度着弾地点を見る、もはやため息しか出ないようだ
このミサイル召喚はストックは出来ないようで1日に一回しか使えない技だ
なので絶対に外せない
ミサイルは消耗品の括りのようで、一日経てばまた使えるようだ
「良くわからないけど、とにかくここあちゃんありがとね」
フラウさんは全てを諦めた様子だ
「お疲れ様でした、何とお礼を言ったら良いか」
急いで引き返してきたのか、依頼主さんとその護衛についていた冒険者達が集まってくる
「依頼主さん、何が様子がおかしいので早く切り上げて帝都に戻る方が良いと思います」
この世界に来てから、本当にロクな事がない襲われてばかりだ
私はこのチートスキルと引き換えに運の数値が底を付いているのではないでしょうか
「そうですね、大体の目的も達成しましたし、戻りましょう
本当にお疲れ様でした」
急いで荷支度をすると帰路についた
サルビト連邦による帝国への威力偵察、エルフの国では魔族の暗躍
この世界の行動は現代地球よりも直接的だ
もう少し気を引き締めないといけません
しかし、馬車の中は静かだ
ペスコもラプターも疲れたのか、少しうとうとしている
ふふ、二人共お疲れ様です
馬車に揺られながら帝都に向かった




