高梨ここあ戦います
いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい
左腕が焼けるように痛い
咄嗟に受けた左腕が損傷している
表面が真っ赤っ赤になり、もしかしたら骨までダメージが行ってるかも
DEF5000を超えるの防御をやすやす突破してくる火力
恐らく相手は・・・
「ここあ様!?」
「ここあよ大丈夫か!」
二人が私の元に駆け寄る
「私の事は良いから!敵が居ます追撃準備をして下さい」
私は叫ぶ、言葉にもならない声で
この世界に来てから初めての本格的なダメージ
こうも痛いのですね
「ここあ様、敵は大規模な隠蔽スキルを使用していた模様です
100人近い軍勢に囲まれています」
100人?何処かの国の威力偵察?方角から考えて
帝国と王国両者に隣接している大国サルビト連邦の可能性も
なら、なぜ私が狙われた?
「くっくっくっ、あのハイウルフの軍勢を退治したのがこんなお嬢ちゃんだとは」
20台半ばくらいのメガネを掛けたインテリさんが出てきた
私は左腕を抑えながら喋る
「そこのインテリメガネ!何のつもりで私を攻撃したのですが
返答次第ではただでは返しませんよ」
インテリさんの口元が歪む
「インテリメガネはやめてください
答えは簡単ですよ、あなた達は私の計画を邪魔しました
ただそれだけです」
インテリメガネは言葉を続けた
「申し遅れました、私はカーグーン第七位クレン・バーと申します
以後クレンとお呼び下さい」
「カーグーンだと!?」
近くの冒険者が驚きと共に口にした
「カーグーンって何なんですか?」
「嬢ちゃんは王国の人間だから知らないだろうが
カーグーンはサビエト連邦連邦所属の実力者集団だ
一人で千の軍勢に匹敵すると言われている
誰が所属しているかは機密事項になっていて直接見たい人間は居ないと言われている」
やはりサルビト連邦でしたか
帝国への威力偵察っていう所でしょうか
「インテリメガネさん、私達にペラペラ喋って良いんですか?」
「私はクレンだ!まぁ言い・・・どうせここがお前たちの墓場だ問題はない」
あ、古来から言われている言ってはいけないセリフTOP10に入る言葉だ
しかし、実力は本物です私のダメージは深い
「ラプター、ペスコそしてその他の皆さん私は本丸を相手にします
周りの相手をお願いします!」
私はそう言い残すと閃光手榴弾を取り出した
左腕がまだ使えないので右手で持ち歯でピンを抜いて相手に放り投げた
「皆さん!目と耳を抑えて下さい!」
閃光手榴弾は文字通り強烈な閃光と音を発生させる武器で
前の前に一瞬太陽が出現すると思えばわかりやすいです
「ピカーーーッッッ!」
強烈な光が辺りを覆った
木の上に伏兵していた人間もぼとぼとと落ちてくる
そのスキを逃すまいと相手の本丸インテリメガネに向け突進した
「良い技ですね、しかし警告するにしても敵に聞こえてては意味がありませんよ」
クッこのインテリメガネに閃光手榴弾が効いていない、見た目同様頭もキレそうです
左手が使えないので右でにナイフを持って相手に斬りかかる
「私のスピードに付いてこれ・・・」
私の斬撃が相手の顔をめがけて放った
だが、刃が相手に達する前に刃が砕けてしまった
「なっ!?」
「がらあきですよ」
インテリメガネが右でに力を込めると、平手で私のお腹に打撃を加えてきた
中国拳法のような動きだ
「グッ・・・」
私は下腹部を押さえた、胃液が逆流してくるような感覚に襲われる
体の中を攻撃されているような・・・
ナイフを見ると刃渡り20cmを超えるチタン製の刃が無くなっていた
咄嗟にベレッタ(拳銃)を取り出すと数発相手に発泡した
「ターンターンターン!」
乾いた銃声が響く、ベレッタは口径が9mmと小さいが
鉛玉が音速を凌ぐスピードで襲いかかるそのエネルギーは計り知れない
しかし、相手に命中する直前、弾が消滅してしまった
「な、何をしたんですか!?」
「私が手の内を敵に教えるとでも?と言いたい所ですが
私の周辺の空間を歪めているのですよ、なので物理攻撃は一切受け付けません」
なにそれずるい
「ずいぶんとペラペラ喋りますね、私は有り難いですが」
「問題はありません、分かった所で対処法はありませんからね」
相手が片手をこちらに掲げた
初撃に私に対して行った技だ
しかしその技は
「さよならです」
相手はエネルギー弾を何発も私に向けて放つそして着弾する
「ドゴーーーーーン!!!」
着弾で爆発が起き辺り一面黒焦げになった
「ふっ、あっけなもんですね
皆のものよ、冒険者一味を全滅させろ!」
インテリメガネが呼びかけるが誰も反応はない
「誰を呼んでるんじゃ?こやつらの事か?」
ペスコが指を指した先には100人前後の人間が山積みになって転がっていた
「あ、殺してはおらんぞ?ここあに怒られるからのぉ」
「なっ!?」
インテリメガネが絶句している
「それにお主、終わった気でおるようじゃが、よおく見てみい」
ペスコが顎をしゃくる
その先には全長10mは越そうかといういかにも獰猛そうな砲塔を抱えた
巨大な鉄の塊が鎮座している
「ふっふっふっーこれこそが世界最強と言われる戦車M1エイブラムスです!」
戦車の上からひょこっと顔を出してドヤ顔で言い放つ
「インテリメガネさん、貴方の攻撃は所詮は熱エネルギーです
RPGやロケット砲の直撃にも耐えうるこの戦車の装甲はとてもとても」
「それが何だというです」
少しキレた様子のインテリメガネさんが戦車に対して連続攻撃を仕掛けてくる
しかし、
「何なんです、その化物は!
しかし私とて栄えあるカーグーン舐めないで貰いたい」
何やらインテリメガネがぶつぶつと詠唱を始めた
すると頭上に巨大な火の玉が出現してどんどん大きく、色が濃くなっていく
「私もこの魔法を使うのは遠慮したかったのですが仕方ありません
喰らいなさい、煉獄の大火」
煉獄の大火!?何それかっこいい!と感動してる場合じゃないので私も対応する
「かっこいい魔法ですね、しかし現代兵器にそんな鈍足通用するはずがないですよ?」
AGT1500ガスタービンエンジンが唸る、
このエンジンは莫大な燃料を消費する代わりに63tの巨体を一瞬で時速60kmへと押し上げる
馬のスピードに慣れているこの世界の人間には想像できない世界だ
凄まじい音と共に一瞬で着弾地点から離脱した
「ドゴーーーーーーンッッッ!!!」
着弾地点を見ると小さなクレーターが出来ている
あれを食らうのは流石にまずかったかもしれない
「ずるいですよ、何なのですかその化物は」
インテリメガネが唸る
ていうかずるいのはどっちですか!空間を歪めるとか反則ですよ
しかし既に対処済みだ
「私の攻撃は貴方を傷つけられない、しかし貴方の攻撃も私を傷つけられない
という訳で提案です、お互いここらで引きませんか?」
お前たちが仕掛けてきたのでしょう!と言いたい所ですが
「私もそうしたいのは山々ですが・・・既に手遅れというか~・・・」
私はラプター達に目で合図して冒険者と依頼主を遠くに逃がすように合図する
すると伝わったのか、皆一斉逃げ出した
「ん?その割には皆さん撤退してますよ?
まぁ良いでしょう、貴方とはもう戦いたくありませんよ」
メガネをクイクイ上げながらにやけている
確かに凄く似合っているポーズなのですけど、これから起こることを考えると少し同情が・・・
「ラプター!ペスコ!急いでできるだけ遠くに皆さんを逃して下さい!
さてと私も・・・」
ガスタービンエンジンがフル稼働をし急いで退散する
「一体何なのでしょうか?まぁ良いです私もここいらで・・・」
身を翻した瞬間、巨大なミサイルが直撃した




