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扉を開くもの

門番はもう一度同じ仕草をした。今度は、先ほどよりもはっきりと。


その瞬間、周囲にいた兵士たちがほとんど気づかれないほどの動きで位置を変えた。

ゆっくりと、しかし確実に、アドリアンたちの周囲の角度を閉じていく。


それは直接の脅しではない。


規律だった。


アドリアンはゆっくりと両手を上げ、落ち着きを示した。そして、失敗と緊張の視線の中で覚えた、ぎこちないこの世界の言葉で話した。


「入る……払う」


門番はわずかにうなずいた。


確認。


アドリアンはゆっくりとジャケットの内側へ手を入れた。


モラレスの肩が緊張する。

事態が悪い方向へ転べば、すぐ動けるように。


だが、アドリアンが取り出したのは武器ではなかった。


彼の手の中にあったのは、小さな青い石だった。


それは朝日の光を受け、まるで凍った水を閉じ込めているかのように輝いた。

ただの光ではない。

奥行きがある。


静かに渦巻く嵐のような、深い青。


エルドリアには存在しない石だった。


この世界の鉱山にも。

市場にも。


だからこそ――


それは、計り知れない価値を持つ。


アドリアンはすぐには何も言わなかった。

数秒の沈黙をそのまま置いた。


沈黙は、時に言葉より強い。


文明のある世界ならどこでも通じる、普遍の真理がある。


人間は、光るものが好きだ。


そしてそれが唯一無二であるほど――

価値は跳ね上がる。


門番は目を細めた。


その姿勢が、わずかに変わる。

体重移動。ほんの数ミリ。


もう彼はアドリアンを「異邦人」として見ていなかった。


商人として見ていた。


アドリアンはゆっくりと手を伸ばし、石を見せた。

だが、渡さない。


「払う……入る……全員」


彼は仲間を指差した。


門番は何か早口で言った。

アドリアンは全部は理解できなかったが、雰囲気は読めた。


疑い。


抑えた欲望。


そして、感心を隠そうとする権威。


別の兵士が、門番の耳元で何かをささやく。


アドリアンは一つの単語だけ聞き取れた。


「珍しい」


もう一つ。


「本物」


彼は心の中で笑った。


交渉成立。


アドリアンは石を指の間でゆっくり回す。

光が面を滑り、青い輝きが揺れる。


偶然ではない。


演出だ。


価値は見せる。

だが、安売りはしない。


骨の髄まで――


ビジネスマン。


「通るだけ」

「問題ない」

「商売……できる」


門番は長い間、石を見つめていた。


やがて、街を指し、人数を数え、指を三本立てた。


三回分の支払い。


アドリアンは静かに首を振る。


一本の指を立てた。


石を指す。


そして門。


沈黙。


群衆がざわめき始めていた。

恐怖よりも、好奇心。


首が伸び、ささやき声が広がる。

ゆっくり燃える火のように。


門番は深く息を吐いた。


計算している。


この提案を受ければ、規則違反になる。

だが同時に――


唯一無二の宝を手に入れる。


それは、彼の地位を変えるかもしれない。


アドリアンは知っていた。


いつだって。


門番はついに手を差し出した。


アドリアンは石をその掌に置いた。


兵士はそれを、まるで予想以上の重さを持つかのように受け取った。


青い光が彼の瞳を横切る。


その瞬間、表情が変わった。


敬意。


野心。


危うい好奇心。


そして短く門へ合図した。


入城許可。


城壁を越えた瞬間、モラレスは押さえていた息を吐いた。


「それ、いくらだ?」


アドリアンは街を見渡した。


人で溢れる通り。

煙の向こうに伸びる塔。

見えない政治の境界を示す旗。


「俺たちの世界なら……数千ユーロだな」


モラレスは低く口笛を吹いた。


「マジかよ」


アドリアンは小さく首を振る。


「ここでは……もっと価値がある」


ナラは彼の腕にしがみついたまま、首をかしげた。


「そんな高いもの、どうして使ったの?」


アドリアンは城壁の兵士たちを見た。

値段を叫ぶ商人たちを見た。


力と欲望で呼吸する街。


そして静かに答えた。


「どんな世界でもな……」


一拍置く。


「金は、物だけを買うわけじゃない」


彼の視線は、すでに見えない地図を描いていた。


「扉も開く」

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"読んでいただきありがとうございます!コロンビア人ですが、日本のアニメや小説が大好きで頑張って書いています。翻訳ツールを使っての投稿ですが、楽しんでいただければ幸いです。"
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