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北方の遺物

ヘリオル聖域の夜明けが凍った湖を淡い黄金に染めるころ、カエルは目を覚ました。


胸元のペンダントに触れる。


鍵。


古代の金属。変化する刻印。異世界への門を開いたときから生きている。


「それはエルドリアの物ではない」とアルカヴェルが言う。


「元の世界で見つけた」


「境界を歩む者の遺物だ」


鍵が震え、北を示す。


二日後、カエルは単身で北へ向かった。


雪原は巨人の骸のような岩石地帯へと変わる。空気は古の力で震えている。


やがて黒き巨大な門が現れた。星のように動く紋様が刻まれている。


鍵を差し込むと、谷が揺れ、石門が開いた。


中央には浮かぶ台座。その上に金色の篭手が置かれている。


触れた瞬間、幻視が奔る。


忘れ去られた軍勢。

紅蓮の空を舞う竜。

跪く王たち。


声が響く。


――境界の鍵を持つ者よ。

支配の篭手を手にするならば、

不可能な境界を征せよ。


篭手が腕に装着される。


直後、咆哮。


岩と溶岩の巨像が現れた。


戦いが谷を揺らす。巨像の拳が振り下ろされる。


カエルは篭手を掲げる。


黄金の障壁が衝撃を受け止める。


力を込めた一閃。


光が巨像を両断した。


静寂。


篭手が静かに脈打つ。


カエルは北の地平を見つめる。


遺物。

王国。

征服。


歩み出すたび、境界の鍵はさらに強く輝いた。


まるでエルドリアそのものが、新たな存在の誕生を認めたかのように。

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"読んでいただきありがとうございます!コロンビア人ですが、日本のアニメや小説が大好きで頑張って書いています。翻訳ツールを使っての投稿ですが、楽しんでいただければ幸いです。"
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