第37話:最初の引き取り
月末の朝、大空洞に入った。
第三耕地の三回目になるグループが収穫できる大きさになっていた。指で茎に触れると弾き返してくる。五本を摘み取った。採取ポイントの三本、第一耕地の二本と合わせて十本になった。三か所に水をかけてから小屋に戻った。
乾燥台に十本を並べた。炭に火をつけた。
待つ間に棚を確かめた。昨日までに通常品が百十三本になっていた。今日の十本が加わると百二十三本になる計算だった。月百本を大きく超えていた。
乾燥が終わった。十本を仕上げた。通常品が百二十三本になった。
棚を整えた。通常品を左に百二十三本、向きを揃えて並べた。混合品を右に八本。引き取り分の百本は左から取り出せるようにした。
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昼前にセイロスが来た。今日はドゥルガと一緒ではなかった。山道を一人で上がってきた。
「百本以上揃っているか」扉のそばで聞いた。
「百二十三本あります」
セイロスは中に入り、棚の前に立った。一本を手に取って窓の光にかざした。薄緑の色を確かめた。もう一本を手に取り、元に戻した。全体を一度だけ見渡した。
「均一だ」
「乾燥と煎じる時間を毎回同じにしています」
「百本、引き取る」
一緒に百本を木箱に移した。セイロスが一本ずつ確認した。数え終わってから、布袋から銀貨を取り出した。
「二百五十枚。確認してくれ」
受け取った。袋の中で銀貨が重かった。今まで一度に手にした中で最も多い額だった。中を確かめた。
「確かに受け取りました」
「ドゥルガへの仲立ち料は私の側では計上していない。月ごとにドゥルガから別で話がある」
「わかりました」
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「奥を案内してもらえるか。前回に約束した大空洞だ」
「時間はありますか」
「今日は時間を取ってある」
松明を持って霧穴に入った。採取ポイントを過ぎて紋様の広間へ来た。セイロスは壁の紋様を一度だけ見た。止まらなかった。
大空洞に入ると、天井からの光の筋がちょうど第三耕地の上に当たっていた。セイロスは耕地の前で立ち止まった。
「ここで栽培しているのか」
「三か所あります。これが一番新しい耕地です。今朝、三回目の収穫が終わりました」
セイロスは茎の一本を目で追った。触れはしなかった。「月百本を超えた要因は耕地の拡張か」
「採取ポイントからの分が月九十本前後になります。残りが耕地からです。耕地が増えると来月以降はさらに安定します」
「耕地はまだ広げられるか」
「大空洞の中に光と土の条件が揃う場所があれば、広げられます」
「条件が揃う場所を選べるのか」
「場所の見極めができる者に手伝ってもらっています」
セイロスはうなずいた。それ以上は聞かなかった。
水場のそばまで来た。セイロスは岩壁に手を当てた。「温かい」
「地の深いところから来る熱だと思います。正確なことはわかりません」
「霧花草はここの近くに生えているのか」
「水場の周りに密生しています。混合品の原料になります」
「混合品は今月は取引しないのか」
「まだ生産数が安定していません。通常品が安定してから、改めて話を出させてください」
「わかった」
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霧穴を出たところで、セイロスは荷物を肩に直した。
「来月末にまた来る。引き取りの量は今月と変わらない」
「月百本、用意します」
「ドゥルガには私の方から話しておく」
セイロスは山道を下りていった。途中で一度も振り返らなかった。
*
小屋に一人になった。
棚の左に、二十三本の通常品が残っていた。混合品が八本。木箱が出ていったあとの棚は、少し広く見えた。
今月、百本を引き渡した。銀貨二百五十枚を受け取った。ドゥルガへの仲立ち料は百本分の銅貨千枚——銀貨にすると十枚分になる。次にドゥルガが来た時に渡す分だった。残りの二百四十枚が今月の実収になる。
三ヶ月、続ける。今やることは変わらない。明日も採りに行く。耕地に水をかける。乾燥して煎じる。それを積み重ねていけば、来月末にも百本は揃う。
経営の書を開いた。
「一度の取引は始まりではない。二度目が本当の取引になる。約束を守った者だけが、二度目に呼ばれる」
棚を見た。通常品が二十三本。混合品が八本。明日からまた積み上げていく。




