表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
XRX-03:灰色の咆哮  作者: 装機伊織
第5期
46/65

潜入計画

ナイトメアの仮拠点は、朝の薄明かりの中で静かに動き始めていた。


エコーはブリーフィングテーブルの中央に立ち、

ホログラムにアルテミス連邦の技術都市「アルテミシア」の地図を展開した。

皆が集まり、エリスもエコーの隣に座って、

少し緊張した様子で話を聞いている。


エコーは冷静に、しかしはっきりと言った。

「今回の目的は二つ。

1つはエリスの記憶を回復させる手がかりを探すこと。

もう1つは、エリス専用の機体を作るための技術と部品を入手すること。

場所はアルテミシアの中央研究区画。

ヴォートの残党が隠れている可能性が高い」


ガイルが腕を組んで頷いた。

「機体作りか……面白えな。

エリスちゃん専用の機体、俺がガッツリ調整してやるよ。

エーテル粒子を操れるって話なら、相当ヤバいモンになりそうだ」


リナがデータパッドを操作しながら分析した。

「アルテミシアは軍事技術の中心地。

セキュリティは厳重で、感覚共有システムの研究施設もあるはず。

エリスの記憶回復に繋がるデータが残っている可能性が高いわ。

ただ、潜入は極めて危険。

失敗すれば、アルテミス連邦全体を敵に回すことになる」


セラは地図をじっと見つめ、

静かに言った。

「……私は高所から狙撃支援。

エリスの安全を最優先に」


エリスはエコーの袖を軽く握り、

小さな声で言った。

「……私も、行く。

自分の機体、欲しい。

エコーと一緒に……戦いたい」


エコーは少女の頭を優しく撫で、

皆に視線を向けた。

「エリスは俺の機体に乗せる。

ファントム・クロノスなら、彼女を守りながら潜入可能だ。

作戦はこうする——

俺とエリスで中央研究区画に潜入。

ガイルは外周の防衛と撤退ルート確保。

リナは拠点からハッキング支援。

セラは高層ビルから狙撃で援護。

万一、アルテミス連邦の特殊部隊が出てきたら、

即時撤退を優先する」


ガイルが親指を立てた。

「了解!

俺のアイアン・フォートレスで、道をぶち開けてやる。

エリスちゃんの機体、楽しみだぜ!」


リナが少し心配そうに言った。

「エリス……本当に大丈夫?

記憶が戻る過程で、辛い思いをするかもしれないわよ」


エリスは小さく頷いた。

「……大丈夫。

怖いけど……知りたい。

私が何者か、知りたい」


エコーは皆を見回し、

静かに締めくくった。

「レオンがいない今、俺が皆を導く。

エリス、お前はもう一人じゃない。

俺たちが、お前の記憶と未来を守る」


作戦会議が終わり、

皆はそれぞれの準備を始めた。


エコーはエリスを連れてファントム・クロノスのドックへ行き、

機体の最終調整をしながら話しかけた。


「エリス……怖いか?」


少女はエコーの袖を握り、

少しだけ微笑んだ。

「……エコーがいるから、大丈夫。

私の機体……どんなのになるのかな」


エコーは静かに答えた。

「きっと、お前に似合う機体になる。

エーテル粒子を操る、お前だけの悪夢だ」


夜が明ける頃、

ナイトメアの機体群は、

アルテミシアへの潜入作戦を開始した。


灰色の空の下、

エコーのファントム・クロノスが先頭に立ち、

新たな影が、静かに動き始めていた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ