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XRX-03:灰色の咆哮  作者: 装機伊織
第4期
34/65

海上の波

グリム商会の大型輸送船「シルバー・ホライゾン」は、灰色の海を静かに進んでいた。


船内は緊張と期待が入り混じった空気だった。

護衛対象であるアルテミス連邦の技術者たちは船室に籠もり、

ナイトメアのメンバーはそれぞれの機体で待機している。

エコーはファントム・クロノスのコックピットで、

海面を監視しながら静かに考えていた。


(レオン……お前がいない今、俺が皆を導かなければ)


船がノヴァリア大陸へ向かって3日目。

海は穏やかだったが、エコーのセンサーは微かな異常を捉えていた。


突然、警報が鳴り響いた。


「海賊襲撃! 複数機体、水中から接近!」


船の側面から、水しぶきを上げて敵機体が浮上してきた。

敵は海賊集団「ブラック・ウェーブ」の機体。

中量級の水中戦特化型で、

脚部に水中推進器を備え、

両腕に魚雷発射管と水中用プラズマランスを装備している。

計7機が船を囲み、攻撃を開始した。


ガイルがアイアン・フォートレスで即座に反応。

「来たか! 俺が船を守る!」


しかし、敵機は水中から魚雷を連発。

船の側面が爆発し、揺れが激しくなる。

水中戦が可能な敵に対し、ナイトメアの機体は苦戦を強いられた。

ガイルのシールドは水中で機動性が落ち、

セラのレールライフルは水中での精度が大幅に低下した。


「くそ……水中じゃ動きにくい!」


エコーはファントム・クロノスを起動。

重力制御で船の上空へ浮上し、

翼を全開にした。


「俺が上から援護する。

みんな、船を守れ!」


ファントム・クロノスが青白い粒子を噴射し、

空から急降下。

ジェネシスをチャージし、水中から浮上してきた敵機を一機撃墜。

翼端からエネルギー弾を連射し、

海面を次々と爆発させる。


敵の水中機体が次々と浮上し、

エコーを狙うが、

ファントム・クロノスの機動性は圧倒的だった。

重力制御で自在に方向を変え、

敵の魚雷をかわしながら、

正確にジェネシスを叩き込む。


ガイルが通信で叫んだ。

「エコー! すげえぞ!

お前がいれば、俺たちも安心だ!」


セラが静かに言った。

「……エコーなら大丈夫」


リナがデータパッドを操作しながら微笑んだ。

「飛行支援のおかげで、船の被害を最小限に抑えられたわ。

エコー、ありがとう」


エコーはコックピットで小さく息を吐いた。

(……俺は影だった。

だが、今は皆の信頼を背負っている)


海賊の残存機体が撤退を始め、

船は再び静かな航海に戻った。


エコーはファントム・クロノスを船の上空にホバリングさせ、

灰色の海を見つめた。


「レオン……お前がいない今、

俺が皆を守る番だ」


船はノヴァリア大陸へ向かって、

ゆっくりと進み続けた

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