本社決戦ー終ー
ヴォート本社タワーの最上階は、炎と煙に包まれていた。
レオンとカイの機体が自爆の衝撃で墜落し、
ガラスドームが粉々に砕け散る。
爆発の余波がタワーを揺らし、
ファイブの他のメンバーたちは感覚共有の崩壊で機能停止。
ヴォートの防衛システムも連鎖的にダウンした。
エコーはファントム・クロノスで急降下し、
墜落した二機の残骸へ向かった。
ウィングパックを全開にし、
重力制御で炎の中からレオンのコックピットを引きずり出す。
XRX-03は半壊状態。
ヴォイド・リーパーは溶け、
ウィングパックは完全に破壊されていた。
「レオン! 生きてるか!」
コックピットハッチが強引に開かれ、
レオンが血まみれで倒れていた。
虚空の痛みが限界を超え、
意識はすでに遠のいている。
エコーはレオンを抱き上げ、
輸送機の回収ポッドへ急いだ。
一方、カイのファイブ・ヴォイドは、
自爆の中心で完全に炎に飲み込まれていた。
コックピットは開かず、
通信からかすかな声が漏れるだけ。
「隊長……俺……」
声はそこで途切れ、
炎の中に消えた。
カイは、ヴォートの闇の中で、
最後まで「認められたかった」という執着を抱いたまま、
死亡した。
ヴォート本社は崩壊した。
内部の社員たちは混乱に陥り、
ヴォートの支配構造は一夜にして崩れ去った。
ネクサスは即座に距離を置き、
ヴォートとの提携を正式に解除。
残ったヴォートの資産は、
ヴォルテックが吸収することになった。
ヴォルテック拠点に戻ったナイトメアは、
レオンを医療ポッドに収容した。
意識不明の重体。
虚空の痛みが神経系を焼き尽くし、
回復の見込みは立っていない。
リ・スターが熱く拳を握りしめた。
「レオン……絶対に目を覚まさせてやるぜ」
ヴォルテックの上層部が、正式に提案した。
「ナイトメアを、ヴォルテックのスポンサー付きギルドとして迎え入れる。
資源、技術、拠点……すべて提供する。
ヴォートの残党を掃討し、旧大陸の安定のために」
リナがデータパッドを握りしめ、
「これで……私たちは生き残れる。
ネクサスから離れ、ヴォルテックと組む」
ガイルが笑った。
「スポンサー付きか。
悪夢に、牙がつくぜ」
エコーは静かに言った。
「影として、俺は支え続ける。
レオンが目を覚ますまで……そして、覚めた後も」
セラが無言で頷く。
リ・スターが拳を突き上げた。
「ハウンドとナイトメアは、もう仲間だ!
これからは一緒に、悪夢を背負って戦うぜ!」
ハンガーの照明が、赤と青に優しく揺れた。
カイの席は空いたままだったが、
今、皆の視線がそこに集まることはなかった。
代わりに、医療ポッドの中のレオンに、
静かな祈りが捧げられた。
レオンは意識の闇の中で、
かすかな声を聞いた。
「隊長……俺……」
虚空の痛みが、
ゆっくりと、遠ざかっていく。
新たな夜明けが、
灰色の空に、
静かに訪れようとしていた。
ここで第3期完です。
思ったより長編になってしまいました笑
第4期も長編となってます笑
1日に2話更新のほうがいいのかな?




