表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
XRX-03:灰色の咆哮  作者: 装機伊織
第3期
31/65

本社決戦ー閃光の想ー

ヴォート本社の最上で

二機の機体が灰色の空に浮かんでいた。


XRX-03とファイブ・ヴォイド。

レオンのウィングパックが青白い粒子炎を噴射し、

機体は風を切り裂きながら旋回。

対するカイのファイブ・ヴォイドは、感覚共有の暴走で赤黒く染まり、

機体表面に不気味な脈動のような影が這っている。

ツイン・プラズマガンの砲口が赤く輝き、

まるで生き物のように震えていた。


レオンは操縦桿を強く握った。

今は痛みより、カイの姿が胸を締めつける。


「カイ……!」


ファイブ・ヴォイドが急加速した。

ウィングパックを逆噴射し、

音速を超える速度でレオンに迫る。

ツイン・プラズマガンが連続発射。

青白い弾丸が弧を描きながら襲いかかり、

レオンの機体を追い詰める。

レオンはウィングパックで急旋回し、

わずかな隙間で弾幕をかわすが、

一発が左翼を掠め、火花が散った。


カイの声が通信に響く。

低く、容赦のない声。

「隊長……お前も、俺と同じ痛みを味わえよ」


ファイブ・ヴォイドが急降下。

レオンの真上から、プラズマガンを叩きつけるように連射。

レオンはウィングパックを全開にし、

機体を横滑りさせて回避。

だが、カイの攻撃は予測を超えていた。

次の瞬間、ファイブ・ヴォイドが急旋回し、

レオンの死角からプラズマ弾を浴びせる。

レオンの機体が激しく揺れ、

ネメシアの出力が一瞬落ちた。


「くそ……!」


レオンは歯を食いしばった。

虚空の痛みが爆発的に増幅し、

視界が赤く染まる。

ネメシアの出力が限界を超え、

XRX-03の目がゆっくりと深紅に変わり始める。


「…レッドポイント……抑えろ……!」


だが、カイの干渉波が容赦なく流れ込む。

レオンの神経ポートが焼けるように熱くなり、

機体の制御が効かなくなる。

XRX-03の装甲が赤く輝き、

粒子が血のように噴出する。

レッドポイントが、強制的に発動した。


ファイブ・ヴォイドも暴走を加速させた。

機体が赤黒く染まり、

邪悪なオーラが広がる。

ツイン・プラズマガンが最大出力で連射し、

レオンの機体を追い詰める。


レオンはレッドポイントの痛みを堪え、

機体を急旋回させた。

ウィングパックが青白い炎を噴射し、

ヴォイド・リーパーが赤く変色。

質量を吸い込む刃がカイの機体に迫る。


「カイ……お前が認められたいなら、

俺たちが認める!

戻ってこい、カイ!」


カイの声が、初めて揺らぐ。

「隊長……俺は……」


ファイブ・ヴォイドの機体が、

加速した。

感覚共有がカイの神経を焼き、

機体がレオンのXRX-03に取り付くように突進する。


「隊長…!」


カイの機体が、レオンの機体に密着。

赤黒い粒子が爆発的に噴出する。

カイが自爆シーケンスが起動した。


レオンは叫んだ。

「カイ!」


爆発が起きた。

二機の機体が炎に包まれ、

ヴォート本社の最上階から墜落していく。


仲間たちは、

その光景を見ていた。

ガイルが拳を握りしめ、

リナが息を飲む。

エコーが静かに呟く。


「……カイ……」


墜落した機体の残骸から、

かすかな通信が漏れる。

カイの声だけが、

途切れ途切れに聞こえた。


「隊長……俺……やったよ」


声はそこで途切れ、

灰色の空に、

静かな沈黙が広がった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ