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XRX-03:灰色の咆哮  作者: 装機伊織
第3期
29/65

本社決戦ー突入ー

ヴォート本社タワーは、旧大陸中央の灰色にそびえ立っていた。

高さ300メートルを超えるガラスと鋼鉄の塔。

表面にネオンで「Voice Of The Era」が輝き、

表向きは広告の象徴だが、

今は戦場と化していた。


ナイトメアとハウンドの連合軍は、

ヴォルテック・ウィングパックを背負った機体で、

同時多発攻撃を開始した。

レオンとエコーが正面から突入。

ガイルとセラが地下ルートから迂回。

リ・スター率いるハウンドが外周を制圧し、

ヴォートの防衛ドローンを次々と撃墜していく。


レオンはXRX-03でウィングパックを展開。

青白い粒子炎を噴射し、

音速でタワー正面へ突っ込んだ。

ヴォイド・リーパーが展開し、

玄関ゲートを切り裂く。


「突入!」


エコーのファントム・クロノスが上空からジェネシスを放ち、

タワーの防衛砲台を一掃。

翼が紫の軌跡を残し、

重力制御で敵の対空砲を回避する。


ファイブの迎撃が始まった。

4機が、

タワー中層から一斉に飛び立った。

ネオンカラーの機体が、

感覚共有の波を広げながら、連合軍を包囲する。


空中戦が始まった。


ファイブ・アンプ(サラ)がエネルギー波を増幅し、

ファイブ・シールド(トラン)が痛みを分散。

ファイブ・イリュージョン(ミラ)の幻覚が視界を歪め、

ファイブ・ヴォイド(カイ)が神経データを吸い取ろうと迫る。


レオンはウィングパックで急上昇し、

ヴォイド・リーパーを振り下ろす。

だが、ファイブの連携が完璧すぎる。

サラの波がレオンの動きを予測し、

トランのシールドが刃を弾く。

ミラの幻覚で視界が一瞬歪み、

カイが神経ポートを狙う。


レオンは歯を食いしばった。

「予測……またか!」


エコーが上空から通信を送る。

「感覚共有の中枢はカイの機体だ。

あいつを狙え!

共有を崩せば、連携が乱れる!」


レオンは頷き、

ウィングパックを全開にした。

XRX-03が急加速し、

ファイブの包囲網を突破。

ヴォイド・リーパーがカイの機体に向かって振り下ろされる。


カイのファイブ・ヴォイドが、

ゆっくりとレオンの前に立ち塞がった。

カイは通信を開いた。

マスクは外し、

カイの顔が露わになる。

瞳は赤く輝き、

かつての熱血漢の面影は、

冷たい支配欲に塗りつぶされていた。

声は低く、歪んでいる。


「隊長……見てくれ。

俺はもう、違う」


レオンは息を飲んだ。

「カイ……!」


ファイブ・ヴォイドのツイン・プラズマガンが火を噴く。

レオンはウィングパックで回避し、

ヴォイド・リーパーで反撃する。


レオンは機体を旋回させ、

カイの攻撃を辛うじてかわした。

虚空の痛みが胸を刺すが、

それを抑え込み、

静かに言った。


「カイ……お前は、まだ俺たちの仲間だ」


カイの瞳が一瞬揺れる。

だが、次の瞬間、

冷たい笑みに変わった。


「仲間?

もう、いらない。

俺は……認められたんだ。

ヴォートで。

お前たちに、必要とされた」


ファイブの連携が再び強まる。

レオンたちは空中戦で苦戦し、

徐々に押され始める。


エコーが通信で叫ぶ。

「レオン! 撤退だ!

このままじゃ、全滅する!」


レオンは操縦桿を握りしめ、

カイを睨んだ。

「カイ……次は、俺たちがお前を取り戻す」


ウィングパックを逆噴射し、

連合軍は一時撤退。

ヴォート本社の塔が、

灰色の空にそびえ立つ。


カイはファイブ・ヴォイドで静かに浮遊し、

レオンの機体を見送った。

通信で、独り言のように呟く。


「隊長……

次は、俺が勝つ。

お前たちを、俺の家族にする」


戦いは、まだ終わっていない。

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