第13話「表彰台パート2」
モナコグランプリ、レース中。
アンドリューと他車が接触し、大量のパーツを撒いたことでセーフティーカーが導入されていた。
「このセーフティーカーの原因はアンドリュー?」
『あぁ、彼が他のチームのマシンと接触した。アンドリューをこの周ピットに入れる。』
「了解」
『このセーフティーカーはおそらくあと3周は続く。だから次の周お前をピットに入れる。』
F1ではセーフティーカー中もピットインが許されている。
そして、セーフティーカー出動中はペースが抑えられるため、ピットストップによるロスが少ない。
1周周回した後、ピットイン。
『この後の周回数的にソフトタイヤで十分走りきれる。大丈夫か?』
「大丈夫。大丈夫。」
ピットの作業スペースに滑り込む。
『作業完了!GOGO!』
再びコースに戻る。
このピットインで、自分を目印にしていた他のチームがぞろぞろとピットに入ってきた。
『今、ピットは大混乱だ。さっき入って正解だった。これで順位を失わずに済みそうだ。』
「了解。」
20号車 松下 3位
54号車 アンドリュー リタイア
このまま行けばモナコで表彰台を獲得できる。
モナコでの優勝は他のグランプリの3つ分の価値があると言われている。
チェッカーフラッグが振られる。
『よし!よし!ヒロキ!3位、3位だ!また表彰台だ!』
「よっしゃあ!」
マシンを降りると、写真撮影が行われる。
「おめでとう、ヒロキくん。」
「ありがとう!」
オリビアと固く握手する。
「ヒロくーん!やったね!」
後ろから駿も走ってきた。
「やったよ!モナコで表彰台だ!」
「憧れの場所で表彰台上がれた!」
表彰式が始まる。
トロフィーが渡され、高く掲げる。
「また、やったわね。」
「はい!またここに立てました。」
「やるじゃない。」
そう話してくれるのはフェラーリのオリビア・マックス。
「さぁ、私も手加減しないわよ?」
足元にあったシャンパンボトルを手に取る。
「望むところっす!」
シャンパンファイトが始まる。
「つっめてぇ!」
ひんやりしたシャンパンがレース後の火照った体を冷やしてくれる。
最後にトップ3で写真を撮る。
「表彰台、やっぱり最高だな。」
立ち去る時、ふと呟く。
松下とアンドリューの衝突は再びイギリスで起こってしまう。




