第2次世界大戦
「第2次世界大戦の時」
「なぜ?」
「だって、日本とアメリカはもともと戦争する必要はなかったのよ。大きな経済的な利権の対立は両国間にはなかったの。どっちが勝っても負けても、得るものもなければ失うものもなかったのよ。日本は戦闘で負けたけれど、戦前に外交的に要求していた経済的な条件は戦後ほとんど満たせて、かつ国防もアメリカが請け負ってくれて、たなぼた式に利益を得ているわ。逆に言うとアメリカは戦闘で勝ったけれど何も得をしていないというのがロシア人の見方だったわ。だからバカなの」
「じゃ、何で戦争になったんだろう?」
「最近公開されたヴェノナ文書から、一般的にはソ連、ロシアの前の国だけど、ソ連のコミンテルンの計略に引っ掛かったと言われているけれど、私がモスクワのスペツナズ養成学校で聞いたのは、アメリカはわざと引っ掛かったふりをしたと」
「どういうこと?」
「当時アメリカが世界覇権を握る上で一番の障害はイギリスだったの。まだ7つの海を支配する大英帝国の残滓がかろうじて残っていた頃よ。イギリス経済の源は世界各地の植民地で、インドと並んで中国はイギリスにとって一番重要な利益供給源だったの。その頃ソ連は中国の共産化を狙っていた。中国がコミンテルンのよる策略で内戦で混乱している隙に乗じて、アメリカは内心中国市場の獲得を画策していたの。でも日本はそんなことも知らず日本企業の中国での権益保護のために日本軍が中国を占領したり満州国を作ったりして、同時にイギリス資本も保護したの。だからアメリカの希望とは逆にイギリスは全然弱体化しなかった。経済的にみれば、日本は中国において門戸開放政策、つまり自由にどの国とでも商売できる方針だったから、日本軍が占領した地域は治安が回復し経済が活発になり、アメリカから中国や満州向けの輸出は急増していたのよ。経済的にも日米間で利権の対立はなかったの」
「へえー、そうなんだ」
「それで1949年に中国が中華人民共和国として独立し共産主義者に市場を閉じられてしまうと、アメリカは茫然自失となって、翌50年日本からの撤退を決定したのよ。でも表立って、中国市場獲得のために日本が邪魔だったから戦争したとは言えないし、さらに後付けで平和に対する罪とか抽象的な綺麗ごとを言うから、日本人は一体自分たちがなんで非難されているのか何が悪かったのか分からず、いまだに混乱しているわ」




