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突然のDM

それから2か月ほどして。SNSの私のIDへ1通の見慣れないDMが届く。

“拝啓、矢野比呂美さま”

で始まる丁寧なDMは、時々迷い込んでくるセールスとすぐに違うと分かる。

“私は東京の帝都大学人文学部3年の馬渡凛久と申します。先日郵送された遺伝子検査につきまして、DM差し上げました”

――大学生がなぜ私に?――

その後に、大学の研究で遺伝子に関わる機会があって、教授から許可をもらい、その遺伝子の所有者の連絡先を聞いたことがつらつらつらっと書いてある。

“突然で大変申し訳ありませんが、一度お話しさせていただきたくお時間いただけないでしょうか?”

――お話とはSNSでの通話の意味?私の遺伝子の何が興味を引いたのかしら?――

丁寧な文面から変な人では無さそうということと、自分の遺伝子について知りたいという興味が大きくて、了承の返事を書く。

しばらくして返信が届く。

“ありがとうございます。もし可能であれば直接お会いしてお話ししたいのですが、いかがでしょうか?もちろん私がそちらへ伺います”

――大宮まで来てくれるということ?それだったら会っても良いかな――

普段私に興味を持つ人はいなかったので、わざわざ会いに来てくれることに悪い気はしない。むしろ少し嬉しい気もする。

その後何通かDMのやり取りをし、会う日時や場所を決めた。


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