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ノヴァリアの魔導師〜転生したら全属性使いだった〜  作者: にゃふ
第7話:ザイロスとの再会

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第65章:完成した魔法

レイが部屋に籠ってから、すでに数日が経過していた。

昼夜を問わず魔力を練り上げ、幾度となく実験を繰り返し、時には失敗で部屋を吹き飛ばしそうになりながらも、ついに数多の新魔法を完成させたのだ。


空間を自在に繋げる「転移」。

闇と風を組み合わせて生み出した「黒嵐」。

光と土を融合させた「結界陣」。

そして何より、既存の常識を超える「頭の記憶を座標化しての瞬間転移」。


彼の目は疲労に濁ってはいたが、同時に満足の輝きを宿していた。


「……これで、ザイロスともまともにやり合える」


そう小さく呟くと、レイはゆっくりと立ち上がり、扉を開けた。

廊下を歩き、王の間へと向かう。

国王は未だ病床に伏していたが、先日より顔色も戻り、食事も取れるようになっていた。


「国王陛下」

レイは深々と頭を下げた。


「……顔色が随分と良くなったな。私の命を救った英雄よ、礼をいくら述べても足りぬ」


「礼はもう十分に受け取りました。ですが、俺には次にやるべきことがある」


レイの真剣な声音に、国王は目を細める。


「……魔王のことか」


「ええ。ザイロスの動きを止めるには、根源を断たねばなりません。そのために、今すぐ動き出す必要がある」


しばしの沈黙の後、国王は頷いた。

「わかった。そなたの道を邪魔はせぬ。ただ……娘を泣かせるような真似はするなよ」


その言葉にレイは少し苦笑を浮かべ、軽く礼をして部屋を後にした。

城の庭で待っていたのはセラだった。

心配そうにこちらを見つめる彼女に、レイは一言、はっきりと告げた。


「セラ、行くぞ。魔王の領域へ」


「……やっぱりそうなるのね」

セラは一瞬だけ俯き、しかしすぐに顔を上げて笑顔を見せた。


「私も一緒に行くわ。あなた一人で行かせるなんて絶対にできない」


レイはその答えを待っていたかのように頷いた。

「お前がそう言うと思ったよ」


二人は互いに視線を交わし、自然と笑みがこぼれる。

そしてその日の夕刻、二人は城門前に立った。

兵士たちや使用人たちが見送りに集まっている。


国王も姿を見せ、弱々しくも力強い声で言った。

「勇者レイ、そしてエルフの娘セラよ。この国のため、いや世界のため、どうか無事で帰ってきてくれ」


「承知しました」

レイは短くそう答えると、手を振り、セラと共に歩き出した。


遠ざかる城を背に、二人は新たな旅路を踏み出す。


目指すは――魔王の居城。

ザイロスとの決戦は、その先に待ち受けている。


「……行くか」

「ええ、一緒に」


こうしてレイとセラは、決戦の地へと歩みを進めたのだった。

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