表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノヴァリアの魔導師〜転生したら全属性使いだった〜  作者: にゃふ
第20話:東方辺境都市編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
220/224

第219章:第零層への入口

ルミナス地下旧水路。


 湿った空気。


 暗い石造りの通路。


 遠くから聞こえる、不気味な脈動音。


 ドクン。


 ドクン。


 まるで巨大な心臓。


 ◆


 一行は急ぎ足で進んでいた。


 前衛はミナとカレン。


 中央にレイ。


 後方にセラ、アイリス、エリシア。


 ◆


「地下って毎回嫌な感じしかしない」


 ミナがぼやく。


「明るく行こうよ」


「無理」


 ◆


 だが。


 今回は確かに違った。


 空気そのものが重い。


 侵食濃度が高い。


 肌がピリつく。


 ◆


 アイリスが静かに言う。


「……近い」


「第零層」


 ◆


 レイの胸がざわつく。


 頭の奥で。


 知らない記憶が断片的に流れる。


 ◆


 崩れる天井。


 怒鳴り声。


 誰かを押し返す自分。


 そして――


『早く行け!!』


 ◆


「っ……」


 レイが足を止める。


「また?」


 ミナが振り返る。


 ◆


「……ここ」


 レイが壁を見る。


「知ってる」


 ◆


 全員が止まる。


「初めてじゃない?」


 マリーナが首を傾げる。


 ◆


 レイはゆっくり首を振る。


「いや」


「ここ、来たことある」


 確信だった。


 ◆


 その時。


 ポケットの結晶が光る。


 黒い文字。


 ◆


 『右へ曲がれ』


 ◆


 ユーノが眉をひそめる。


「また出たのか」


 ◆


 エリシアが驚く。


「でもその先……」


「地図に道なんて――」


 ◆


 レイは壁へ近づく。


 そして。


 無意識に手を置く。


 ◆


 ピシッ。


 蒼い光。


 ◆


 ゴゴゴゴ……


 壁が動いた。


 隠し扉。


 ◆


「……は?」


 ミナが固まる。


「知ってたの!?」


 ◆


 レイ自身が一番驚いていた。


「いや、なんとなく……」


 ◆


 その先。


 真っ暗な階段。


 下へ。


 さらに下へ。


 ◆


 空気が変わる。


 冷たい。


 重い。


 嫌な感じ。


 ◆


 アイリスが顔を曇らせる。


「……危険」


「かなり」


 ◆


 だが。


 レイの足は止まらない。


 むしろ。


 何かに引っ張られるようだった。


 ◆


 数分後。


 階段の先。


 巨大な扉。


 黒い紋様。


 見ただけで頭痛がする。


 ◆


 そして。


 そこに――


 一人、立っていた。


 ◆


 黒いコート。


 蒼黒の剣。


 傷だらけ。


 ◆


 ゆっくり顔を上げる。


 ◆


 レイと。


 同じ顔。


 ◆


 ミナが息を呑む。


「……嘘」


 ◆


 もう一人のレイが。


 疲れ切った顔で笑う。


「……やっと来たか」


 ◆


 その声。


 どこか壊れている。


 ◆


「遅ぇよ」


 小さく笑う。


「もう、限界だ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ