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ノヴァリアの魔導師〜転生したら全属性使いだった〜  作者: にゃふ
第20話:東方辺境都市編

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第216章:辺境都市ルミナス

三日後。


 東方辺境都市ルミナス


 ◆


 巨大な城壁。


 東方最大級の交易都市。


 本来なら活気に満ちているはずだった。


 だが――


 静かだった。


 妙に。


 不自然なくらいに。


 ◆


「……なんか変」


 ミナが小声で言う。


 耳がぴくりと動く。


「人の気配少ない」


 ◆


 確かに。


 市場は開いている。


 人もいる。


 でも。


 全員どこか怯えている。


 視線が落ち着かない。


 ◆


 兵士の数も多い。


 門付近には結界装置。


 警戒態勢。


 ◆


 ガルドが眉をひそめる。


「戦争前みたいな空気だな」


 ◆


 宿へ向かう途中。


 噂が聞こえる。


『また消えたらしい』


『地下には近づくな』


『夜に声が聞こえる』


 ◆


 レイの胸がざわつく。


 知らないはずなのに。


 この雰囲気。


 どこか――


 覚えがある。


 ◆


 その時。


 ズキッ。


 頭痛。


 一瞬。


 脳裏に映る。


 ◆


 崩れた街。


 黒い空。


 大量の侵食体。


 そして――


 倒れている誰か。


 ミナ?


 セラ?


 見えない。


 ◆


「っ……!」


 レイが足を止める。


「レイ?」


 ◆


「……大丈夫」


 でも。


 顔色は悪かった。


 ◆


 宿到着後。


 すぐに作戦会議。


 ◆


 ユーノが地図を広げる。


「異常反応の中心は地下旧水路」


「ただ」


 資料を置く。


「記録にない空間反応がある」


 ◆


 レイが小さく言う。


「……第零層」


 ◆


 全員が見る。


 ◆


「やっぱ気になる?」


 ミナが聞く。


 ◆


 レイは頷く。


「絶対そこに何かある」


「理由は分からない」


「でも」


 少し真剣な顔。


「俺、そこ知ってる気がする」


 ◆


 沈黙。


 ◆


 アイリスが静かに言う。


「なら早めに動くべき」


「気配が悪化してる」


 ◆


 その時。


 コンコン。


 扉が鳴る。


 ◆


「失礼します」


 入ってきたのは。


 ルミナス防衛隊の女性。


 銀髪。


 鋭い目。


 ◆


「私はルミナス防衛副隊長、エリシア」


 軽く頭を下げる。


「あなた達を待っていました」


 ◆


 だが。


 彼女の視線がレイで止まる。


 数秒。


 固まる。


 ◆


「……嘘」


 小さく呟く。


 顔色が変わる。


 ◆


「どうして」


 少し震えた声。


「あなたが……生きてるの?」


 ◆


 部屋が静まり返る。


 ◆


 レイが眉をひそめる。


「……え?」


 ◆


 エリシアの表情が揺れる。


「三ヶ月前」


「あなたは――」


 ◆


 言葉を止める。


 そして。


 震える声で言った。


「ここで死んだはずなのに」

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