表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノヴァリアの魔導師〜転生したら全属性使いだった〜  作者: にゃふ
第20話:東方辺境都市編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
214/224

第213章:出発前の違和感

数日後。


 王都東門。


 朝。


 薄く霧がかかった石畳の道に、長距離移動用の魔導馬車が停まっていた。


 目的地――


 東方辺境都市ルミナス


 王都から数日かかる辺境都市。


 最近になって異常反応が確認された場所。


 ◆


「よし、荷物確認!」


 マリーナが元気よく声を上げる。


「食料よし!」


「治療道具よし!」


「お菓子よし!」


「最後いらなくない?」


 ミナがツッコむ。


「いる!」


 ◆


 少し離れた場所。


 レイは剣を見ていた。


 蒼と黒の、不思議な剣。


 記憶はない。


 なのに。


 持つと妙に落ち着く。


 ◆


「まだ違和感ある?」


 セラが近づいてくる。


 ◆


「うん」


 レイは正直に答える。


「身体は動くんだけど」


「なんか……」


 剣を見る。


「自分のものなのに、自分のじゃない感じ」


 ◆


 セラが少し考える。


「無理に思い出そうとしなくていい」


「今は慣れること優先」


 ◆


 その時。


 少し離れた場所から。


「おーい!」


 ガルドが大声を出す。


「出発前ミーティングだ!」


 ◆


 全員集合。


 ユーノが地図を広げる。


「今回の目的は調査」


「最優先は状況確認」


「無茶禁止」


 ここで視線がレイに向く。


 ◆


「……俺?」


「君」


 即答。


 ◆


 ミナが笑う。


「前科ありすぎ」


「反論できないの怖い」


 ◆


 カレンが腕を組む。


「今回、王都ほど戦力は出せない」


「だから慎重に」


「何かあれば撤退」


 ◆


 その時。


 アイリスが急に黙る。


 顔色が少し変わる。


「……変」


 ◆


 全員が見る。


「どうした?」


 ◆


 アイリスが王都の空を見る。


 少し遠く。


 東の方向。


 ◆


「気配が増えてる」


「しかも……」


 小さく眉をひそめる。


「ルミナスだけじゃない」


 ◆


 空気が変わる。


 ◆


「どういう意味?」


 ミナが聞く。


 ◆


 アイリスがゆっくり言う。


「何かが」


 少し迷って。


 言葉を選ぶ。


「……動いてる」


 ◆


 レイの頭がズキッと痛む。


 一瞬。


 知らない記憶。


 黒い外套。


 あの声。


『次に会う時までに――』


 ◆


「っ……!」


 レイが頭を押さえる。


「レイ!?」


 ◆


 一瞬で消える映像。


 でも。


 胸騒ぎだけが残る。


 ◆


 ユーノが資料を閉じる。


「……急ぐぞ」


「嫌な予感しかしない」


 ◆


 そして。


 一行は王都を出発した。


 東方辺境都市ルミナスへ。


 ◆


 だが。


 誰も知らない。


 その頃。


 ルミナスの地下深くで――


 “何か”が既に目覚め始めていた。


 ◆


 暗闇。


 巨大な繭のようなもの。


 その前に立つ影。


 黒い外套。


 ◆


「……間に合うか」


 低い声。


 そして。


 ゆっくり目を閉じる。


「レイ」


「今度こそ、お前を止める」


 ◆


 繭の奥で。


 何かが――


 目を開いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ