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ノヴァリアの魔導師〜転生したら全属性使いだった〜  作者: にゃふ
第17話:学院編

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第192章:境界の決戦

最近、忙しすぎて書けてませんでした。少しずつ復帰します

 中庭。


 崩れた石畳の上に立つ、巨大な影。


 中核個体。


 その存在だけで、空気が重い。


 ミナが笑う。


「いいじゃん」


 剣を回す。


「やっと本番って感じ」


 レイも一歩前へ出る。


「全員で行くぞ」


 ◆


 中核個体が動いた。


 ドン!!


 一歩踏み込むだけで地面が砕ける。


 四本の腕が、一斉に振り下ろされる。


「散開!」


 リュシエルの指示。


 全員が一斉に散る。


 ドォォン!!


 衝撃波が走る。


 ◆


「いくよ!」


 ミナが最初に突っ込む。


 残像を引く速度。


 ザンッ!!


 腕を斬る。


 だが――


 再生が速い。


「やっぱ硬い!」


 だが止まらない。


 連続で斬り刻む。


 ザン、ザン、ザン!!


 少しずつ、コアの位置を露出させる。


 ◆


「援護する!」


 マリーナが詠唱。


「爆炎集中!」


 巨大な火球が生成される。


 ドォン!!


 直撃。


 影の身体が大きく歪む。


「今!」


 ◆


 セラが魔法陣を展開。


「拘束強化!」


 通常より強い拘束。


 中核個体の動きが一瞬鈍る。


 ◆


 リオンが踏み込む。


 最短距離。


 最速の一撃。


 ズバッ!!


 コアに浅く傷を入れる。


「浅い……!」


 だが確実に届いている。


 ◆


 レイが手を上げる。


 空間が歪む。


 干渉。


 観測。


 そして――


「そこだ」


 バン!!


 コアに衝撃。


 だが――


 砕けない。


「……硬すぎる」


 ◆


 その瞬間。


 中核個体が吠える。


『……干渉……排除……』


 四本の腕が暴れる。


 拘束が砕ける。


 ドォン!!


 衝撃で全員が吹き飛ばされる。


「くっ……!」


 レイが地面に転がる。


 ミナも受け身を取る。


「これ、普通にやっても削り切れないね」


 セラが息を切らす。


「コア強度が異常……!」


 ◆


 そのとき。


 空が光る。


 学院中央塔。


 巨大魔法陣が完成する。


 エルドの声が響く。


『照準固定』


 空に、無数の光線が集まる。


 そして――


『撃て』


 ドォォォン!!!


 極大魔導砲撃が中核個体に直撃する。


 爆発。


 衝撃。


 光が全てを飲み込む。


 ◆


 煙が晴れる。


 中核個体は――


 立っていた。


「……マジ?」


 ミナが引く。


 だがダメージはある。


 身体の半分が崩れている。


 コアが、はっきり見えた。


 ◆


 その瞬間。


 レイの中で、何かが弾けた。


 ドクン。


 心臓の音が、異様に大きくなる。


 世界が、静かになる。


 音が遠い。


 視界が澄む。


 境界が、見える。


「……ああ」


 小さく呟く。


「そういうことか」


 手を上げる。


 空間が歪む。


 今までとは違う。


 もっと深い。


 もっと明確。


「レイ……?」


 ミナが気づく。


 雰囲気が変わっている。


 レイの目が、淡く光る。


「全部、見えてる」


 中核個体。


 コア。


 構造。


 そして――


 存在の繋がり。


「これなら」


 一歩踏み出す。


 ◆


 中核個体が動く。


 だが。


 レイが手を振る。


 ピタッ。


 動きが止まる。


「……は?」


 ミナが固まる。


 レイが、静かに言う。


「終わり」


 手を握る。


 パキッ。


 音がした。


 それだけ。


 次の瞬間。


 バンッ!!


 コアが内側から砕けた。


 中核個体が崩れる。


 完全消滅。


 ◆


 静寂。


 誰も動けない。


 ミナがぽつり。


「……えぐ」


 マリーナも呆然。


「今のなに……」


 セラが震える。


「干渉……じゃない……」


 リュシエルが低く言う。


「……上位干渉」


 ◆


 その瞬間。


 レイの身体が揺れる。


「……っ」


 膝をつく。


 ミナが駆け寄る。


「レイ!?」


 呼吸が荒い。


 視界が揺れる。


「大丈夫……じゃないな……」


 苦笑。


 次の瞬間。


 ドサッ。


 倒れる。


「レイ!!」


 ◆


 そして。


 空。


 亀裂が――


 さらに広がる。


 さっきより明確に。


 その奥。


 複数の光点。


 静かに、こちらを見ている。


 リュシエルが呟く。


「……まずい」


 セラも青ざめる。


「今の力で……完全に認識された……」


 ミナがレイを抱き起こす。


「最悪じゃん……」


 だが笑う。


「でもさ」


 空を見る。


「勝ったのはこっちだよね」


 確かに。


 中核個体は消えた。


 防衛戦は、勝利。


 だが――


 戦いは終わっていない。


 むしろ。


 本格的に始まった。


 空の亀裂。


 その向こう側。


 “観測者たち”が、静かに動き始める。

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