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ノヴァリアの魔導師〜転生したら全属性使いだった〜  作者: にゃふ
第17話:学院編

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第191章:空からの侵入者

学院上空。


 歪んだ結界の一点。


 そこに開いた“薄い穴”。


 最初は、ただの歪みに見えた。


 だが――


 ピシッ。


 その縁が、ゆっくりと裂ける。


「……広がってる」


 セラが息を呑む。


 レイの目が鋭くなる。


「来るぞ」


 次の瞬間。


 ドンッ!!


 何かが落ちてきた。


 中庭の石畳に激突し、砂煙が上がる。


 煙の中から現れたのは――


 黒い影。


 だが地下で見たものとは違う。


 形が安定している。


 輪郭がはっきりしている。


「……強化されてる」


 リュシエルが低く言う。


 その一体が、顔を上げた。


 光点が二つ。


 そして。


 ゆっくりと立ち上がる。


 ◆


「学生は全員後退!」


 教師たちが叫ぶ。


 だが、遅い。


 影が動いた。


 ドン!!


 一瞬で距離を詰める。


 教師の防御結界を――


 バキン!!


 一撃で砕いた。


「なっ……!?」


 教師が吹き飛ぶ。


 ミナが舌打ちする。


「硬すぎ!」


「地下より強い」


 リオンが剣を構える。


 そのとき。


 上空の亀裂が、さらに広がる。


 ピシッ。


 ピシッ。


 そして――


 ドドドドド!!


 複数の影が一斉に落下してきた。


「うわ、増えた!」


 マリーナが叫ぶ。


 セラが歯を食いしばる。


「完全に侵入フェーズ……!」


 ◆


「迎撃する!」


 レイが前に出る。


 ミナが並ぶ。


「任せて!」


 ドン!!


 二人同時に突っ込む。


 最前線。


 影の群れが迫る。


 一体が拳を振り上げる。


 レイは手をかざす。


 ピシッ。


 空間が歪む。


 拳の軌道がズレる。


「そこ!」


 ミナが横から斬り込む。


 ザンッ!!


 腕を切断。


 だが再生する。


「やっぱ再生ある!」


「コア狙え!」


 レイが叫ぶ。


 ◆


 別方向。


 マリーナが詠唱。


「火炎弾幕!」


 ドドドド!!


 火球の雨。


 影をまとめて吹き飛ばす。


「今のうちに!」


 セラが拘束魔法を展開。


 複数の干渉体の動きを一瞬止める。


 リオンが飛び込む。


 ズバッ!!


 ズバッ!!


 正確な連撃。


 コアを切断。


 影が消滅する。


 ◆


 だが。


 空から、さらに影が落ちる。


 終わらない。


「キリないじゃん!」


 ミナが叫ぶ。


 その瞬間。


 地面が揺れる。


 ドォン!!


 より大きな影が落ちてきた。


 周囲の干渉体より、明らかに巨大。


「……あれは」


 リュシエルの声が低くなる。


「中核個体」


 影がゆっくりと立ち上がる。


 四つの腕。


 歪んだ身体。


 そして胸の奥に――


 大きなコア。


 ミナが笑う。


「ボス来たじゃん」


 レイも頷く。


「こいつ倒せば流れ変わる」


 ◆


 だが次の瞬間。


 その中核個体が、空を見上げた。


 そして――


 腕を上げる。


 ピシッ。


 上空の亀裂が、さらに広がる。


「え」


 セラが凍る。


「ちょっと待って」


「まさか……」


 ドドドドド!!


 さらに大量の干渉体が落下する。


 ミナが叫ぶ。


「増やしてるんだけど!?」


 レイが歯を食いしばる。


「まずいな……」


 このままじゃ押し切られる。


 そのとき。


 学院全体に、低い音が響いた。


 ブゥン……


 空気が変わる。


 リュシエルが顔を上げる。


「これは……」


 学院中央塔。


 巨大な魔法陣が起動する。


 結界が、再構築される。


 そして――


 学院長エルドの声が響いた。


『全員、持ちこたえろ』


 落ち着いた声。


『ここからは、学院が対応する』


 空に、巨大な光の陣が展開される。


 干渉体の動きが、一瞬止まる。


 レイが呟く。


「……切り札か」


 戦場の空気が変わる。


 だが。


 中核個体は止まらない。


 ゆっくりと、レイたちを見た。


 そして。


 動く。


「来るぞ!」


 ミナが笑う。


「いいね」


 剣を構える。


「ボス戦、開始!」


 学院防衛戦は、

 決戦フェーズへ突入する。

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