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ノヴァリアの魔導師〜転生したら全属性使いだった〜  作者: にゃふ
第17話:学院編

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第188章:観測層の乱戦

暗闇の奥。


 光点が、ひとつ。


 ふたつ。


 ……十。


 さらに増える。


 ミナが顔を引きつらせた。


「ちょっと待って」


 剣を肩に乗せたまま言う。


「今、何体いる?」


 セラが魔力探知を走らせる。


 数秒。


 そして静かに答えた。


「……数えたくない」


 その瞬間。


 ズンッ。


 空間が歪む。


 干渉体が一斉に落ちてきた。


 ドン!


 ドン!


 ドン!


 床に影が広がる。


 人型。


 獣型。


 腕が多いもの。


 形が歪んだもの。


「群れじゃん!」


 マリーナが叫ぶ。


 ミナは笑った。


「いいじゃん」


 剣を回す。


「運動になる」


 干渉体の一体が突進する。


 次の瞬間。


 ミナが消えた。


 ドン!


 背後から斬撃。


 ザンッ!!


 影が崩れる。


「一体!」


 だがすぐ別の干渉体が飛びかかる。


 今度は――


 ドォン!!


 巨大な火球が叩き込まれた。


 マリーナ。


「二体目!」


 爆発で影が弾ける。


 だが完全には消えない。


 セラが即座に補助。


「拘束展開!」


 青い魔法陣が床に広がる。


 干渉体の足が一瞬止まる。


 リオンがそこへ飛び込む。


 剣が閃く。


 ズバッ!!


 コアを正確に切断。


 影が消滅する。


「三体」


 リオンが短く言う。


 だが――


 次の瞬間。


 背後から拳。


 レイが手を振る。


 ピシッ。


 空間が歪む。


 拳の軌道が逸れる。


 ドォン!!


 干渉体は壁に激突した。


「レイ!」


 ミナが叫ぶ。


「ナイス補助!」


 レイは苦笑する。


「補助っていうか……」


 手を見る。


 干渉の感覚が、どんどん強くなっている。


 この空間。


 ここは普通の場所じゃない。


 観測層。


 境界に近い。


 だから――


 干渉しやすい。


 その瞬間。


 三体同時に襲ってきた。


「来る!」


 マリーナが魔法を詠唱。


「火炎散弾!」


 ドドドド!!


 火球が雨のように飛ぶ。


 だが一体は突破してくる。


 その瞬間。


 ミナが滑り込む。


「遅い」


 ザン!!


 コアを斬る。


 消滅。


 だが別方向から腕が伸びる。


 ミナの肩を掠める。


「っ!」


 血が飛ぶ。


「ミナ!」


 レイが叫ぶ。


「大丈夫!」


 ミナは笑う。


「かすり!」


 すぐ次の敵へ突っ込む。


 完全に戦闘モード。


 セラが息を切らす。


「数が……多い……!」


 拘束魔法を連続使用している。


 魔力消費が激しい。


 リオンも額に汗。


「戦闘長期化」


「まずい」


 そのとき。


 リュシエルが一歩前に出た。


「皆さん」


 静かな声。


「三十秒、耐えてください」


 ミナが叫ぶ。


「それ死亡フラグ!」


「いいえ」


 リュシエルが手袋を外す。


 白い手の甲。


 そこに、見慣れない紋章。


 レイが目を見開く。


「……それ」


 セラも驚く。


「まさか」


 リュシエルは床の巨大魔法陣に手を置いた。


「旧式観測層」


 静かに言う。


「起動します」


 その瞬間。


 床の魔法陣が一斉に光った。


 観測回路が回転する。


 空間が震える。


 干渉体が動きを止める。


 まるで――


 観測されているように。


 レイが呟く。


「……観測装置」


 リュシエルが頷く。


「本来の用途は戦闘ではありません」


 魔法陣がさらに輝く。


「ですが」


 瞳が光る。


「観測とはつまり」


 バン!!


 空間に巨大な魔法陣が展開する。


「存在を固定すること」


 その瞬間。


 干渉体の群れが――


 動けなくなった。


 ミナが目を丸くする。


「え、なにこれ」


 レイが笑う。


「チャンスだ」


 剣を握る。


「一気にいくぞ」


 観測層の中央。


 干渉体殲滅戦が始まる。

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