◇何者か
誤字・脱字などがありましたらお伝え下さい
あの者が来て3日たった
いきなり現れた錬金術師
皇帝である父が連れてきたのだから周りの者たちはあの少女のことで頭がいっぱいだ
仕事に支障がでなければいいが…
今この城では噂話が飛び交っている
その内容を聞いたがあまり良い印象ではないらしい
まぁ、理由は分かっている
ここに来たとき我が国の皇帝に自己紹介させたうえ、皇子である私の挨拶をした直後返事もせず倒れたとなったら
この噂の内容は無理もないだろう
私は噂話には目もくれずただただ公務に勤しんでいた
父が帰ってきたはいいものの、公務は増える一行
だが父がいない間に比べれば楽なんだけどね
そのことに関しては父を予定よりも早く帰る原因になってくれた錬金術師殿に感謝かな
「クリスティル殿下、そろそろ休憩なされてらどうですか?」
「…そうだね」
公務も落ち着いてきたところだ
休憩を取ってもいいだろう
「西の庭園に行ってくるよ」
「かしこまりました」
私は西の庭園に一人で歩いて向かった
西の庭園は距離的にはそこまでなんだがつくまでの通路は人が多いところばかり
だから裏道を使って向かった
あまり使ったことはないが道は覚えている
人も少ないから油断していた
「へっ、死ね!!!」
「っ!」
襲われるとは思わなかった
間一髪だったが押さえることができた
こういうときのために武術を体得していてよかった
「くそっ!なんでだよ!!」
「私を狙ったのが運の尽きだね」
「ひっ、お、お前人間かよ」
「なにが?私は至って普通なのだけど」
「人間がそんな顔しねぇよ!」
「顔?」
私の顔に何かあるのかな?
懐から鏡を取り出し自分の顔を見てみた
「あぁ、これはだめだね」
笑顔が崩れてる
すぐに仮面をつけ直した
「衛兵、連れていってくれないかい」
「はっ」
すぐそこを通ってくれてよかった
衛兵に刺客を預け私は庭園に向かった
皇子が襲われたとなれば騒がしくなるだろう
私は一人庭園へと逃げた
◇◆◇
城には数多くの庭がある
その中の一つ
西に位置する庭園には私のお気に入りの場所がある
私だけしか知らない場所
………いや、父は知っているか
西の庭園につきひと目のつかない端の方にある小さな門
私だけが知ってる東屋への入り口だ
魔力の籠もる植木で門を隠していてそれに魔力をこめることで開ける
そしてまた魔力をこめると閉まる
私しか行かないから開ける人も私しかいない
………なのだが
「開いてる…」
何故?
その先の門も小さく開いていた
「なぜ開いているのだろうか…」
確かめるためにも門を開き小さな道を進んだ
東屋に向かう道を歩くと一度ひらけたところがある
そこに人の気配を感じた
一度感じたことがある気配
魔力に加え感じたことがない力
「なにをしているんだい?」
そこにはシャルティア殿がいた
木漏れ日により煌く少女は幻想的だ
…その殺気がなければだけど
「あ、君に聞きたいことがあ「失礼します」…え?」
怖いという発言の理由を聞こうと思ったのに
逃げられてしまった
ふふ、すごいね
でも私は逃がす気はないよ
私はすぐに追いかけた
シャルティア殿の足は遅くすぐに追いつけそう………だったのだが
「《転移》!」
シャルティア殿は光に包まれ消えてしまった
「逃げられた……それにしても詠唱短縮か」
あの年の子供が?
普通ありえない…
あれを扱えるのは魔導師団長と副団長、賢者様、特殊部隊しか知らない
そのぐらい高度な技なのだ
それをまだ幼き子供が…
錬金術師だからか…?
シャルティア殿がいた所に戻ってみると、シャルティア殿がいたところだけに花が咲いていた
魔力がないと咲かない花々が…
◇◆◇
「父上、シャルティア殿は一体何者なのですか」
公務内容の報告のために父の執務室に向かった際聞いてみた
「錬金術師だ」
「それ以外で。この一週間会うたびに逃げられます。転移するのです。詠唱短縮で…詠唱短縮はできる人が限られています。なのになぜ…」
「それは知らぬな。それにあの者は無詠唱も使えるそうだぞ」
「無詠唱!?」
無詠唱は賢者様と魔導師団長しか使えない伝説の!
それがあの年で!?
「お前がなにを考えているかは分からんがそういうことはシャルティア本人に聞けばいいだろう」
「ですが…」
「大丈夫だ。捕まえればいい。チャンスはすぐそこだぞ」
「それはどういう」
コンコン
「シャルティア・メアリー・グラス殿のおなりです」
扉が開くとメイドと一緒にシャルティア殿が立っていた
チャンスとはこれか
「よく来たな、シャルティア」
父に話しかけられても動かない
どうしたのだろうか
「ん?どうした……あぁ、これが本当の姿なんだ」
あぁ、そういうことか
シャルティア殿といたときは髪や目の色を変えていたから違和感があったのだろう
「皇子様…」
ひどく怯えたように私を見る
「ボク…でなおし、ます…」
「待ってくれ!なぜ私から逃げる…!」
また逃げられると思いとっさに腕を掴んでしまった
「えっと…」
「クリスティル、シャルティア、ひとまず座れ」
はっ!私は今何を…
「おちつけ」
「…はい、申し訳ありませんでした」
ソファーに座りはずれた笑顔をつけなおしシャルティア殿を見た
もうすこしだけ続きます
長いと思ったらさっと読むだけでかまいません




