第54首
第54首お届けできました。
第54首
目の方に
近づいてくる
針先が
見たらダメよと
看護師の声
短歌解説
今回は心霊とかそういった類いのホラーではありません。恐怖を感じさせるという意味でのホラーです。
想像してみて下さい。
今あなたの目の前には、注射器を手に持った医者がいます。その医者はあなたの眼球に注射針を突き立てようとしているのです。医者の側らに立った看護師が、あなたに優しく語りかけます。
「左の方を見ていてね。決して針の方を見てはダメよ。黒目に針が刺さると目が見えなくなってしまうからね。左を見続けるのよ」
看護師がそう言っている間も、医者が注射器を近づけてきます。いくら左の方を見ていても、針先が近づくのは視界に入ってきます。
もし、黒目に針が刺さったとしたら。もし、注射器を持つ医者の手が震えたりして、手元が狂ったりしたら。もし、この瞬間に地震が起こったら。
もの凄い恐怖心に襲われ続けながらも、じっと耐えるしかありません。やがて、注射針が眼球の白目の部分に刺さります。
どうですか、想像するだけでも怖いでしょう?
これ、私の実話なんです。
小学校の3,4年生の頃だったのですが、何かの目の病気になって、眼球に注射することになったのです。病名とか忘れましたが、目に注射をしたことだけは鮮明に覚えています。針先が目に近づいてくるときの恐怖も。
白目の薄い膜の部分にする注射だそうで、痛みは全く感じないのですが、注射されることへの恐怖は一番です。
私は、その注射を2回も受けたのです。お医者さんに、「じゃあ、三日後にもう一回注射するからね」と告げられたときは、「えっ!」と絶句したのを覚えています。
残り46本
「サンゲリア」というホラー映画を観たとき、木片の先が目に刺さるシーンで、思わず「ひぃ」と叫んでしまいました。




