表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
30/56

第30首

第30首お届けできました。

第30首


秋の日の

たそがれ時の

カーブミラー

映っている人

どこにいるのか


短歌解説

 私が間接的に関わった実話です。

 第29首で子供の頃のことを書きましたが、これは私が中学1年の時の話です。

 全国どこにも学校の怪談のようなものがありますが、私の中学校にも似たようなもの、例えば音楽室には誰もいないのにピアノが鳴るとかのオーソドックスな怪談は以前からありました。それが夏休みが終わって学校が始まると、中学校前の道路にあるカーブミラーに幽霊が映り込むという噂が広がっていきました。

 見たという者の話によると、たそがれ時にそのカーブミラーを何気なく見たとき、角の向こう側にこちらを見ているかのようにカーブミラーを見上げている青色のワンピースを着た女の人が映っていたそうです。別段何も思わず、自分の進行方向だったのでそちらに進んで角を曲がったら、女の人は消えていたそうです。田舎の中学校なので、その道の周りは田んぼなので、人が隠れるような場所はありません。考えられるとすれば、大人の腰下ぐらいまで伸びた稲の間に身を潜めたぐらいですが、そんなことをする必然性もないと思えます。

 カーブミラーに女の人が映ったという目撃情報は、その後も数件ありました。

 私の帰路は、そのカーブミラーの前を通りませんので、当然カーブミラーを見上げることもなく、私はその怪奇現象とは無縁でした。

 ところが、中学校の近くに住んでいた友人のSの家に遊びに行ったとき、夕方近くになって、Sがカーブミラーを見に行こうと言い出しました。

「えぇ、わざわざ恐いもの見に行くのか。いやだなあ」

 と、やんわり断ったのですが、

「二人で見たら怖さも半減するだろ」

 と、訳の分からない理論で強引に私を連れ出しました。

 問題のカーブミラーの所に着くと、「合沢はあっちの角を曲がった所で見てくれ。僕はこっち側から見るから」とSが言いました。

 もう辺りは薄暗くなりかけていましたので、私は早く済ませたいと思って、Sの指示通りにしました。

 私が角を曲がってカーブミラーを見上げた直後、「わーっ!」というSの悲鳴が聞こえました。カーブミラーに映っているSがこっちを指さして、「で、出たあ」と叫びました。私も慌てて辺りを見回しましたが、何もいませんでした。そもそも霊気を感じていませんでした。

 私がSの所にもどり、話を聞くと、「カーブミラーに緑の服を着ている何かが映った」と言いました。

 私は、ため息をつきながら、「あのなS、僕の着ている服を見て」と言うと、「あ、同じ緑色・・・」と、何かに気付いたようでした。

 そうです。私がその日着ていたのは緑のTシャツだったのです。Sはカーブミラーを見上げている私を反対側から見て、霊だと思ったのでした。辺りが薄暗くなっていたのと、Sの視力が悪かったのが、更にそう見えさせたのでしょう。

 私は、そのカーブミラー辺りに何も感じなかったので、怪談の真相は分かりませんが、何人かは見ているということなので、もしかすると霊がいたのかもしれません。地縛霊だったのでしょうか?

 現在は、中学校の移転に伴い、その場所にあったカーブミラーは撤去されています。


残り70本


今回はホラー要素は少ないですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ