第21首
第21首お届けできました。
第21首
安いけど
買い手が付かない
一軒家
聞こえるらしい
深夜の泣き声
短歌解説
私が中学生の時に噂になった話です。
私が住んでいた町の郊外に一軒家が売りに出されていて、その販売価格が20万円という破格の値段だというのです。これは噂ではなくて、不動産広告に載っていましたから、本当に20万円で売られていたようです。ただし、その建物は2DKの平屋の小さな家でした。おまけに道路には面しているのですが、その一軒だけがポツンとあるのです。車を所有していないと、生活には不便な場所なのです。
私は父親が運転する車で、その家の前を通ったことがありますが、何かイヤな気配を感じたことを覚えています。
当時のその家の噂というのは、その家は初めはそれなりの価格だったらしいのですが、その家を買った新婚の夫婦が、深夜に聞こえてくる赤ちゃんの泣き声に耐えきれなくなって、すぐに家を手放したのだそうです。
何年か後にその家のあった場所を通りましたが、雑草が生い茂る更地になっていました。
あの家が事故物件だったのか、なぜ深夜に赤ちゃんの鳴き声が聞こえてきたのか、それとも噂はデマで、ただ単に購入者が生活に不便を感じて家を手放したのか、今となっては真相は分かりません。
しかし、あの家の前を通ったときの鳥肌が立ったイヤな感じは何だったのでしょう。
残り79本
今は「大島てる」があるから、事故物件の検索も早いですよね。




