第20首
第20首お届けできました。
第20首
コックリさん
呼び寄せたのか
動物霊
狐のように
飛び跳ね回る
短歌解説
私が大学生の時に友人から聞いた話です。
第4首に出てきた、R先輩に起こった怪異現象の話を友人と話題にしていたときに、そういえば自分が高校の時に、クラスメートの女子がとんでもないことになったことがあったと語り始めました。
昼休みに、数名の女子たちが集まって、ワーワーキャアキャアと何かしていたそうです。友人が何を騒いでいるのだろうと気になって、そちらを見たらコックリさんをやっていたそうです。
友人は、バカみたいなことをやっているなと思っていたそうですが、それから数分後に「ケーン」という女子の甲高い叫び声が聞こえて、一人の女子が教室中の机の上を飛び跳ねて走り回ったそうです。他の女子たちは、「どうしたのぉ!」「K子、K子ぉ」と跳ね回る女子を止めることも出来ずにオロオロするばかりで、パニックになっていたそうです。
やがてその女子は、机の上にバタリと倒れ、口から泡をふいて失神状態になったそうです。
誰かが知らせたのか、先生たちがやってきて、呼びかけにも応じず失神したままだったので、病院に救急搬送されたそうです。
「ケーン、ケーン」と叫んでいる女子の表情は不自然なほどつり目になっていて、その飛び跳ねている跳躍力は異常だったので怖かったと語ってくれました。
第4首の後書きに、降霊術について私の思いを書くことを示唆してしていました。
なので、今回、私の降霊術についての見解を述べさせていただきます。
降霊術には、その道のプロと言っていい人が行う恐山のイタコや沖縄地方のユタが行う降霊術がありますが、日本で一般的に知られているのはコックリさんだと思います。
コックリさんは深い知識が無くても、やり方だけを知っていれば、誰でも気軽に行えるので日本中に流行ってしまいました。それだけに、コックリさんをやったことで起きた事件や事故が多発し、コックリさん禁止令が出た学校も多く存在しました。
コックリさんで起きた事件や事故は、その原因が二つあると思います。
ひとつは本当に悪い霊が取り憑いてしまった霊障。友人が話してくれた出来事は、おそらくこれだと思います。ただし、ふたつめの原因の可能性もあります。私が直接その場にいて目撃したわけではないので定かではありませんが。
ふたつめの原因は、暗示と思い込みです。
信じやすい性格の人は、暗示にかかりやすいです。そして思い込みによって、その暗示の呪縛から逃れられなくなります。
例えばの例ですが、私は催眠術ができます。
高校時代に書店で立ち読みした本で催眠術のやり方を覚え、クラスメートにやってみたら簡単にできました。閉じた目が開かなくなるとか、椅子に座った状態から立ち上がれなくなるなどの暗示が、簡単にかかってしまうのでした。
かけた暗示で、かけた自分も驚いたのが、認識の消失です。
「あなたの頭から7という数字が消え去ります」と暗示をかけてから、「1から10まで数を数えて下さい」と言うと、暗示をかけられた被験者(被害者?)は、「1,2,3,4,5,6,8,9,10」と7という数字を忘れてしまったかのようでした。
でもこれは、被験者の頭の中から、実際には7の数字が消えているわけではありません。被験者が7という数字がないんだと思い込んでいるだけなのです。目が開かないや立ち上がれないも同じです。目が開かないんだとか、立ち上がれないんだと思い込んでいるだけなのです。ですから催眠術に懐疑的な人には、暗示はかかりません。
長くなってしまいましたが、コックリさんで自分が霊に取り憑かれたと思い込んだ人が奇行をする可能性もあります。暗示で被験者の味覚も変えることが出来ますから、表情筋に作用して、狐みたいに目がつり上がることもあるかもしれません。
以上私の見解を述べましたが、結論的に私が言いたいのは、コックリさんのような危険な降霊術を素人が行うことは止めましょうということです。私ももちろん絶対しません。
追記)催眠術をやりたいなら、プロに教授してもらうようにして下さい。催眠術は催眠療法に使う催眠とは違って、あくまでエンタメです。しかし、暗示の解き方を正しく覚えていないと大変な目にあいます。私は、解き方を詳しく覚えていなかったので、冷や汗をかいたことがあります。
残り80本
「目が開かない」と暗示をかけたら、「開かない、ねえ開かないよう」とパニックになってしまった女子がいました。驚愕解除でなんとか暗示が解けました。
ちなみに私は催眠術の仕組みを知っているので、絶対に催眠術にはかかりません。




