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17/56

第17首

第17首お届けできました。

第17首


夕暮れに

ふと気がつくと

ベランダで

こちらを見てる

赤い猫


短歌解説

 秋になりかけていた頃、私の友人が教えてくれた話です。

 少しだけグロい表現がありますので苦手な人は読まないで下さい。

 この話は、友人が私に教えてくれた前日に、友人が同僚の女子社員のAさんから聞いた話だそうです。つまり又聞きです。

 そのAさんはワンルームマンションの3階に住んでいるらしいのですが、休日の昼間に買い物に出かけて、色んな店をはしごして散々歩き回ったので、疲れて帰宅したそうです。

 Aさんは、うっすらと汗もかいていて部屋も暑かったので、風に当たろうと窓を開けたそうです。外には夕焼け空が広がっていて、きれいな夕焼けだなと思いながら空を眺めたそうです。

 すると、パンという破裂音みたいな音がマンションに面した道路の方から聞こえたそうです。

「何? 今の音」とAさんが思った時に、ニャアと猫の鳴き声が聞こえて、そちらを見ると、ベランダの隅で、真っ赤な猫がAさんを見上げていたそうです。

 友人は、「あなたの飼っている猫が窓を開けたときにベランダに出て、夕日で赤く染まって見えたんじゃない」と自分の見解を述べたそうなのですが、Aさんは首を横に振り、猫なんて飼ってないと言ったそうです。そしていつの間にか、その真っ赤な猫はいなくなっていたそうです。


 私がタクシーに乗っているときに、パンという音がしたことがあります。するとタクシーの運転手が、「あっ、猫踏んだ」と言いました。猫をひいてしまうと猫の身体が破裂して、パンという音がすることがあるのだそうです。

 おそらくAさんが聞いたパンという音は、車が猫をひいたのでしょう。そして何故その猫の霊がAさんのところに現れたのかは分かりませんが、何かを訴えたかったのかもしれません。

 私は、血で赤く染まった猫がすぐに消えたのなら心配ないと思うけど、念のためにベランダの隅に盛り塩をした方がいいとAさんに伝えてほしいと友人に頼みました。


残り83本


 以前投稿していたホラー短歌では、「赤い犬」と表記していました。なぜかその時は、私の頭の中の映像が、猫ではなくて犬になっていたのです。


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