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第11首

第11首お届けできました。

第11首


遠方で

何かがゆらゆら

動いてる

霊ではなさそう

今昼間だし


短歌解説

 私の実話です。

 H荘から500メートルほど行った場所に、M日月山という山がありました。

 木々の新芽が出てきた春先だったと思います。どういったいきさつだったか忘れましたが、友人と運動不足解消のためにM日月山に登ろうではないかという話になりました。

 私と友人は、近くの店で弁当と飲み物を買い、それをリュックに詰めて登山を開始しました。ハイキングのような登山でしたので、絶対に頂上を目指すという決意は全くなく、疲れたら適当な場所で弁当を食べて下山するという当初から甘々な計画でした。M日月山の半分まで登ったときでした。

「合沢、あれ何かな?」

 友人が遠くを指さしました。その方向を見ると、何かがゆらゆらと動いています。遠いのではっきりとは見えませんでした。

「何だろうな。布が飛んできて木に引っかかっているのかな」

 2人ともいくら目をこらしてみても分からないので、それ以上詮索するのは止めて、

「ここらで飯にすっか」という、どちらからともなくの提案で弁当を食べ、その後すぐに下山しました。

 3日後の新聞(大家さんのところの新聞)で、M日月山で首吊りの遺体が見つかったという記事を見つけました。

 私たちが見たのは、その縊死体だったのでしょうか。もし、そうであって、縊死体の様子がはっきりと見えてしまっていたら、その後とんでもないトラウマになっていたに違いありません。


残り89本

高校までは2.0あった視力が、この頃には1.0まで落ちてて良かった。

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