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子育て?超越者(ヒュペリオン)  作者: 樽腹
第ニ章 子育て
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第15話 約束しよう


終わりの時はもうすぐそこまで迫っていた。



首領オークの姿が霞む。


二匹の白狼の姿が、木の陰からリンクスを見守る蛇達の身体が消えかけて。


元に戻る。



俺めがけて走るリンクスの子供を両手を広げ、迎え入れる。


走る勢いのまま飛びついて、上へ上へと小さな身体がよじ登る。


尻尾がするりと巡って俺の腕に巻きついた。


密着した喉からぐるるるぐるると、振動が俺の首に伝わって。


とてもあたたかい。


白狼がラヴィネとともにやって来る。


「くぅぅん...」


白狼の二匹は、ただリンクスのそばに寄り添うように密着する。


ただそれだけ。


でも、それが何よりも優しく。



ラヴィネが必死に俺の腕を突くので。

空いた手で彼女を抱き上げ、胡座をかいた。


ラヴィネの鼻が黒い毛並みの中に埋もれる。



堪らず蛇達が木の影からやって来て、リンクスの子の頭を撫でるように顎を擦り付け。


不器用だから時々、頭から外れて俺の身体を打った。


みんな...。



首領オークの武骨な指が、黒い毛並みの頰にそっと触れて離れる。



気がつけば無数のオークと狼が、木立の間から見守っていた。


視界がぼやけて...霞んで...。


再び元に戻った。

次が来れば、この世界から弾かれてしまう。


終わりが近い中。誰もがリンクスの子供の事を心配している。

でも、この世界に居る誰もが付いていけない。


現世の身体は損なわれてしまったから。



リンクスの子供の側に居てやれるのは、俺とラヴィネだけ。


蛇は下手な動きをやめて二匹ともリンクスの頰に顔を寄せてぴたりと止まっていた。



...ありがとう、みんな。


「あとは、俺に任せてくれ」


必ず。


「必ず俺が、この子の目を治してみせる!」


だからきっと...


「また会おう!」


視界がぼやけて、霞んで。



何も見えなくなった。




両手に抱きしめた温もりだけが、確かなものだった。


次回第2章ラストです(´ω`)ここまで読んで頂きありがとうございます!

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