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精霊と亡国の姫君  作者: 皐月乃 彩月
4章 偽りの姫君
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5話 他人の恋ばなは面白い

週休四日とかにならないかな……(  ̄- ̄)

乙ゲー転生の方とか他のも更新したいんですが、ちょっと暫く不定期になりそうです(-_-;)

 

「──それ、また着てくれたんだな白雪」 


4人で固まって行動していた白雪に、周囲の人だかりをぬって見知った顔が声をかけた。


「双季君っ!!」


「そのドレスよく似合っている、可愛いよ……でも、どうせならまた新しいドレスを贈ればよかったかな?」 


白雪の素顔を見るのは、双季は今日が初めてだ。

けれど、それで態度が変わるという事はなく、白雪に何時もと同じ蕩けるような笑みを浮かべている。


「あ、ありがとうございますっ、こないだは折角素敵なドレスを貰ったのに、あまり見せずに帰る事になってしまいましたから……その、えと…、凄い気に入ってるので、ドレスありがとうございました」


可愛いと言われて、白雪は顔を赤くしてわたわたと動揺しながらもごもこと話した。


「あら? 白雪、照れます? あのちんちくりんなお子ちゃまな白雪が、恋ですかっ!?」


そんな白雪の様子を見た瑠璃が、嬉々として聞いてきた。


「水城の姫君、それはまだ(・・)違う。今()俺の一方的な片想いだ」


「まぁまぁ、双季様がっ!? 素敵です!!」


将来的には両想いなんですね! と、瑠璃は心の中で悶絶しながら、更に興奮でその頬を赤く染めた。

この前の悪い虫は追い払う宣言は、何処へと行ったのか。

他人の恋ばなに眼を輝かせる様は、年相応の少女らしい。


「……失礼ですが、光の国の第1王子殿下。我等が姫君は、まだ未婚故不用意に近付くのお辞めいただきたく存じ上げます」


しかし、そんな甘酸っぱい雰囲気を認めない者が1人。

白雪の幼馴染み兼お目付け役でもある、鈴である。

立場上もあるが、幼馴染みとしても大切な白雪の相手をそう簡単に認める訳にはいかない。


「あぁ、これは失礼した。君は確か、北海 鈴さん、だったかな? 白雪からよく聞いた事があるよ。俺は至光 双季。これからもよく会うことになるだろうから、仲良くしてくれたら嬉しい」


線を引くような鈴の態度に対して、あくまで双季は人受けする笑みを浮かべて手を差し出した。


「いえ、そんな機会は滅多にないでしょうから、お気遣い結構ですよ? 光の国の第1王子殿下」


勿論、鈴はその手を取ることなく、冷めた眼で見返すだけだ。

ピシリと、一気に周囲の気温が下がった。


「……これは中々の難関だな……まぁ、協力者も出来たようだしよかったのか?」


笑みを浮かべつつも、双季は鈴の言葉にそう呟いた。

中々腹黒い発言である。


「……翔、いいですね? 白雪にあの王子を近付けさせてはいけませんよ……私に隠し事をしていた事、忘れたわけではありませんからね」


「……はい、勿論です」


そして鈴もまた、双季の油断ならない気配に警戒を強めた。

2人の間に、目に見えない火花が散る。


そして、悲しいかなこれも弟に生まれた運命。

翔は、そんな2人の間に挟まれるように立たざる得なかった。


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