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第96話 緊急依頼

第96話です。

楽しんでいってください!

 ヴェーヴたち3人は、宿の1室で円になって座っていた。

周囲には大量の魔道具。

円の中心にはわずかに点滅している機械が置かれていた。

そこから宙に光が伸び、画像が映し出される。


「久しぶりだね、エルシア。」


映ったのはエルシアと同様に全身真っ黒な女性。

彼女は長い金髪を払い、エルシアをじっと見つめた。


「少しは休めたか?」


「・・・おかげさまで。」


「そうか、そうか。それならよかったよ。」


女性は腕を組み、背後の椅子に寄りかかる。


「緊急依頼だ。お前の滞在している街で他国の貴族がうちの家族と密談するらしい。潜入して調べてこい。」


「了解・・・。」


エルシアは小さく頷き、リリスに視線を向ける。


「あの・・・。リリスも連れて行っても・・・?」


画面をスライドし、リリスの姿を映す。


「お久しぶりです、ミラさん。」


リリスは微笑む。

女性は呆れたようにため息をついた。


「なんでリリスがいるんだ・・・。まあいい。聞いたなら、存分に働いていけ。」


「あと、もう1人・・・。」


エルシアが画面をこちらに向けようとした時、女性がそれを制するように手をひらひらと振った。


「どうせ聞いてたんだろ?お前の判断に任せる。書類はすぐに送るから、あとは頼んだぞ。」


直後、画面がぷつりと途切れる。


ガタリ、


「わぁ!」


ヴェーヴは思わず声をあげ、後ろを振り向く。


「ごめんね・・・。」


エルシアが謝りながらヴェーヴの背後にある機械をいじり始めた。

すると、そこから紙がするりと抜け出る。

エルシアはそれにさらりと視線を通し、無言でリリスに手渡した。

リリスも同様に、資料に目を通してエルシアに返した。


「え、僕は?」


ヴェーヴを振り返りながら、エルシアは懐に紙を仕舞い込む。


「見なくて、いい内容だよ・・・。」


えー・・・。


ヴェーヴが眉を寄せるのを横目に見ながら、エルシアは立ち上がり、部屋を見まわした。


「・・・片付けるから、夕食の後にここに来て・・・。」


「わかりました。」


リリスはそう答えながら立ち上がり、ヴェーヴに手を差し出す。


「とりあえず、部屋に帰りましょうか。」


「はーい・・・。」


ヴェーヴはがさごそと魔道具を漁り始めたエルシアをチラチラ見ながら立ち上がる。


「それでは先輩、夕食の後で。」


リリスは扉を右にスライドし、外へ出た。

ヴェーヴはその後ろに続く前、もう一度、アルシアを振り向く。

彼女は1つの魔道具を前にして、わずかに眉を寄せていた。

これからものんびり投稿していきます!

ちょこちょこ覗きに来てください!

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