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サイドストーリー:助けたい助けたい/らい
圭吾さんとは文芸サークルで一緒でした。
2017年 塔乙学園 文芸サークルいじめ事件。
新聞ではこんなふうに扱われたのでしょうか。死人の出ていないいじめ事件としては、少し大きめに扱われました。それは、バスケのサークルでいじめがあったばかりだったからです。
助けてくれたのは警察だ。
新聞にはそう書いてあります。
でもみなさん、被害者にしか知りえない事実っていうのも、あると思いませんか?
「——逃げろ!」
刹那、その声がしました。聞き覚えのある声です。回想をやめてなお、耳に残る声。
「圭吾さん……?」
ああ、僕は圭吾さんでさえも、助けられないのでしょうか。
絆。
永遠であり、もろく、不滅でないそれは、なんと儚く、悲しいものなのだろうか。
歩道橋の上りの、踊り場。登り切って、橋の中心へ差し掛かるところで、それを見つけた。
下りのところから、頼人が悲しげな顔でこちらを見つめている。これはなぜだろう。
二つの意味にとれる。俺たちが犯罪者だと知ってしまった、というパターンと、そしてもう一つは――、
背後で、転ぶ音が聞こえた。




