10話 報酬
依頼が終わって3日後。全員すっかり怪我や凍傷も治ってギルドに赴くと受付の人から森の依頼についての話があった。
「先ほど森の異常がなおったことが確認されました。こちらがまだお渡しできていなかった報酬です」
そう言って渡されたのは小さな袋だった。
「こちらが報酬のレルム金貨10枚になります」
レルム金貨10枚といえば結構な額だ。生活するだけなら1月は行けるだろう。簡単な薬草採取の依頼を終わらせて宿に帰る。
「…あれ?」
宿においておいた報酬入りの袋がやけに軽い。袋を開けてみる。そこにはレルム金貨が…2枚しか無かった。思い当たりがある。ユイの家に走る。
扉を開けるとそこには作業中のユイがいた。
「ねぇ…ユイ?」
「…!!!?」
わかりやすく慌てている。
「金貨が減ってるんだけど…ユイ?」
ユイが慌てて机の上を手で隠そうとするが、散らかった机を隠しきれずあたふたする。
「どういうことか、聞かせてくれるかな?」
リオンが追撃をかける。
「これ…その…えっと…」
喋り慣れていないのも相まってもう完全にアウトの反応だ。
「今…ゴーレム…直してる」
消えたレルム金貨8枚はその材料費だろうか。
「その…魔法具…も…作る…から…いい…よね」
それを聞いたら私はあまり文句は言えない。ユイの作る魔法具はどれも性能は一級品なのだ。たくさん作って売り出したらすごい額のお金が手に入りそうだが、使用者に合わせて作らないと性能をうまく上げられない上、似たようなものをいくつも作るのは「つまんない…嫌…」だそうだ。
「はぁ…もうしょうがない。次からはやめてよ?」
内心ワクワクしつつもそれを取り繕って喋る。
「…うん…わかった…」
「それで誰の魔法具作るの?」
一瞬、ユイ以外の全員に緊張が走る。
「テレス…の…」
私の!!
「じゃっ、じゃあ私達は邪魔になるといけないから宿に帰っとくね!」
マーク、リオン、グンマの冷たい視線が刺さるが知ったことか。文句有りげな3人を引きずって宿に帰る。そして私は「現金な奴」とか「自分のってわかった途端態度変えやがって」とか散々罵られたのだが、まぁいい。魔法具ができるのが楽しみだ。
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