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殺奪  作者: 夏野
学園対抗戦編

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特別試合④

ブクマ、いいね、評価ありがとうございます。

総合20万pvとユニーク3万pv達成!ありがとうございます!!


閑話を全て外伝にしました。

外伝=閑話の認識でお願いします。

俺はサータの助けを借りつつアオイ先輩の刺突攻撃をシールドで受け止めたり衝撃波を飛ばしたりして時間を稼いでいた。


しかしそれらは難なく細剣(レイピア)に吸い込まれていく。


「〈吸収(アブソーブ)〉、〈吸収(アブソーブ)〉!無駄無駄ぁ!」


俺は〈神駆〉してアオイ先輩と距離をとった。


その隙にヤサカニをクサナギに戻し〈武具創造〉で偽物のヤタを創り出し構えた。


「へぇー。神器と神器の劣化版かぁ。面白いことするね。〈閃光(フラッシュ)》〉!」


チッ、目くらましか。


『後ろです。』


俺は後ろに振り返り複製版ヤタで細剣(レイピア)を受け止めた。


「ふっ、騙されたね。〈吸収(アブソーブ)〉!」


ヤタが粒子となり細剣(レイピア)に吸い込まれた。


「なるほど、やっぱりその盾は神器ではなく劣化版だったね。」


「何故そう思うんですか?」


「僕のスキルでも流石にゴットスキルを操ることのできる神器までは吸収できないからね。それで見分けられるのさ。でも面白いね。お陰である程度の攻撃なら反射できるようになったよ。」


能力を奪われたのか。


『下手に武器を持つと劣化版ではありますが、スキルを奪われてしまいます。なのでクサナギだけで相手をするのがいいと思います。』


俺はサータの助言通りクサナギのみ持ち構えなおした。


「ふーん、これを聞いても躊躇わないってことはそれは神器だと。もしかしたら僕が嘘言ってるだけで本当は神器も吸収できるのかもよ?」


「もし奪われたのなら奪い返すだけです。先程スキルを教えてくださったお礼に僕のスキルも教えますね。【殺奪之王(マーダー)】…殺したモノの情報を奪う力です。」


「ははは、完全に僕の【吸之神王アズール・アブソルシオ】の下位互換じゃないか。それで、勝算はあるのかい?」


「えぇ。僕のスキルがこれだけっていつ言いました?」


「…それほどまでにスキルを持っていると。となると神器を吸い込めない僕のスキルだと剣で防がれてしまう限り勝ち目はない。降参しようかな。」


「いいんですか?もう一つスキルがあるんでしょう?確か…「【希望之蒼輝キボウノヒカリ】。これは僕自身扱えきれていないんだ。」なるほど。ということは本当に降参してくれるんですか?」


「あぁ。ここで勝っても手の内を明かしてしまうだけだからね。君に勝ってもミオという方には勝てる自信がない。降参だ。」


「そこまで、勝者はカイン選手!」


いつのまにかフィーラ先輩が戻ってる。


「凄い戦いでした。私の目でも追うことができなかったです。ついつい実況で盛り上がってしまいました。」


そんな実況してたっけ?


『マスターが聞いてなかっただけでしてました。』


きーこーえーなーいーなー。


「というわけで翌日は特別試合を勝ち残ったカイン選手と最強の戦士…ミオさんとの戦いが幕を開けます!入場料はなんと……無料!!期待の星、カイン選手とミオさんの勝者の予想の賭けもあるそうなので是非見に来てください!」


◇◇◇


翌日


今、プレッシャーに押し潰されそうな俺がいます。


ここ、控え室に来る前にみんなから…。


金髪で双剣使いの俺並みに強い人

「カインなら勝てるよ!絶対勝てると信じてるから!」


王族の人

「カインがここまで強いとは思ってなかったよ。頑張って、勝てると信じて応援してるよ!」


金髪の魔法使い

「カインなら勝てる!この前にミオ様と会ったんだけどカインより弱く見えたから。勝つと信じてるわ。」


いつも寝てる人。

「ふぁーいとぉ。スースー。」


金髪で炎の双剣使い

「勝てる、頑張れ。」


というわけで心臓が鳴り響いています。


ミオさんは確か鎌使い。


ミミックなら速度は変わらないがただの刀のクサナギなら速度で勝てる。


けど当たったら痛そう。


〈痛覚無効〉なんて信じない。


どうせ痛覚じゃなく魂に直接攻撃してるから無効化できないとかそういう展開だと思う。


『……。』


ほら!


サータが無言=絶対そうじゃん。


はぁ。


やだなぁ。



「とうとう始まりました!本当に本当の最後の試合です!生徒側からは多様な武器と魔法を使いこなす小さき剣士、カイン選手ぅー!!対する相手はどんなものも真っ二つに。全てのモノを一撃で葬る華麗な美女。ミオさんっ!!それぞれ、舞台にお願いします!!!」


俺は和風セットだ。


〈守り〉を操れ死も無効化する神の和服と変幻自在のクサナギ。


このコンビがカオスと同等以上に強い。


「カイン君久しぶり。手加減してね。」


「ははは、ミオさんこそその大鎌で俺を殺さないでくださいね。」


「努力するわ。」


「え、あの。大丈夫ですよね?死にませんよね!?」


「えぇ。多分〈神の守護域〉も無効化しちゃうけどカイン君なら平気だと思うわ。」


「……あの、降参は?」


「ダメに決まっているでしょう?」


「それぞれ、構え!」


俺は昨日のようにクサナギと複製版ヤタだ。


ミオさんは鎌のみ。


「3、2、1……始めっ!!!」


『忠告です。ミオの鎌は死神の大鎌、エクスティンと言い即死を司ります。呉々も注意して下さい。』


あれ?


今即死って聞こえた気がする。


…うん、気のせいだ。


そう、気のせい気のせい。


ミオさんが突如消えた。


『…ッ!?』


サータが珍しく驚いてる。


あれ、視界が地面と近くなってきた。


と思ったらいつも通りになった。


「ふーん、即死を無効化したんだ。」


いつのまにかミオさんが目の前にいる。


「うわっ!?…え、即死?」


「そうよ、即死。私はスキルであなたの背後に行き鎌を首に当てて斬ったの。即死の力が働いてるから死んだはずなんだけど。」


怖い、怖いです。


しかも不敵に笑ってるし。


いわゆるサイコパスの気質を感じる。


「それは本当に?」


「そうよ?地面を見れば?」


俺の襟元や地面には大きな血のシミと血痕があった。


「あの、手加減して下さいよ?」


「善処するわ。」


『体の主導権を借ります。』


え!?あ、はい。


(サータ)はすぐにしゃがんだ。


俺の首のあった位置にはミオさんが鎌で斬った空間の歪みのようなものがあった。


「へー、今のを躱したんだ。久しぶりに私も本気出そうかな。」


ミオさんの鎌が黒紫に染まり二本に増えて両手で持ち二刀流になった。


「本気で()りにこないとカイン君も死んじゃうよ。」


速っ。


〈思考加速〉してても視界どころか【万物感知】に擦りもしない。


(サータ)は複製版ヤタを消してクサナギを変えてヤタにした。


不意に現れたミオさんの鎌の斬撃をヤタで受け止める。


おぉ!


ヤタなら即死とやらも無効化できるのか。


何をトチ狂ったのか(サータ)はヤタをヤサカニに変えてキーボード、マウス、ディスプレイの三点セットを出した。


高速でタイピングしていくとミオさんの鎌そっくりな鎌が俺の右手に握られる。


そうするヤサカニをヤタに戻して左手に構えた。


またも不意に現れたミオさんの鎌の斬撃を盾で受け止めて弾いた。


少し驚いたように顔をしたミオさんは隙を突かれて俺の鎌の刃をミオさんの首筋に当てた。


「降参。」


「そこまで、勝者カイン選手!!!」


「「「「「うおぉーー!!」」」」」


『あ、マスター。事象の操作が上手くなったので海底城の防衛システムを強化しませんか?多分神々の襲撃を受けてもビクともしないように出来ますよ。』


『了解。帰ったらやろう。』


「いやぁ、いい勝負だったわね。」


「そうですか?俺がずっと一方攻撃されてただけな気がするんですが。」


「そんなことないわよ。後半でカイン君がまるで別人みたいに本気を出して私を翻弄したじゃない。」


「それにしてもひどいですよ。本気で殺しに来るなんて。」


「それは謝るわ。あなたの力量を見てみたくて。でもお陰で私以上ということがわかったわね。」


「それはそれで嬉しいような嬉しくないような。」


「どうしてよ、せっかく褒めてあげてるのに。」


「カインさん、優勝の式典ですがカインさんが出席しますか?クロム殿下などのお仲間に出てもらいますか?」


司会の人か。


式典…うん、めんどい。


「クロムに出てもらって下さい。俺は帰るので。さよなら!」


『ミレアとミーア、悪いが俺の両親を海底城に送ってくれ。じゃ!』


『了解。』


『ちょっと待ちなさいよー!』


『式典だるいんで。』


〈転移〉!

次は明後日です。

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