特別試合③
ブクマ、いいね、評価ありがとうございます。
神の和服とやらは普通に着物だ。
白い着物で柄は無く帯などは金色だ。
見た目は豪華でシンプルな普通の着物だが材質は不明。
絹とは違う感触だ。
クサナギの方はクロムの天剣のように金色で白の部分もあり神々しい。
日本の神器ということもあり刀だ。
あれ?
日本でクサナギを見たときはもっと錆びてるというか…黒っぽかったと思うんだが。
『日本では魔素が少なく本来の力を解放できなかったために力を失った状態でした。』
『なるほど。……なぁ、サータ?サータがこの2つを日本から奪ったんだよな?それなのにスキルは使えるのか?』
『安心してください。この神器の創造者…スサノオとアマテラスには私が脅して力を貸してくださるそうなので問題なくスキルの恩恵を得られます。』
うーん、サータについての謎が深まった。
「それが本気?」
「えぇ、そうですよ。」
「それならあなたは負ける。」
「さぁ?どうてしょうね。」
俺は〈武具創造〉を使いもう1つクサナギを創り左手に持った。
流石に全く同じ性能ではないが圧倒的に劣るほどではない。
ちなみに〈武具創造〉などの魔力を使う表記のないやつは魔力などを使わないので遠慮なく使用出来るのだ。
ミナ先輩は八首の大蛇…めんどいのでオロチと呼ぶ。
オロチを操り紫を戦闘に襲いかかってくる。
紫は…防御特化か。
俺はクサナギで紫オロチを斬るとバターのように簡単に斬れた。
あれぇ?
もっと苦戦すると思ったのに楽勝パターンですか?
「……チッ。」
ミナ先輩は舌打ちしてオロチを操りつつ走ってきて俺との距離を縮めてきた。
今度は黄のオロチ…土特化が襲いかかってきた。
先程は右手のクサナギ…オリジナルなので左手のコピーでも斬れるか試してみることにした。
今度もすんなりと斬ることができた。
そんなことをしていたらいつの間にかミナ先輩が目の前まで迫っていた。
ミナ先輩が細剣による高速刺突攻撃を繰り出した。
やばっ…速い。
ギリギリ二刀流を本気で駆使して耐えられるレベルなので長くは続かないだろう。
『クサナギをヤタにして下さい。』
ヤタ来い!
刺突攻撃を受けていた二本の剣は一つになり大きな盾となった。
見た目は青銅のような色で表面は鏡のように光を反射している。
ヤタは苦なく連続の刺突攻撃を受け止めた。
「…………その盾…神器?」
「どうしてわかったんですか?」
「私の細剣に貫けない物は私の細剣より上…神器しかない。」
「なるほど。それで、ミナ先輩は勝算があるんですか?」
「………ある。私は氷と蛇の頂点。万物を凍らせ万象に喰らいつく者。〈極氷ノ獄蛇〉。」
『あれは奥義です。私でも何が起こるか分かりません。注意して下さい。』
あ、じゃあ試しに…ヤサカニ!
盾が縮み手のひらサイズになる。
そこには薄緑の透き通った奇麗な勾玉だ。
「蛇よ、全てを噛み殺せ!」
ミナ先輩の細剣が一つに戻りミナ先輩が構える。
細剣は刀身が白い冷気を纏う蛇となった。
牙は凍りついており触れたら凍らせられるな。
ミナ先輩が跳躍すると同時にの一気に加速して俺に迫ってきた。
……。
『サータさん!使い方がわかりません!』
『はぁ…、体の制御権を借ります。』
ヤサカニに俺が触れると山吹色のキーボード、マウス、ディスプレイのような物が勾玉から映し出された。
手を離しても勾玉は空中に浮かんでいる。
万象にアクセスするってこういうことか。
急に俺の動作が速くなった。
多分〈思考加速〉と〈神速〉を使ったな。
〈法則操作〉によって再現された〈神速〉は思考ではなく身体を加速するスキルとなった。
ディスプレイが次々と切り替わったり文字が高速で打たれたりしているが俺は勿論内容はさっぱりだ。
わかるわけねぇだろ!
ミナ先輩の細剣の剣先が俺に触れるギリギリで障壁が俺の周りに展開された。
「……私じゃそれを貫けない。悔しいけど降参。」
『体の制御権を返還します。』
「まさかのカイン選手の勝利だー!生き残ったアオイ選手、フィーラ選手、カイン選手では誰が生き残るのかぁー!?」
◇
一方、観客席では。
「カインのあの武器はやばい。」
「うん、私の解析が弾かれる。多分創世級以上ね。」
「あの剣と盾と勾玉…見たことある気がするんだけど思い出せないなぁ。」
「あれって日本にあった三種の神器じゃない?」
「ん?……あ、ミオさん!」
「久しぶりね、みんな。ミレアちゃんが見たことある気がするってのは…ね?」
「(ボソッ)ありがとうございます。転生者っていうのはまだ秘密なので。」
「だがあの着物は日本にはなかったぞ?」
「シンヤの言う通りね。もしかしたら別世界の日本の神器なのかも。」
「み、み、ミオ様!日本というのは貴方様たちの転移前の世界のことですか!?」
「えーっと…リーシヤちゃんだったかしら。」
「そうです!名前を覚えて下さりありがとうございます!」
「いいのよ、で、質問のことだけどその通りよ。多分魔法かスキルで世界を繋げて呼び出した?いや…それほどの力と知力はカイン君は持っていないはず…。」
「そうだな。あの時に鑑定してみたがあの魔力では俺たちと同程度だ。あれで界を繋げられるならとっくに俺達は日本に帰っている。」
「シンヤ…となると別のなにかの魔力を代用した?3人とも、カインの知り合いでとてつもない魔力の持ち主を知ってる?」
「「知りません。」」
「…知らない。」
「えっと…ミーアちゃんだっけ。なにか知ってるの?」
「証拠はない。でも、カインの契約した魔物…いや、スキル?が多分それぐらいの魔力を持つ。」
「世界を繋げるほどの魔力を持つ魔物?…そんなのそれぞれの種族の最上位種か神々の領域じゃない。そんなのがカイン君のスキルに…?」
「現にカインはステータス上では知力が高いけど演算は不得意のはず。それなのにあそこまでスキルや魔法。無駄なく使用できるはずがない。これでどう?」
「…ありがとう。あ、カイン君に伝えておいて。次の試合は私が出るから。」
「カインなら負けない。」
「じゃぁねぇ。」
◇
「では、結界を解除します。〈魔法解除〉!…おっけー、です!いつで戦えます!」
「じゃあ僕から行くね。〈蒼の一閃〉!」
アオイ先輩が青い光に包まれ加速した。
〈思考加速〉しても視えない。
フィーラ先輩の周りにシールドが張られた。
『サータ、誰かが無詠唱で魔法を使ったら報告してもらってもいい?』
『了解です。早速、フィーラが〈魔法障壁〉、〈物理障壁〉、〈障壁強化〉を使用しました。』
俺はヤサカニで魔法の結界より強固な結界を周りに創り出した。
「〈星光輝〉。」
バリンと音を立ててフィーラ先輩の結界が割れた。
それと同時に俺の結界に細剣を突き刺して固まっているアオイ先輩といた。
「うっ…。」
フィーラ先輩は場外に転移して〈神官〉の人たちに〈回復魔法〉で癒されている。
「へぇ、僕の細剣に貫けないものがあるんだ。」
「世の中まだまだ広いんですよ。」
「生意気だねぇ。あの時は僕に手も足も出なかったくせに。大分強くなったみたいだけどまだまだだよ。〈|吸収〉、〈蒼星〉!」
結界が静かに割れてアオイ先輩の細剣に吸い込まれていった。
やっぱり万象とか無効化とか信じないわ。
絶対なんてものはない、以上!
「僕の武器も神器だからね。バランス型の君の武器より一点に集中してる分この分野には強いんだ。僕の武器に宿るのは吸収。【吸之神王】そして僕の持つスキルは【希望之星輝】!さぁ、戦おうか!」
次は明後日です。




