海底城強化
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俺は式典から逃げて海底城のエントランスに来ていた。
「「「「「お帰りなさいませ、カイン様。」」」」」
うんうん、壮観。
前にメイドはエルフをたくさん雇いたいと言ったが嘘だ。
決してミレアとミーアにやばい目で見られたからやめたわけではない。
結果としては…
エルフの女性使用人、15人
人間の女性使用人、15人
エルフの男性使用人、15人
人間の男性使用人、15人
となり他にも料理人や護衛の兵など合計500人近くなった。
俺さ、こんなに募集した覚えはないし雇った覚えもない。
気づいたら父さんが勝手に増やしてた。
部屋が足りなくなったので〈空間拡張〉で城の大きさを2倍にした。
実際の幅は変わらないが中の大きさを自由に変えられる便利魔法。
普通は刻印して魔力を注入するのが一般的でせいぜいバッグを少し拡張するくらいだが魔力の底がないこの城なら問題ないのだ。
「みんな、いつもありがとな。」
俺は使用人の作る道の間を抜けて地下の副管制室に向かった。
◇
「フレンとウリエル仕事はどうだ?」
「あ、カイン。順調よ。強いて言うなら魔力がキツキツになってきたわ。」
「魔法使用時の魔力ロスが大きいです。そこを改善できたらいいんですが…。」
「了解。やってみる。一回無線借りるぞ。」
「アード、聞こえるか?」
「ん?あぁ、カインか。」
なんと募集した人の中にアードがいたのだ。
というわけで信じられるという理由でメイン管制室の管制官になってもらった。
管制官といえば飛行機の誘導とかの方を思い浮かべるがここでは管制室で異常の監視や島の操作をする名誉ある仕事となっている。
「今からこっちのサブ管制室で色々と設定を変える。城内にいる人たちに向けて仕事を中断して各自部屋に戻るように放送を流してくれ。」
「了解だ。」
俺が対抗戦に向けて頑張っている間にはフレンとウリエルに色々な機能を追加してもらった。
この無線や放送などがそうだ。
因みにサブはフレンとウリエルの2人だがメインの方はアードの他に地球人仲間もいる。
アードは友達のメアリーと美希と一緒に車を作りタクシー会社を経営してたらしい。
メアリーさんは金髪碧眼のポニーテールの大人のアメリカ人でミキさんは日本人の茶髪の短髪中学生だ。
アードだけ転生者で2人は転移者だ。
意外と多い転移、転生者。
タクシー会社だが、なんとアードが社長。
副社長のメアリーさんとミキさんも一緒についてきて管制室から会社に向けて指示を出しているらしい。
なのでメアリーさんには外部との連絡をメインでやってもらい会社との連絡も自由にさせている。
ミキさんは島内の監視。
アードは城内と雑用だ。
防犯カメラ擬きも無事作成して設置しているのだがこれは他国には秘密にしている。
無線はシャーベットの王、シャルドさんとザーベストの王、シューラさんに渡してあり2人とも王城の極秘の部屋に設置したとかなんとか。
「管制室より連絡だ。カインから連絡があった。城内の改装をするから危険なことが起こるかもしれない。一度仕事を中断して部屋に戻ってくれ。ちなみにカインは対抗戦で優勝したらしいぞ!」
「流石カイン様だ!」
「すごい、先輩たちを差し置いて勝つなんて!」
とかの声がモニターから聞こえるが気のせいだろう。
ちなみに防犯カメラというより音も光も魔力や熱もひろう俺の【万物感知】と同じ構造のカメラだ。
〈幻影魔法〉により視認もできない。
で、カメラによると歓声をあげつつも部屋に戻っていく。
ちなみにエントランスとつながる入り口は不便だと思ったのでミール島の船着場のところに建てた建物内にも設置した。
島を管理する人…俺の使用人たちだ。
普通は専用の人を雇うが俺は雇っている500人のうちの100人くらいは島の管理をして働いている。
彼らの住む場所は俺の作った城なので転移する必要があるので船着場に関係者しか入れない建物があれば怪しまれないかなぁって。
もちろん農家や商人、冒険者の人たちは島で働いているため家も島にある。
結構発達してきており例えるなら明治時代くらいの発展度だ。
街灯などはすべて〈閃光〉を刻印しており魔力はもちろん黄金の正八面体こと制御核の魔力からだ。
「あーあー、こちらメイン管制室。城内の人の避難完了。」
「了解。アード達も揺れたりするかもしれないから気をつけてくれ。」
サブ管制室の構造としては中央に制御核、制御と垂直の位置に螺旋階段、螺旋階段と垂直に壁に沿ってモニターやキーボードなどがある。
俺は無線のある壁際から離れて中心の制御核に近づく。
『サータ、よろしく。』
『畏まりました。』
ヤサカニを使い三点セットを開く。
軽くタイピングすると光の線が制御核と繋がった。
これで操作できるようになるわけか。
『どのように変更しますか?』
『そうだなー、取り敢えずは魔力消費を抑えたい。』
俺が高速でタイピングしていくと城が振動していった。
『完了しました。ついでに魔力の使用割合をサブ管制室でのみ閲覧できるようにしました。さらに防衛機関を強化してサブ管制室への立ち入りの難易度の上昇と外部からの〈空間魔法阻害〉に成功。続けてヤタの反射を利用して島を覆う結界を強化して物理、魔法に構わず攻撃を反射するようにしました。この結界を通過できるのはこの結界に自動判断を出来るように施し認証されたモノに限られます。この判定は管制室、サブ管制室での手動変更も可能、判定は魔力による脳内の思考回路を予測した結果、悪意のあるモノのみを通しません。他にはどうしますか?』
…。
「なぁ、フレンにウリエル。他に変えたいところはあるか?」
「魔方陣は完璧ですし魔法阻害も充分に機能しています。攻撃用の魔法も強化されたみたいですし魔法面は大丈夫だと思います。」
「私が物理の面を調べたけど機械の威力や仕組みも強化されてるみたいだし大丈夫!強いて言うなら島全体の仕組みを強化したいくらいかな。」
「了解。」
またも俺が高速でタイピングしていった。
今度は揺れなかった。
『完了しました。島内の住人…4つのダンジョン内の魔物も含めて全生命体の情報の閲覧、操作の可能化、ダンジョンを操作することも可能になり難易度の変更から内部構造の変更も可能となりました。緊急時に備えての魔力や食料の貯蔵、緊急時の島ごとの操作をさらに強化、自動で魚や動物の養殖、植物の成長にあった気候への変化などいろいろなシステムを追加しました。マニュアルを覚醒したので彼女等とアード達にも渡してください。緊急時などに備えて管制室からサブ管制室、サブ管制室から管制室に移動できるようにしました。』
ヤタはクサナギに戻り俺の腰にある鞘に戻った。
で、5個創造されたマニュアルをフレンとウリエルに渡した。
「多分ここから管制室に行けるようになったと思うんだけどできる?」
「えーっと…よし、おっけー。」
螺旋階段の入り口にゲートが開いた。
〈空間魔法〉の〈転送魔方陣〉の上位互換みたいなものかな。
「ありがとう。俺が通ったら閉めていいぞ。じゃ、また今度。」
◇
ゲートを抜けるとエレベーター擬きの出口に出た。
つまりメインもといサブ管制室のオマージュ用管制室に出た。
「よ、みんな。これ、新たなシステムについてまとめたマニュアルな。あ、アード、アナウンスでもう大丈夫と伝えてもらってもいいか?」
「もちろんだ。」
「こちら、管制室。城の改装は終わった。各自持ち場に戻るように。」
「メアリーさんとミキさんは仕事に不満とかありますか?」
「ないですよ。こっちこそ雇ってもらってるのでありがたいです。本来はタクシー会社なので金銭が厳しいんですがカインさんのおかげでだいぶ余裕ができました。私個人の感想としてはこういう国の裏組織みたいなのやってみたかったんですよ!本当にありがとうございます。あ、メアリーはこの世界の言葉を話せないのですみません。あ、英語ならもちろん話せますが…「すまん、俺英語は無理。さらに言えば日本で外国人と話したことすらない。」あ、了解です。ちょっと待って下さいね。」
メアリーさんがミキさんに英語で何か話しかけている。
「了解です。メアリーがカインさんに「いつもありがとうございます。私もこの世界の言葉を覚えて早く話せるようになりたいです。これからもお世話になります。」だそうです。」
「こちらこそ。と伝えてもらってもいいか?」
「了解です。では、また今度。」
俺は自室に向けて〈転移〉した。
次は明後日です。




