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殺奪  作者: 夏野
転生編

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街へ

改稿済みです。

「へー、カインは明日から領主さんのところに行くんだっ!」


ミレアがそう言いながら剣で攻撃を仕掛けてくる。


「あぁ、そうだっ。」


俺も負けじと攻撃を仕掛ける。


やばい、普通に強い。


俺、レベル60超えてステータス1万超えのはずなんだけど。


というか、【成長補正】があると言えど60で1万越えということは無しでも数百レベルあれば1万を超えるのか。


今さらだけど【成長補正】強いわ。


ーガン、キンッ、ガンー


現在、俺はミレアと刃を潰した鉄製の剣で打ち合っている。


俺が魔物の素材を売って買ったのだ。


この世界の魔物には魔石があり、ラノベと同じように高く売れる。


他の部位も合わせたら剣が数個買えた。


うーん、ミレアってどこかでレベル上げしてるよね。


先天的…もとい生まれつき【剛力】みたいなスキルを持ってるにしても強すぎる気がする。


そもそも俺も5歳にしては異常だろうけど。


「はぁっ!」


ミレアの剣が俺のを弾き飛ばした。


「はぁ!?」


【剛力】をフル稼働してたんだけど…。


「私の勝ちね!」


「くっそ…。なんでそんな強いんだよ。」


「私は生まれつき魔法が得意だったの。だから、〈支援魔法〉を自分にかけて強化してるよ。」


「ずるい!」


「そういうカインも異常だと思うけど?」


「俺のは努力の賜物ですー。」


【成長補正】なかったらこんな強くないけど。


ーキーン、コーン、カーン、コーンー


夕方を知らせる鐘だ。


「じゃあ、もう遅いし今日は終わりだな。しばらく会えないけど、また剣で試合やろうな。」


「うん。またね…。」


なんだかんだいってミレアとは一ヶ月、仲良くさせてもらったからな。


「カイン、餞別をあげる。」


「ん?」


「〈運向上(ブレッシング)〉!」


ブレッシング…祝福?


金色の魔法陣から優しい光が俺を包み込む。


「光属性の魔法か?」


「うん。一時的に運を上げる魔法。じゃあ、またね。」


「あぁ。餞別、ありがとな。」



時は移り夕食の時間。


「カイン、明日から領主様の下で働くだろう?ちゃんと支度は済ませたか?」


「はい。」


「ちゃんとご飯を食べて、領主様に迷惑をかけないのよ?」


「もちろんです。たまに手紙も書きますね。」


「あぁ、そうしてくれ。」


「「「ごちそうさまでした。」」」


この世界にもいただきますとご馳走様があった。


「じゃあ、明日の朝早いので先に寝ますね。」


「あぁ、おやすみ。」


「おやすみなさい。」


俺はそうして部屋に入る。


◇◇◇


翌日


俺は朝早く家を出て、始発の馬車で街に向かった。


距離にして二十キロほど。


馬車で数時間の距離なので到着は昼頃だ。


今は馬車で揺られている。


うちの領主は結構領土を持ってるらしく、俺たちの町もその一つだ。


大きい街は今から行くところのみで、領主はそこに屋敷を構えているらしい。


で、馬車旅が暇だ。


乗客は他に老夫婦とカップルしかいない。


同年代の子も独り身のひともいない。


で、御者の人に話しかけているのだが、話しかけんなってオーラを感じる。


そのため、話しかけるのをやめ完全に暇になった。


まだ距離は長いし寝て待つかな。


………寢れねぇ!


〈睡眠魔法〉とかないかな。


スキルツリーを確認してもない。


だよなぁ。


しゃーない、気長に待ちますか。


目を瞑ってればいつか寝れるか。



「お客さん、お客さん!着きましたよ。起きてください!お、きゃ、く、さん!!」


「ふぁ、はい?」


「もう着いてますよ。」


「あ、すみません。」


料金は前払いだったので、そのまま馬車を降りる。


そして、入場手続きのために門に並ぶ。


少しして…。


「君、一人かい?」


「あ、はい。」


「名前は?」


「カインです。」


「銀髪に名前がカイン…この子だな。」


「だな。君は領主様の計らいで身分証などはいらないことになっている。通っていいぞ。」


「?、ありがとうございます。」


なんかわからないけど町に入る手続きとかをスルー出来た。


で、領主の屋敷が分からないぞ。


あっ!


【広域探査】、領主の家。


マップにピンが立つ…が、まだグレーゾーン。


つまり、行ったことがなくまだ



んー、あっちだ!


少し歩くと大きな屋敷が見えてきた。


立派な屋敷だな。


ふむふむ、記憶によると領主は子爵で名前はカルムさんか。



……なんで5歳児がこんなこと知ってるんだ?


カインという子も十分異常だな。


あっ、流石に門番はいるんだ。


「何者だ!」


「えーっと、カインって言うんですけど。領主様に取り次いでもらえますか?」


「カインか……ちょっと待ってろ。」


ダッシュで館の中に入っていく。


数分待つと。


やっときたか。


「待たせて悪かった。カルム様がお会いになるそうだ。付いて来い。」


俺は言われた通り屋敷の中に付いていき、そのうちの一部屋に入る。


「カルム様、失礼します。カインを連れてきました。」


「ご苦労。」


「では私は失礼します。」


「カイン、久しぶりだな。」


「はい、お久しぶりです。領主様、それで働く内容とは?」


「仕事だが本当は執事にでもなってもらいたかったのだが最近決まってしまってな。何かやりたいことはあるか?やはり、戦闘系か?」


そんなの一択。


「そうですね。魔物を狩りたいです。」


「ほぅ、となると冒険者みたいなものか。」


よし、冒険者ギルド?はあることが判明した。


「はい、後々には冒険者になりたいです。」


「ふむ…。冒険者ギルドで冒険者登録をし冒険者として働く。依頼にかけられた報酬はお前のものだ。代わりに、魔物の素材の1/8を私に納める。どうだ?」


「悪くはないですけど…。冒険者になれる上、素材の1/8だけでいいんですか?」


「住むところはここの使用人用の空き部屋を貸そう。食事もここで食べるのも許可する。ただし、賃金は冒険者としての報酬だけだ。それに、お前はそのうちSの魔物も狩ってくるだろう。そうしたらそれだけでも、私の国の中での価値が上がる。何せ、最強の冒険者の雇い主だからな。」


なるほど…。


少しの素材だけで勘弁してやるから報酬は払わないぞ、と。


衣食住がある以上、依頼をこなせなくても死にはしないしな。


至れり尽くせりじゃないか。


「是非それでお願いします!」


「了解した、ちょっと待ってろ。」


そう言って領主は何かを書く。


「これを見せれば冒険者ギルドでの登録が早く済む。帰るまでに部屋などは用意しておくから行って来い。」


「分かりました!ありがとうございます。」

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