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殺奪  作者: 夏野
学生編

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41/325

vs魔神②

改稿済みです。


修正点12/8

ミミックの【天罪】から意思を残すスキルを消しました。


報告12/9

次は外伝で、その後にこの話の続きになるのですが、現在、話が噛み合ってません。来週の半ば前には書き終えてると思うので、ご注意ください。

「〈破滅之閃光(アポカリプス)〉!」


「〈守護之剣(しゅごのつるぎ)〉、〈斬滅之剣(ざんめつのつるぎ)〉、〈一刀両断之剣いっとうりょうだんのつるぎ〉!」


空に巨大な黒と赤の入り混じった魔法陣が描かれる。


そして、そこから赤黒い光が光線の如く降り注いできた。


俺はその光が地面に到達来る前に高く跳躍した。


それに加え、俺の手に持つミミックの刃が巨大化していく。


俺はミミックを横薙ぎに振るう。


すると、光が両断され、そのまま光も魔法陣も消え去った。


代わりに、俺の魔力量が上昇した。


「【狂騒(きょうそう)】。」


すると、ミミックを持たない左手が血へと変わった。


地面に着地した俺は、その左手を魔神の方に突き出す。


左手を形成する血は、五つに分かれ、魔神へと高速で伸びていく。


「チッ。またその技か。〈暗黒火炎地獄ダークネス・インフェルノ〉!」


赤と黒の混じった魔法陣から、黒き炎が放たれる。


しかし、血は炎に焼かれながらも、お構いなしに進み続けた。


「〈霊魔量物吸崩圧縮槍ロンギヌス・アペタイト〉!」


ロンギヌスは虚空から三又に穂が分かれた、禍々しい三叉(さんさ)槍を取り出す。


何者をも踏み潰し蹂躙する足。


全ての物事の根幹とも言える骨。


その槍は、骨と足を連想させる見た目だった。


魔神はその槍を回転させながら血にぶつける。


「相変わらず出鱈目だな。」


血は槍に吸い込まれてしまった。


ミミックはそう言うと同時に、左手を血からただの肉体に戻した。


「〈神魂貫殺槍(ロンギヌス・ミミック)〉。」


空中にいる魔神は虚空に向けて槍を振るう。


「〈守護之剣(しゅごのつるぎ)〉。」


ミミックは剣を前に突き出す。


ーキーンー


本来当たるはずのない距離、それなのに槍と剣がぶつかり合った。


「〈終焉之魔紅閃(オメガリプス)〉。」


先程よりも禍々しい魔法陣が上空に展開される。


「ふははははは、くたばれ、ミミック!この世の絶望を教えてやる!」


そして、魔法陣から紅い光線が降り注ぐ。


「絶望を覆すのが俺たちだろうが。お前は、弱者が搾取され続ける世界なんて間違っている、そう思って、立ち上がったんだろうが!」


「あぁ、そうだったよ。だけど、叶わなかった!」


光線が降り注ごうとも、ミミックは何もしようとしない。


「あぁ、そうかよ。【殺戮世界】、【生殺与奪】。」


刹那、光線が消え去った。


「霊子を殺したか。借り物の体で、よくぞまぁ全盛期の力を出せるもんだ。」


「全然全盛期じゃねーよ。生前に殺して奪った情報は消えてるから、【殺奪】したスキルとかは使えないし。ステータスだけは継承されているからギリギリ戦えてはいるがな。そういうそっちも封印されていた割には元気じゃないか。」


「そんなことはない。お前と互角になるくらいには力が落ちている。」


「ほとんど全盛期じゃねぇか……。なぁ、何があってそんなに変わっちまったんだよ。」


「我はお前たちが死した後、我は神界に一人で乗り込んだ。そこで、本当の高みを知った。天罪者が全員いようが、絶対に敵わない。神になっても届かなかった。希望は持つだけ無駄だ。絶望を知れ!〈神魂貫殺槍(ロンギヌス・ミミック)〉!」


魔神が飛来する。


それをミミックは迎え撃たんとばかりに、剣を構える。


禍々しく輝く槍を魔神はミミックに向けて突き出した。


「〈反転之剣(はんてんのつるぎ)〉、〈両断之剣(りょうだんのつるぎ)〉、〈守護之剣(しゅごのつるぎ)〉……かっ………」


剣で虚空を受け止めた。


そのはずなのに、腹に穴が空いている。


「世界の法則の前には全てが無力だ。」


「……〈再生之剣(さいせいのつるぎ)〉。」



ミミックは奥義を使い、自身の腹に剣を突き刺す。


それと同時に、穴が塞がり始める。


「〈破滅之閃光(アポカリプス)〉。」


魔法陣が描かれ、空から光が降り注ぐ。


ミミックは剣を引き抜き、そのまま左手を上空にかざす。


「【血狂騒(ブラッドバースト)】!」


左手が血へと変わり、光へと伸びだす。


そして、光を飲み込んだ。


「ミミック、もう満身創痍か?そんなんじゃ上位神にすら手こずるぞ。」


「〈破滅之閃光(アポカリプス)〉!」


「チッ。〈霊魔量物吸崩圧縮槍ロンギヌス・アペタイト〉!」


ミミックの放った小型の光線が、魔神の槍とぶつかり合う。


「【擬態】。」


ミミックの背中には黒きドラゴンの翼が生え、ツノも生えてきた。


そう、その姿は以前、俺が殺した古代龍王エンシャントドラゴンロードのものだった。


「【擬態】できないと言ったくせに、ウソをつきやがったな。」


「嘘なんか言ってねーよ。これは、俺が殺した魔物じゃない。この体の持ち主、カインが狩った魔物だよ。」


「かのガキにそこまでの力はなかったはずだ。SSSランク相当を500レベル程度で殺せるはずない。」


「そう思うだろ?だけど、事実なんだよ。」


ミミックは魔神と距離を取るように飛び始める。


「興味深い話だな。〈神魂貫殺槍(ロンギヌス・ミミック)〉。」


魔神は虚空に向けて槍を振るう。


その攻撃が空間を超え、ミミックの前に現れる。


「【殺戮世界】、【生殺与奪】、〈一刀両断之剣いっとうりょうだんのつるぎ〉!」


ミミックはスキルにて、奥義の効果を弱め、剣にて槍を弾く。


「甘いわ。〈神魂貫殺槍(ロンギヌス・ミミック)〉。」


またも同じ攻撃が飛んできた。


「俺がお前の槍に何をしたのか分かんないのか?」


「何?」


「〈神魂貫殺槍(ロンギヌス・ミミック)〉。」


同じ力を持った槍と剣がぶつかり合う。


「お前のその奥義を殺して、奪いとったんだよ。」


ミミックは槍を弾くや否や、遥か後ろへと【転移】する。


「逃がさん。〈心魂搾毟闇手(プラッカー)〉!」


魔神が空いている左手を黒く染め、ミミックに向けて突き出し、手のひらを握りしめる。


「くっ……」


俺の体は、中で何かを掴まれたような痛みを訴える。


魔神が掴んでいるのは、俺の魂そのものだ。


そして、微動だに出来なくなる。


「そろそろ(しま)いだ。久しぶりにそこそこ本気を出せて楽しかった。」


「……逃げ…じゃ……ない………」


「負け惜しみか?素直に謝れば昔の(よし)みで許してやるぞ。誰にでも勘違いはあるからな。」


「……った…に、じゃ……ぞ………」


「なんと言った?」


その言葉に反し、あたりが赤く染まる。


「勝った気になってんじゃねぇぞ!」


ここはもう【殺戮世界】の領域内。


自分より格下の存在の生死を否応なしに掌握する。


【生殺与奪】と【殺戮世界】の権能により、魔法を構成する魔素が破壊されているのだ。


「お前こそ我を舐めるな!」


「「〈破滅之閃光(アポカリプス)〉!!」」


赤黒い光線がぶつかり合う。


その隙に魔神がミミックに向けて飛翔した。


「〈神魂貫殺槍(ロンギヌス・ミミック)〉!!!」


魔神は飛行の勢いのまま槍を振るう。


「〈滅殺之剣(めっさつのつるぎ)〉、〈斬滅之剣(ざんめつのつるぎ)〉、〈切断之剣(せつだんのつるぎ)〉、〈両断之剣(りょうだんのつるぎ)〉、〈破壊之剣(はかいのつるぎ)〉、〈神殺之剣(しんさつのつるぎ)〉、〈火之剣(ひのつるぎ)〉、〈蒼炎之剣(そうえんのつるぎ)〉、〈一刀両断之剣いっとうりょうだんのつるぎ〉、〈神魂貫殺槍(ロンギヌス・ミミック)〉ッ!!」


ミミックも負けじと全力で剣を振るう。


槍と剣がぶつかり、甲高い音が鳴り響く。


「俺はお前をもう二度と死なせない。無駄な足掻きは止めろ。」


「俺はお前を殺してお前の根性を叩き直してやる。お前の力を引き継いで神を殺してもやる。」


しかし、ステータスの差でだんだんとミミックが押されていく。


「俺は無数の神を殺した。そして、それを自身の糧にした。封印されたと言えども、お前とは格が違う。俺は弱っているだけ、だが、お前は体がただの人族へと成り果てている。その体では限界がある。大人しく降参しろ。」


「お前こそ俺の権能を舐めてないか?俺の体が仮初だろうが、擬態すれば問題ない。俺の魂の記憶を元に、既にこの体は低位神の域にまで高められている。それに加え、この体が殺した魔物の力もある。物理(マテリアル)体なんて(かせ)にもならねーんだよ。」


「粋がるな。実際、そのせいで全盛期には及ばぬくせに。」


「そういうお前もな。」


より一層激しく両者は激突する。


お互いの理想を叶えるために。


「〈終焉之魔紅閃(オメガリプス)〉!」


「【生殺与奪】、【血狂騒(ブラッドバースト)】!」


魔神より放たれし光線を血が呑み込む。


「〈心魂搾毟闇手(プラッカー)〉、〈神魂貫殺槍(ロンギヌス・ミミック)〉。」


黒き手がミミックの魂を鷲掴みにする。


そして、槍がその魂を穿たんと振るわれる。


「【生殺与奪】、〈瞬殺之剣(しゅんさつのつるぎ)〉。」


魂の拘束から逃れるや否や、ミミックの姿が消える。


「チッ。どこに……「詰めがあめーよ。」


魔神の魂は剣に貫かれていた。


「…くっ……」


体を貫かれたにも関わらず、魔神から出血は一切ない。


「〈苦惨痛窮愁焼灼焚業火アンフェール・プランドル〉!」


魔神を中心に赤黒い魔法陣が描かれる。


そして、黒き炎が舞い上がる。


その炎はミミックの体を焼く……はずだった。


「霊子の扱いは俺の十八番だ。」


魔法陣が破壊されると同時に、剣が魔神の魂から引き抜かれた。


「チェックメイトだ。」


ミミックがそう言うと、魔神の体は粒子となり消えていった。

解説12/9

魔素とか霊子とかはそのうち説明する予定です。今は、こんなのがあるんだ、という認識でお願いします。

穿つの活用違ってたらすみません。穿たん…違和感しかない。

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