大掃除
改稿済みです。
巨大な門を開け、中に入ると伸び荒れた草木に、動かない噴水があります。
草木は〈風刃〉で切り揃え、噴水は〈回復魔法〉の〈状態復元〉で直します。
すると、〈水生成〉が刻印されているため、魔石を設置すれば動き出すでしょう。
しかし、設置場所がないので後回しです。
扉を開けて中に入るとシャンデリアのあるロビーと2階につながる階段があります。
もちろん、ボロボロのため〈状態復元〉で直します。
…っと、玄関の隣にブレーカーのようなものがありました。
どうやら魔石を入れると明かり、火、水など現代で言う電気やガス、水道を使えるようにするためみたいです。
こんなこともあろうかと、残しておいたAランク魔石を取り付けます。
すると、シャンデリアに灯が灯り、噴水から水が吹き出しました。
では、一階の右側に行きましょう。
そこには右の前からキッチン、食堂、洗面所、トイレ、洗濯場所、お風呂があります。
どれもこれも動力源は玄関の隣にあったブレーカー内の魔石のようです。
A程度ではすぐに切れてしまいそうです。
そのうちSランクを狩らなければ。
…勝てるかな。
で、どこもかしこも同様に破損してるため〈状態復元〉で直します。
もう魔力が半分を切りました。
次に、一階の左側です。
ここにはリビングや応接間があります。
少し埃っぽかったので〈風吹〉で吹き飛ばしました。
もちろん〈状態復元〉しました。
大きな机に休憩できるソファー。
日本でいうログハウスの一室みたいです。
もちろん、テレビやゲームはありません。
いずれ製作してみるのもいいかもしれません。
一階の最後は中央です。
ここには部屋が並んでました。
豪華な部屋とと書斎と思しき部屋だったのでこの屋敷の主人用でしょう。
つまり、僕用ですね。
ここは念入りに〈状態復元〉と〈風吹〉しました。
おまけに〈無属性魔法〉の〈清潔〉も。
では、二階に行きましょう。
ここは、使用人用の部屋がずらりと並んでいます。
ざっくり数えても20はあります。
〈状態復元〉を〈無属性魔法〉で〈多重化〉し、全ての部屋同時に直します。
ちなみに、自室には領主宅から強奪…ゲフンゲフン。
交渉して領主様よりいただいた家具を置いておきました。
ここは特に紹介する要素がないので外に出ましょう。
先ほどは入口側の庭です。
一階の裏口用のドアや僕用の部屋からは裏庭に出れるようになっています。
なんと、運動場とプールがありますね。
運動場とおおそれたことを言いましたが、正確には小さなテニスコートです。
人間は見栄を張りたい生き物なのです。
プールは苔が生えてしまっているので〈殺菌〉やら〈風吹〉、〈状態復元〉、〈清潔〉で綺麗にしました。
プールも魔法道具のためブレーカーと繋がっています。
あ、各部屋にはエアコンもどきがあり、キッチンには冷蔵庫もどきとガスコンロもどき、洗濯場には洗濯機もどきがありました。
これらを稼働したら魔石の保有魔力はあっという間に無くなりそうです。
よし、屋敷は一通り見て直して紹介し終わったな。
ここで細工をする。
『ヘルプ、ここに結界を張ったら俺の魔力はどうなる?』
『消費量が上回り、いずれ死にます。ですが、結界に〈| 無属性魔法〉の〈魔力吸収〉を付与し大気中から魔力を吸い続ければ回復量が上回ります。』
『ヘルプ、範囲結界の魔法陣を見せて。』
『こちらが〈万能結界〉の魔法陣です。また、〈無属性魔法〉の〈範囲増加〉と〈結界強化〉は必須です。』
『分かった。』
「〈万能結界〉、〈範囲増加〉、〈結界強化〉!」
強化した結界をこの屋敷全体に刻印する。
屋敷全体と言ったが、屋敷のある敷地に魔法陣を置いておき常時発動させておくだけだ。
無論、魔力は俺のを使う。
〈刻印魔法〉の〈刻印〉という、魔法を常時発動させて置ける魔法を使うと大気中の魔力も吸うので消費魔力が減るのだが、獲得していないので使えない。
そこでヘルプに考案してもらった案を使う。
「〈魔力吸収〉、〈付与〉。」
『これで問題ないか?』
『ないです。』
じゃあ次だ。
俺は裏庭の一角にある倉庫へと向かう。
いつも通り〈再生〉してっと。
それと〈風吹〉。
で、問題は次だ。
『ヘルプ、ここに〈空間拡張〉を付与したいんだけどさっきと同じ方法でいける?』
『無理です。先ほど、〈魔力吸収〉を付与しました。ですから、ここも魔力吸収の範囲内です。そのため、どちらも魔力が足りなくなります。』
『なるほど。なら他に方法はある?』
『申し訳ありません。【ゲームメニュー】の権能ではこれ以上のサポートが出来ません。』
『あー、そっか。ならヘルプを進化させる方法ってある?』
『あります。【ゲームメニュー】が進化、レベルアップすれば私も進化すると思われます。』
『了解。今は自分で考えてみる。』
うーん、魔力の節約か。
〈空間拡張〉は〈空間魔法〉だから消費魔力も多い。
〈魔力吸収〉を付与できても、消費魔力の方が多くなるだろう。
…あ。
一般的に、魔法が刻印、付与されたものを魔法道具という。
その中でも、〈空間拡張〉の刻印、付与されたカバンなどの魔法道具をアイテムボックスという。
いつぞやの冒険者用の本には、アイテムボックスの動力源はそこらにある空気中の魔素とアイテムボックスにセットした魔石だ。
魔素とは魔力を構成する魔法的原子みたいなものだ。
俺も本で読んだだけで詳しくは知らない。
で、魔石はどんな魔法道具の魔力にもなれる。
そして、アイテムボックスがある以上〈空間拡張〉にも使えるはずだ。
「〈空間拡張〉、〈付与〉。」
だから、倉庫内の明かりに繋がっている魔石の魔力導線に魔法陣を繋げて…っと。
よし。
消費魔力がなくなった。
これで、全て玄関にある魔石の魔力を使っている。
あ、結界の魔力も魔石に変えとこう。
倉庫から出て適当にこうしてああしてそうして魔法陣と魔力導線を繋げる。
これでよしだな。
〈魔力吸収〉は解除して…!
〈魔力吸収〉をブレーカーに繋げれば魔力の補填を出来るんじゃね?
魔石は、魔石だけで魔力を増やすことはできないが、外部から魔力を注いだら飽和量までは魔力を注げるって何かで見た気がする。
早速【転移】で玄関に移動する。
あれ?
暗い。
シャンデリアがついていない。
ブレーカーを開けると、魔石が色を失い黒くなっていた。
うわぁ、もう魔力切れか。
流石に一個じゃすぐに切れるか。
最大4つまで嵌めれるみたいだしあるだけ嵌めるか。
さっき売ったから残りはBランク魔石が少しか。
とりあえず、四つともBランクのを嵌めておく。
じゃあ、こっから魔力導線をいじるか。
……素人俺がいじって大丈夫かな。
さっきは気にせずにやっちゃったけど…うん、まぁ何とかなるよね。
何なかったら業者を呼ぼう。
魔力導線は導電率ならぬ導魔率がいい魔水晶を加工した導線なんだっけ。
〈土魔法〉で作れるよね。
「〈金属生成〉。」
よし、出来た。
ヒタトで細長く切る。
よしよし、出来た出来た。
これをここに繋いでああしてこうしてこう!
そして〈魔力吸収〉の魔法陣を屋敷全体に付与する。
その魔法陣に魔力導線を繋ぐ。
よし、完成!
『ヘルプ、ちゃんと稼働してる?』
『してます。』
完&璧!




