勇者
改稿済みです。
勝利に称号、古代龍王の討伐者を追加しました。8/11 14時
※ご意見をいただいたので、この話は後日改稿する予定です(8/3(2024))
やっぱりミレアは転生者だったのか。
パーティーの機能の一つでミレアのステータスが見えるようになった。
その中に【プチゲームメニュー】とやらがあった。
名前から推測して、エクストラスキル:【プチゲームメニュー】はパーティー登録をしたら必ず獲得するスキルなのだろう。
で、今の状況をどうするか。
「あなたは何者なんですか?」
騎士団に取り囲まれてます。
話しかけてきたのは騎士団長か。
んー、カッコつけてもいいよね?
「仮面の勇者、ブレイブだ!」
『称号:【勇者】を獲得しました。』
ホントに獲得したんだが。
不幸というべきか幸運と言うべきか…。
ちなみに名前は勇気の英語でブレイブだ。
「なんと!?勇者様だったとは。この度はこの古代龍の大群を倒してくださりありがと
うございます。」
「いや、僕もたまたまだからね。」
少し口調を変えておく。
騎士団ということはこの街で一番偉い人に仕えている可能性が高い。
すなわちうちの領主に仕えていると思う。
新人のカインが勇者になりましたなんて報告されたら国のお偉いさんに通達がいきめんどくさいことになる未来しか見えない。
「ところで、なぜこんな数の大群が現れたかご存知だったりしませんか?」
「僕の殺した古代龍王は僕の気配を感じたって行ってた。ごめんね、僕が現れたせいで迷惑かけて。」
「古代龍王…A+の魔物ですね。流石は勇者様、一人でこんな魔物を倒せるとは!」
「ねぇ、この素材は貰ってもいい?」
「もちろんでございます、素材の権利は魔物の討伐者にありますので。その、申しにくいのですが……。」
「なんだい?」
「現在、我が街では資源が乏しく…。」
「いいよ。半々でいい?」
「な、なんと!ありがとうございます。領主様もお喜びになられるでしょう!ぜひ、領主様の屋敷に…「ごめんね。用事があって。」
「分かりました、であれば仕方ありません。」
ポーチに素材を仕舞う。
「勇者様は〈空間魔法〉も使えるのですね。」
「〈空間魔法〉も使えるけど燃費が悪いからね。これは僕のスキルだよ。」
「それはまた凄いスキルで。」
ん?
なに!?
ポーチでお気に入り設定とコスチューム設定ができるっぽい。
お気に入り設定はよく使う素材を登録できるのか。
コスチューム設定は一瞬で服を着られるってことね。
コスチューム1はバトルセットで邪龍の魔剣にヒタト、今着ている服、仮面はとっている。
コスチューム2、は勇者セットで今のまま。
コスチューム3、通常のセットで仮面なしでヒタトのみ。
とりあえずこれでよしと。
「じゃ、僕は帰るね。」
「あの、街に危険が迫った時は勇者様のお力を借りれるのでしょうか?」
「…いいよ。」
「ありがとうございます!!」
マップの転移を使ってみるか。
マップから転移したいところをタップ。
『ここに転移しますか?』
転移!
視界が草原から裏路地に変わる。
成功したみたいだ。
ここはギルドの裏路地だ。
通常の、ヒタトのみのコスチュームにする。
ドアを開けて中に入る。
今は夕方、狩りから帰ってきた冒険者が多い。
登録をした時と同じ受付の人がいたのでその列に並ぶ。
少しすると順番が来た。
「あ、昨日の子ね。どう?順調?」
「はい。依頼を受けたわけではないのですが、魔物を狩ったので素材を買い取ってもしくて。」
「はいはい。今持ってないということはアイテムボックスよね?出して。」
「アイテムボックス?」
「あ、知らない?アイテムボックスは〈空間収納〉か〈空間拡張〉の魔法が刻印されたカバンのことよ。それがないってことは〈空間魔法〉を使えるの?」
「あ、スキルに入れてきました。」
「あー、【空間収納】や【亜空間】のスキルね。素材の大きさは?ここで出せる?」
「いえ、大きいので…。」
「高く売れる部位だけじゃなくて全部取ってきたのね…。分かった、奥で出すから付いてきて。誰か暇な人ここの受付よろしく。」
「分かりました、先輩!」
俺は受付の人についていき奥の扉に入っていく。
すると、前世でいう体育館くらいの広さ場所に出た。
「ここなら入るでしょ?…あ、解体してある?」
「してないです。」
「了解。解体の係の人も呼ばなくちゃね。」
「では出します。」
ドラゴンの王の死体を取り出す。
「うわっ!?」
これの子分だったドラゴンは爆発四散したので死体はない。
「【鑑定】…え、これ王じゃない。しかも古代闇龍の…。レベル999!?あら?その割にステータスは……っと、考え込んじゃったな。これ、君が狩ったんだよね?冒険者カード、見せてくれる?」
「あ、はい。」
疑われてるね。
当たり前なんだけどさ。
俺にやましいことはないので堂々と冒険者カードを差し出す。
「……嘘はない様ね。ごめんね、疑って。これも受付嬢の仕事で…。」
「いいですよ。僕も貴方の立場なら絶対疑いますもん。」
「ありがとうね。それで、他にも無数のドラゴンを倒したみたいだけど?」
「ちょっと遠くの地方までレアな素材を探して狩りをしていたんですけど、その際にドラゴンの巣穴?集落?に入っちゃったみたいで、無数のドラゴンに襲われまして。それで、テンパっちゃって。一か八か全身全霊の〈爆発魔法〉を使ったら、一掃出来ちゃったって感じです。」
事実を言うと、カインが勇者だとばれてしまうので、嘘を混ぜいれることにした。
「なるほどね。素材の買取もだけど冒険者ランクもあげなきゃ。A+…それを同時に何体も相手してを倒せるんだから冒険者ランクはAまで上げられるわ。これ以上はちゃんと依頼をこなしてからだけど…。」
「これ以上も何もS手前じゃないですか。感謝しかないですよ。ありがとうございます。」
「ん。じゃあ買取審査は明日までにしとくから。送金先は領主様の口座でいいかしら?」
俺口座はないからなぁ。
今度作るか。
…この世界にも銀行ってあるんだな。
今初めて知った。
「できたら領主様の自宅に運んでもらうことってできますか?」
「出来るわ。運賃が少しかかるけど…。」
「大丈夫です。買取額から引いてください。」
「了解。じゃあランクアップするから表に戻りましょう。」
俺と受付の人は一緒に受付まで戻った。
「じゃあランクアップするからカード借りるね。」
「はい。」
「ここをこうして、ああして、えいっ!」
受付嬢は俺のカードを謎の機械に置き色々とボタンを押していった。
すると、俺のカードが木製から神鋼鉄へと生まれ変わった。
「はい、これで今からカイン君はAランク冒険者よ。」
「ありがとうございます。」
「お金は一週間以内に配送するから。」
「了解です。では、また用があれば来ます。」
「じゃーねー。領主様によろしく伝えといて。」
「はい。転移。」
俺は屋敷の前に転移した。
「お、おかえり。カルム様がお待ちだぞ。」
門番の人に話しかけられた。
「え…僕にですか?」
「あぁ。」
「分かりました。ありがとうございます。」
俺は屋敷に入り領主の部屋の前に行く。
ーコンコンコンー
「カインです、失礼します。」
「入っていいぞ。」
ーガチャー
「カルム様、僕にご用と伺ったのですが…。」
「あぁ。うちの騎士団から聞いたんだが、なんでも子供がA+のドラゴンを倒したそうだ。」
「へー、すごいですね。」
「だろう?何でも銀髪で青の目らしいぞ。」
…多分俺のこと言われてるよな。
鏡を見たことないから容姿はわからないけどこの言い方は絶対に俺を疑ってる。
「いやー、知りませんね。」
「おっと、カインも銀髪で青の目だったなぁ。」
「あいにく鏡を見たことがなくて。ですが、ドラゴンは知りませんねぇ。」
「ほぅ?契約では倒した魔物の素材の1/8は私に納めるはずだが?今日も狩りに行ってきたのだ、少なくとも一つは素材があるよな?」
「あ……。」
忘れてた。
「すみません、忘れていて売ってしまいました。」
「契約違反で解雇していいか?」
「申し訳ありません、本当に売ってしまいました。」
「ドラゴンはお前か?何でも勇者と名乗ったと聞いているが。」
「はい…。」
「まぁよい。私は勇者と繋がりのある人物になれたのだ。それで許してやる。ただ、売った金の1/8は渡してもらうぞ?依頼の報酬はお前のものだが素材は1/8私に譲る契約だ。」
「はい。後日お金をこの屋敷に送ってもらえる手筈になっているのでそこから差し引いてください。」
「分かった。」
「あの、僕は〈幻影魔法〉で姿を偽っていたのですが何故バレたんですか?」
「あぁ、騎士団長も〈幻影魔法〉を使っていたと言っていたな。カイン、言っておくとお前より強い奴はまだまだ沢山いる。騎士団長クラスならお前と同レベルも多い。だから魔法に耐性のあるうちの騎士団長は騙せなかったんだ。ドラゴンを倒したのならレベルも上がっただろう?他の人にバレない様に〈幻影魔法〉の腕を磨くんだぞ。もう行ってよい。」
「はい、ありがとうございます。」
そうして慌ただしい一日が終わっ…てないんだった。
ミレアにあとで返信するって話だった。




