冒険者ギルドにて
改稿済みです。
翌日
俺は街の近くにある草原で狩りをし、冒険者ギルドに売りに来ていた。
生きるためには金が必要なのだ。
できれば両親やミレアの家にも仕送りしたいし。
「受付さん、今日は解体してきたのでコレをお願いします。」
「はいはい、Aランクの魔石10個ね。魔石以外にも高く売れる部位があるからそういうのも持ってくるといいよ。」
「本当はそうしようと思ったんですけどどこが高いのか覚えてなくて。ちょうど本も家においてきてしまったので。」
暗記してくれる便利なスキルとかないかな……。
「なるほどね。そういえばレアなエクストラスキルなら質問に答えてくれるようなものもあるらしいよ?たしか【天の声】とか【助言】、【天啓】ってスキルだったと思う。」
「あいにくもってないですね。」
もしかしなくてもヘルプもその部類かな?
いまだに使ったことないんだけど。
『ヘルプさーん?』
『はい。私は【ゲームメニュー】のヘルプ機能です。御用は何でしょうか?』
おぉ、すげぇ!
『今はない。また後で聞くよ。』
『畏まりました。』
意思はない感じかな?
それも含めて帰ってから検証だ。
「ではこちら魔石の買い取り額の10万ビーケになります。」
ビーケはこの世界の通貨で1ビーケ1円だと思われる。
これは俺の転生前のカインの記憶だ。
で、硬貨の価値は1000万ビーケ=鉄貨1000万枚=銅貨100万枚=銀貨10万枚=金貨1万枚=大金貨1000枚=白金貨100枚=天金貨1枚
白金貨はプラチナで、天金貨は彫刻が施された美術敵価値の高い白金貨だ。
なので今は大金貨を10枚渡された。
「ありがとうございます。」
「あ、カイン君待って。ギルドマスターがカイン君に用があるって。」
「あー、分かりました。」
「ギルドマスターを呼んでくるから向こうの部屋で待ってて。」
「はい。」
言われた部屋に入るとソファーが2つあったのでそのうちの片方に腰を掛ける。
「ふー。」
暇だ。
時間節約でヘルプの検証をするか。
前は発動って思うだけじゃダメだったから…呼びかけてみるか。
『ヘルプさんって何が出来るの?』
『【ゲームメニュー】で入手出来る情報はほぼ全て把握してます。しかしながら、【ゲームメニュー】以外ですとそこまでお役に立てません。』
おぉ!
返事が来た。
『えーっと、このギルドの支部長の名前は?』
『私にさん付けは不要です。支部長の名前はギードです。支部長ですが、冒険者ギルドの創設者にして支配人でもあります。』
『え!?ここって本部だったの?』
『いえ。この支部の支部長がなかなか決まらず本部は余裕があるからとギルドマスター本人が代理を務めています。』
『へー…って【ゲームメニュー】でわかることしか知らないんじゃなかったの?』
『はい。マップと鑑定、ログの機能で確認しました。』
『マップと鑑定は分かるけどログってどう使ったの?』
『ログは設定を変えればマップ内で起きていることの全てを把握できます。』
『えぇ…。【殺奪】と比べ物にならないほどすごいスキルなんだけど。』
『スキルの格では【殺奪】のほうが上です。』
『あ、はい。』
「お待たせしました。」
「待たせたな。」
「初めまして。昨日Aランク冒険者になったカインです。」
「ふむ…。本当に【勇者】の称号を持っているらしい。なになに?ユニークスキルはたったの3つ。しかもそのうち二つは他者から力を得ることしかできない力か。ステータスもそこそこ。それなのに古代龍の王を本当に倒したのか?」
鑑定されたらしい。
「えぇ。倒しましたよ。一つ言わせてもらいますが、敵でもないのに無言で鑑定するは失礼ではありませんか?」
「されたくないならもっと【偽装】のレベルを上げろ。」
「ごめんね、この人初対面の人に厳しくて。あ、そうそう名乗ってなかったよね?私はメリー。この人の妻よ。」
「俺はギード。ギルドマスターだが訳あってここにいる。」
「よろしくお願いします。それで、僕に用があるとのことでしたが?」
「なに、本当に王を単独で討伐したならA+にしつやろうってだけだ。だが、期待外れだ。」
『助けてヘルプ!こいつを言い負かしたい!』
『メリーを鑑定し、その情報を伝えてください。』
なになに…え!?
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状態 傀儡の呪い 暗殺の呪い
[称号]
魔王の嫁
魔王の傀儡
密偵
計算王
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「あの、ギードさん。メリーさんを鑑定したことってありますか?」
「何?お前、人に失礼と言っておいてメリーを勝手に鑑定したのか?」
「質問に答えてください。」
「あるが特に問題なかったぞ?」
ギードは俺の態度に気負けし答えた。
「鑑定してみてください。」
「……変わりない。」
「僕が鑑定したところメリーさんは魔王の傀儡にさせられていました。」
「「え!?」」
知らなかったのか?
俺に鑑定できてギードに鑑定出来ないはずがない。
「な、何だと!?メリー、本当なのか!?」
「……えぇ。でも!」
ービュンッー
【思考加速】!
すると、目の前に漆黒のナイフが飛んできていた。
「〈物理障壁〉!」
ナイフは障壁に当たり地面に落ちた。
『メリー、〈精神魔法〉、〈念話〉での会話なら問題ないか?』
『うん。黙っていてごめんなさい。』
『理由は後で聞く。カイン、まずは礼を言わせてくれ。助けてくれてありがとう。』
俺、〈精神魔法〉も〈念話〉も使えないんだけど。
『魔法が使えないか?〈念話〉の魔法陣だ、手本にしろ。』
ふむふむ…。
『あ、出来ました。』
『よかった。改めてありがとう。』
『いえ、出来ることをしたまでです。』
『だが、お前は鑑定スキルがない以上、魔法か【ゲームメニュー】とやらだろう。【ゲームメニュー】のレベルは?』
『12です。』
『なるほど。俺は鑑定、解析魔法は不得意だし【鑑定】もレベル9しかない。だからメリーの偽装を…いや、魔王の仕掛けを見破れなかったのか。』
『そうなんですね。』
『メリー、聞かせてくれるよな?』
『はい。』
「カイン、長くなりそうだしことの顛末は明日伝える。今日は帰って明日来てくれないか?メリーもその方がいいだろう?」
「あ、ナイフの対処は…「俺を舐めてるのか?一度見れればあのくらいどうとでもなる。」
「失礼しました。では、お言葉に甘えさせてもらいます。」
「カイン君、ごめんね。明日また話すから。」
「はい、分かってます。ではまた明日。転移。」
◇
俺は直接自宅の部屋に転移した。
行きも草原に直接転移したので行方不明扱いされる問題はない。
で、忘れていたことがある。
さっき称号で思い出した。
そう、【古代龍王の討伐者】と【勇者】の称号の鑑定だ。
古代龍王の討伐者▽
レア度:SR
獲得条件:古代龍王を倒す。
追加効果:龍へのダメージ上昇、被ダメージ減少
勇者▽
レア度:LR
獲得条件:自身に勇者となる意思を宿した状態で世界から勇者として認められる。
追加効果:闇系統属性への耐性上昇、光系統属性の効果上昇、神の敵対者へのダメージ上昇、被ダメージ減少
『ヘルプ、称号のレア度の順番を教えて。』
『下からC<UC<N<UN<R<SR<SSR<UR<LR<GRです。』
『ありがと。』
うーーむ、【勇者】の称号は何で獲得したんだ?
……よし、考えてもわからないな。
『ヘルプ、何で獲得したかなんて知らないよね?』
『存じません。お役に立てず申し訳ありません。』
あ、邪龍の魔剣も鑑定してないじゃん。
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邪龍の魔剣
階級 神話級
種類 魔剣、大剣
エクストラスキル
絶対切断
破壊不可
ユニークスキル
邪龍ノ呪怨
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邪龍ノ呪怨▽
レベル-
吸悔:死んだ仲間の力を自らの糧にする。
呪いの怨み:自身に呪いが降りかかるがその量に応じてステータスが強化され、相手を萎縮させる覇気を得る。
血祭り:この剣にて減らしたHPの分だけこの剣が強化される。
なかなかに恐ろしい効果だな。
大剣ということもあるし普段はヒタトでいいかな。
ーゴーンゴーンー
夕飯の時刻か。
さて、食堂に行きますか。
…‥また素材を換金しちゃった。
もう領主と契約は現金にしてもらおうかな。




