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殺奪  作者: 夏野
転生編
11/313

vsドラゴン②

改稿済みです。

「〈魔法反射(リフレクト)〉!」


ドラゴンの放つ炎の息吹(ブレス)が半透明の板にあたり反射していく。


結構な魔力を込めてるがミシミシいっていて今にも壊れそうだ。


ステータス差がきついな。


流石に2倍以上はやばい。


『くっくっくっ…我の魔法を耐え忍んだか。やるなぁ。……だが、我が出るまでもない。お前ら、かかれ!』


よし!


1番美味しい展開だ。


先ほど判明したが、【殺奪】は殺した際にHPと魔力を吸収してくれるらしく、ステータスの最大値が増えるだけでなく増えた分は回復するのだ。


っと。


数多のドラゴンが俺に迫ってきた。


そして、口元に魔法陣が展開される。


全員〈息吹(ブレス)〉して俺を殺そうってことか。


だが、溜め時間がある。


無論、今も【思考加速】中のため時間に余裕はある。


「〈氷擲槍(アイスジャベリン)〉、〈多重化(マルチプル)〉!」


水色の魔法陣から数本の氷の槍が現れる。


その槍に白の魔法陣が重ねられ、槍が倍増していく。


「発射!」


無数の槍がいかにも火属性ですと言わんばかりの赤いドラゴンを襲う。


「グキャッ!?」


一本、二本の槍がドラゴンを穿つ。


その隙に魔法陣を組み立てる。


三本、四本…しかし、〈結界魔法〉のようなもので身を守り始めた。


「〈氷結嵐(ブリザード)〉。」


多大な魔力を込め発動した氷の嵐が着々と火属性のドラゴンの命を刈り取っていく。


「「「グギャァァァァ!!!」」」


くそ、他のドラゴンの息吹(ブレス)までに仕留め切れなかったか。


【飛行】に魔力を込め一気に上昇していく。


息吹(ブレス)の方が速いらしく追いつかれそうだ。


だが、これだけ距離を離せれば!


「〈魔法反射(リフレクト)〉!」


ーバリンッー


魔法反射(リフレクト)〉は大量の息吹(ブレス)の前に無慈悲にも砕け散った。


ですよねー。


【思考加速】のおかげで被弾までにはギリギリ時間がある。


何か、何かないか!


そうだ、ポーチに仕舞えないか!?


入れ、入れ……。


やっぱ無理か。


『レベルが304になりました。【殺奪】のレベルが6に上がりました。【火属性強化】レベル5を獲得しました。【火操作】レベル5を獲得しました。【魔法攻撃耐性】レベル5を獲得しました。【物理攻撃耐性】レベル5を獲得しました。【爪術】レベル5を獲得しました。【悠然】レベル5を獲得しました。【歩行術】レベル5を獲得しました。』


よーし!


さっきのが死んだみたいだ。


【火属性強化】は初獲得だな。


名前的に火属性の強化だろう。


とりあえずできるだけ統合!


スキルを一から十まで確認できないが耐性系と魔法攻撃は強化されてるはず。


特に水と氷属性が強化されてるはずだ。


火系統は〈爆発魔法〉もとい火属性の攻撃に耐性があるからだ。


多分【思考加速】も強化されてるな。


多分大魔法は詠唱がなければ扱えないだろう。


【詠唱破棄】のスキルはレベルが無かったが熟練度みたいなのがあるようで難しい魔法は詠唱を破棄できなかった。


先ほど何度か大魔法の無詠唱を試みたがことごとく失敗した。


多分、魔法陣や術式の起動に必要な詠唱だが、大魔法となれば省略は難しいのだろう。


あ、詠唱関連は言わずもがな冒険者用の説明書の受け売りだ。


俺がそんな事を単独で解明できるわけない。


さて、こう考えてる間に魔法陣を組んでいた。


…が、まだ完成してない。


で、今魔法陣を作れたわけだが、詠唱がなくても確固としたイメージがあれば詠唱と同じだ。


【詠唱省略】とはイメージを安定させ、イメージなしに術式を組むスキルなのだろう。


もともと詠唱とはイメージの安定のためだ。


よし、これで魔法陣完成の尺を稼いだ。


じゃあやり返しますか。


「〈氷結地獄(コキュートス)〉!」


氷結地獄(コキュートス)〉という魔法が全ての息吹(ブレス)を凍てつかせた。


…流石に魔力がギリギリだな。


それにしても冒険者用の説明書見ておいてよかった。


若いからなんでも覚えられる。


魔法名はあらかた暗記した。


そのおかげで〈氷魔法〉が使えてるわけだし。


魔法名を覚えてなかったら下位の〈氷魔法〉ですら怪しかった。


下を見下ろすとドラゴンたちが驚いている。


今だな。


「天から降り注ぎし落雷よ、我が敵を撃ち殺せ。〈落雷(サンダー)〉!」


詠唱をし、安定して魔法陣を組む。


黄色の魔法陣から一つの雷が落ちた。


「グギャッ!?」


一匹の緑のドラゴンに命中した。


『【風操作】レベル5を獲得しました。【龍鱗(りゅうりん)】レベル5を獲……


【殺奪】がレベル6に上がったおかげで奪うステータスが増えた。


おかげでまだまだ魔法が撃てる。


「〈落雷(サンダー)〉、〈多重化(マルチプル)〉!」


黄色の魔法陣から雷が降り注ぎし一匹、また一匹とドラゴンを殺していく。


その度に俺にスキル、ステータスが入り魔法が強化されていく。


知力は魔法の術式の構築、魔法攻撃の威力、その他スキルの使用などで補正が入るらしい。


今はそう言ったスキルは持ってないが魔法の展開もステータスが上がるたびに楽になってくし1発1発の威力も上がってる。


【万物感知】で調べると残りは二桁まで減ったらしい。


もう一回やるか。


「〈大爆発メガ・エクスプロージョン〉!」


先ほどより一回りも二回りも巨大な爆発がドラゴンたちを再び飲み込んだ。


『レベルが328に…


俺は下降していく。


多分あのドラゴンの王は殺せていない。


【超速成長】を持っていて数千年生きている。


となればスキルレベルはカンスト済みだろう。


【魔法攻撃耐性】レベル10もありステータスは同じ以上。


【超速回復】と【超速再生】でHPも身体損傷も即座に癒される。


そのうえ様々な魔法を使える。


結界くらい常に張っているだろう。


「グアッグアッグアッ!」


ドラゴンの王は予想通り生きており、翼で爆発の煙を吹き飛ばし、高らかに笑っている。


『よく我以外殺した者だ。それに、もう我と同等の域に達しているではないか。ほんの数十分でそこまで強くなるとはな。このままでは負けるかもしれん。悪いが本気でいく。同胞の恨みもあるのでな。」


ドラゴンがそう言うやいなや、その姿が2mほどの大柄な男になった。


背中にはドラゴンの時の漆黒の翼が生えている。


しかし、その手には漆黒の大剣を握りしめ、黒の波動として可視化出来るほど膨大な漆黒の覇気を放っている。


刹那、剣先がブレた。


それと同時に何かが俺の目の前を飛ぶのが見えた。


そう、俺の左手だ。


「ぐあっ……。痛っ!」


急いで【思考加速】を使う。


先ほどどこかのドラゴンから奪った〈回復魔法〉を使う。


「〈状態復元(リカバリー)〉。」


金の魔法陣から優しい光が降り注ぐ。


しかし、多少血が止まった程度だ。


「〈大幅状態復元(メガ・リカバリー)〉。」


腕が生えてきた。


先ほど斬られた腕はそのまま現存し、落下を続けている。


腕は治ったもののHPは20万ほど削れている。


それに加えて全ステータスが0.98倍され、〈呪い〉の異常状態もある。


急に強くなりすぎだろ。


「〈大幅回復(メガ・ヒール)〉、〈通常化(ロバスト)〉、〈解呪(ディスペル)〉。」


〈回復魔法〉でHPを増やし、〈神聖魔法〉でデバフと異常状態を直す。


先ほどドラゴンが持っててくれてよかった。


そんな事を思ってるとドラゴンの王が再び俺に斬りかかってきた。


【思考加速】してギリギリ追える程度だ。


それだけステータス差があるってことか。


で、挙動から自我が消える代わりに超強化されているっぽい。


しかしなぎら、認識はできても動けるわけではない。


魔法はノータイムで発動できるが体は動かない。


どうするか…。

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