第17話「次は自分の名前でやりな」
ネギを切ると、涙が出る。
これは、くまやで働き始めて最初に覚えた、世界の真実だ。
二つ目の真実は、ネギの匂いは、何をしても落ちないということだ。
石けんで三回洗う。レモン汁をつける。ネットで調べた「ステンレスのスプーンでこする」という方法も試した。スプーンが、ネギくさくなっただけだった。
おかげで最近の俺は、どこに行っても、ほんのりネギの香りがする。
授業中、後ろの席のやつが「なんか、ラーメン食いたくなってきた……」とつぶやいた。俺のせいだ。ごめん。
健太には「お前、うまそうな匂いするな」と言われた。人生で初めて言われたほめ言葉が、それだった。
千夏には「蓮、手」と言われた。
見ると、指先はがさがさで、あかぎれが三つ、絆創膏が二枚。洗い物の洗剤と、熱いお湯と、ネギの汁にやられた手だ。
千夏は何も言わずに、カバンからハンドクリームを出して、俺の手のひらに、むにゅっとしぼった。
「……これ、いくら?」
「あげる」
「メモに書かなくていいの?」
「書いてほしいなら、書くけど」
「いえ、けっこうです」
ハンドクリームは、桃の匂いがした。でも、夜には、またネギの匂いに負けていた。ネギは強い。
◇ ◇ ◇
あの夜から、姉ちゃんとは、ほとんど口をきいていない。
正確に言うと、俺は話しかけている。姉ちゃんが、返事をしないだけだ。
「おはよう」
返事なし。
「醤油、取って」
醤油は、無言ですーっと、テーブルの上をすべってくる。ちゃんと取ってはくれる。それが、余計につらい。
家の中に、透明な壁が一枚ある感じだった。白石さんの見えない壁とは、また違う。こっちの壁は、俺が自分で作ったものだ。姉ちゃんの名前と、姉ちゃんの印鑑と、姉ちゃんの信用で。
廊下の三メートルが、また、長くなった。
あの誕生日の夜のケーキのことを、時々思い出す。ろうそくの火が消えたまま、テーブルの真ん中に残されていたケーキ。火の消えたろうそくが、ずっと、俺のほうを向いていた気がした。
――あんたは、私の信用まで賭けたんだよ。
あの一言は、どんな説教よりも、どんな正座よりも、重かった。
◇ ◇ ◇
バイトは、週に三日。学校が終わってから、夜の九時まで。
土曜日は、昼から閉店まで。
帰り道は、商店街のシャッターがほとんど閉まっていて、自転車のライトだけが、道の上をふらふら進んでいく。
家に着くのは、だいたい九時半。
玄関で「ただいま」と小さく言って、風呂に入って、それから机に向かう。
机の上には、図書館で借りた、会社の情報がびっしり載った分厚い本。店長に「懐かしいもん読んでるな」と言われた、あれだ。それと、中学の時に使っていた、数学のノートの残り。
わからない言葉を、一つずつ書き出す。「営業利益」。本業でもうけたお金。「自己資本比率」。会社のお金のうち、借金じゃない分がどれくらいあるか。高いほど、つぶれにくい。
書いて、調べて、また書く。
正直に言うと、半分くらいはわからない。でも、わからないことを、わからないと書くことにした。前の俺は、わからないことを、わかったふりをして、八十万円をなくした。
そして毎晩、一時間も経たないうちに、ノートの上でよだれをたらして寝ている。
趣味、寝ること。そこだけは、全然変わっていない。
◇ ◇ ◇
最初の給料日から、一週間が経った。
給料袋の中身は、千夏に690円を返して、それから、くたびれた靴下を一足買い直して、あとはそのまま、引き出しにしまってあった。
一晩、考えた。
それから、白い封筒を一枚、用意した。
給料袋の残りを、全部入れた。一万円札が二枚と、千円札が何枚か。くまやの、ネギと豚骨の匂いがしみこんだお札だ。
封筒には、メモを一枚、添えた。
何回も書き直した。最初は「ごめん」から始めたけど、ごめんが十回くらい並んで、ホラーみたいになったので、やめた。二枚目は、かっこつけすぎて、自分で読んで寒気がしたので、やめた。店長のダジャレより寒かった。
三枚目に、やっと、こう書いた。
――誕生日プレゼントの代わり。全然足りないけど、少しずつ返す。 蓮
夜中の十二時。
廊下の三メートルを、カニ歩きで進んだ。真ん中が鳴るのは、相変わらずだ。
姉ちゃんの部屋の前に、封筒をそっと置いた。
今度は、ノックはしなかった。
渡す勇気が、なかったからだ。
◇ ◇ ◇
次の日の朝。
目を覚まして、机を見て、俺は固まった。
封筒が、あった。
俺の机の上に、置いてあった。ちゃんと、真ん中に、まっすぐ。
中を確かめた。お札は、一枚も減っていない。俺のメモも、そのまま入っていた。何も書き足されていない。
――返された。
姉ちゃんは、俺が寝ている間に、俺の部屋に入って、封筒を置いていったのだ。もちろん、ノックなしで。
いや、寝ている人の部屋に入るのに、ノックはいらないか。
そういう問題じゃない。
俺は、封筒を手に持ったまま、しばらくベッドに座っていた。
受け取ってもらえない謝罪は、どこに置けばいいんだろう。
答えは、わからなかった。わからないまま、封筒を引き出しの奥にしまって、学校に行った。
その日、ネギを切りながら、いつもより多めに泣いた。
ネギのせいだ。たぶん。
◇ ◇ ◇
その数日後の夜だった。
バイトから帰ると、台所で、母さんが一人でお茶を飲んでいた。
母さんは、あの夜からずっと、俺に少しよそよそしい。怒鳴ったりはしない。ただ、時々、ものすごく悲しそうな目で俺を見る。大叔父さんの話をした時と、同じ目だ。
「……おかえり」
「ただいま」
「ご飯、あっためる?」
「まかない食べてきた」
「そう」
それで会話は終わると思った。でも、母さんは、湯のみを両手で包んだまま、ぽつりと言った。
「美咲ね」
「……うん」
「あんたが帰ってくる時間になると、毎晩、自分の部屋の電気を消すのよ」
「え?」
「消して、カーテンのすき間から、外を見てるの。自転車のライトが角を曲がってくるのを見て、それから、また電気をつけるの」
意味が、わからなかった。
「なんで、そんなこと知ってんの」
「この家で、私が知らないことがあると思う?」
あった。三十万円と、証券口座と、姉ちゃんの印鑑。母さんは、知らなかった。
でも、それを今言うほど、俺はバカじゃない。たぶん。
母さんは、少しだけ口の端を上げた。それから、また真顔に戻った。
「本人には、言っちゃダメよ。怒るから」
――本人には、絶対言わないけど。
クローゼットの中で聞いた、姉ちゃんの声を思い出した。
うちの家族は、どうしてみんな、大事なことを本人に言わないんだろう。
……一番言わなかったのは、俺だけど。
◇ ◇ ◇
それから、さらに一週間後。
夜中の十二時過ぎ。喉が渇いて、一階に降りようとした。
階段の途中で、足が止まった。
リビングに、明かりがついていた。そして、声がした。
「――お願い」
姉ちゃんの声だった。
俺は、階段に座りこんだ。真ん中が鳴らないように、端っこに。廊下でも階段でも、この家で俺が一番うまくなったのは、音を立てない歩き方だ。いい特技じゃない。
そっと、のぞいた。
ダイニングのテーブルに、母さんと父さんが並んで座っていた。その向かいで、姉ちゃんが――頭を下げていた。
テーブルに、おでこがつくくらいに。
高橋家の序列二位が、頭を下げている。
俺は、息をするのを忘れた。
「蓮に、もう一回だけ、チャンスをあげて」
「美咲……」
母さんの声は、困っていた。
「あの子、毎晩、ネギくさい手で帰ってきて、ノートに何か書いてるの。夜中まで。壁が薄いから、ページめくる音、全部聞こえるんだよ。で、だいたい一時間で寝る。いびきも聞こえる」
それは言わなくていい。
「でもさ、お母さん。三日坊主だったあの子が、もう一か月、続けてるんだよ。ピアノ、三日。空手、二日。日記なんて、一日目のタイトルだけ書いて終わったんだよ。『蓮の日記』って。中身なし」
それも言わなくていい。
でも、姉ちゃんの声は、少しも笑っていなかった。
「それが、一か月。雨の日も、自転車で行ってる。手、見た? ぼろぼろだよ。あの子、本気なんだと思う。今度は」
母さんは、しばらく黙っていた。
それから、湯のみをテーブルに置く、こと、という音がした。
「……私は、反対よ」
母さんの声は、震えていた。
「あの子のやったこと、わかってるでしょう。あなたの名前を、勝手に使ったのよ。おじいちゃんの弟だって、最初は真面目だったの。真面目に、一生懸命、それで家をなくしたの。私は、あの子に、同じ思いをさせたくないの」
「わかってる。私だって、まだ怒ってる。めちゃくちゃ怒ってる。一生、言い続けるつもりだし」
一生か。
「でも、怒ってるのと、あの子の邪魔をするのは、違うと思う」
リビングが、しんと静かになった。
冷蔵庫の、ぶーん、という音だけが聞こえた。
その時だった。
「――俺は」
父さんの声だった。
俺は、階段の上で、本気で耳を疑った。父さんが、家族会議で、自分から口を開いた。誕生日の夜の家族会議でさえ、最後まで一言もしゃべらなかった父さんが。
「俺は、二十二の時、自分で決めたことを、三年でやめた」
母さんが、はっとしたように父さんを見た。
「誰にも、止められなかった。反対もされなかった。やめたのは、自分だ。失敗するのが、怖くなってな」
父さんは、湯のみをゆっくり回した。
「……今でも、たまに、続けてたらどうだったかと思う。負けてもいいから、最後までやってたら、ってな」
それだけ言って、父さんはお茶を一口飲んだ。
何をやめたのかは、言わなかった。母さんも、聞かなかった。たぶん、母さんは知っているんだと思う。
俺は、その時、なぜか新聞の株価のページを思い出していた。一秒でめくられる、あのページ。
「……蓮が、やめるって言うまでは、やらせてやれ」
父さんは、そう言って、立ち上がった。
「寝る」
本当に、寝に行った。
言うだけ言って、さっさと寝に行くところが、すごく父さんだった。
母さんは、父さんの背中を見て、それから、まだ頭を下げたままの姉ちゃんを見て、長い長いため息をついた。
「……美咲。頭、上げなさい」
それが答えなのか、そうじゃないのか、俺にはわからなかった。
俺は、音を立てずに、自分の部屋に戻った。
喉は、まだ渇いていた。
でも、そんなことは、どうでもよかった。
◇ ◇ ◇
布団に入っても、眠れなかった。
天井を見ていた。
姉ちゃんが、頭を下げていた。俺のために。俺が、名前を盗んだ人が。
胸の奥のほうが、ぎゅうっと、ネギを切った時の目みたいに痛かった。
その時だった。
コン、コン。
ドアが鳴った。
俺は、布団の中で、びくっと跳ねた。
――ノック?
高橋家で、ノックをする人間は、俺だけだ。
母さんはノックしない。父さんは、そもそも俺の部屋に来ない。姉ちゃんは、ノックという文化を持っていない。
じゃあ、今のは、誰だ。
泥棒か。幽霊か。礼儀正しい泥棒か。礼儀正しい幽霊か。
「……ど、どちら様ですか」
自分の部屋で、ドアに向かって「どちら様ですか」と聞いたのは、人生で初めてだった。
ドアの向こうで、ため息が聞こえた。
「私だよ。バカ」
姉ちゃんだった。
「……姉ちゃん、今、ノックした?」
「したよ。悪い?」
「いや、悪くはないけど。初めて聞いたから。姉ちゃんのノック。二十一年で初めてじゃない?」
「あんたが生まれたのは十六年前でしょ」
「そういう問題じゃなくて」
「開けるよ」
ガチャ、とドアが開いた。
結局、返事を待たずに開けた。ノックの意味がない。でも、それが、すごく姉ちゃんだった。
◇ ◇ ◇
姉ちゃんは、パジャマ姿で、腕を組んで立っていた。
その手に、白い封筒を持っていた。
見覚えがあった。口座を解約して、姉ちゃんの銀行口座に戻ってきた、約四万円。姉ちゃんが、一円も手をつけずに封筒に入れて、自分の机に置いていた、あの封筒だ。
姉ちゃんは、それを、俺の布団の上に、ぽんと投げた。
「これ」
「……何」
「あんたのでしょ」
「いや、それは、口座の……姉ちゃんの名前の……」
「名前は私でも、中身は、あんたのお年玉の残りでしょ」
姉ちゃんは、少しだけ目をそらした。
「ばあちゃんの分も、入ってるんでしょ」
息が、止まった。
ばあちゃんのポチ袋。「れんくんへ だいじに つかってね」。あの、ふにゃふにゃの字。
俺は、八十万円が四万円になった夜、あの袋を握りしめて、ばあちゃんのお年玉まで消してしまったと思っていた。
消えていなかった。
四万円のどこかに、ばあちゃんの分が、ちゃんと残っていた。少なくとも、姉ちゃんは、そう思ってくれていた。
「……受け取れないよ」
「受け取りな」
「だって、俺、姉ちゃんの――」
「わかってる。私の名前、勝手に使って、私の免許証見て、私の印鑑押して、電話に変な声で出て」
「……変な声のことも、知ってんの」
「証券会社の人が言ってたよ。『お電話の時と、お声がずいぶん違いますね』って。私、頭下げながら、恥ずかしくて死ぬかと思った」
死ぬほど恥ずかしいのは、俺のほうだ。今。
姉ちゃんは、俺の机の椅子を引いて、どかっと座った。
それから、俺の顔をまっすぐ見た。
あの日、リビングで正座した俺に、「三十秒だけ聞いてあげる」と言った時と、同じ目だった。
「蓮」
「……うん」
「次は、自分の名前でやりな」
◇ ◇ ◇
その言葉を聞いた瞬間、何かが、ぶつんと切れた。
視界が、ぐにゃっとゆがんだ。
ネギは、ここにはない。
なのに、目の前が、全然見えなかった。
「……ご、ごめ……」
声にならなかった。
ごめん、と言いたかった。ありがとう、と言いたかった。あと、「最後までやる」とか、「絶対に今度はちゃんとやる」とか、かっこいいことも言いたかった。
でも、口から出てきたのは、「ぶえっ」という、ものすごく情けない音だけだった。
鼻水が出た。
十六歳の男が、布団の上で、四万円の封筒を握りしめて、ぼろぼろ泣いていた。
姉ちゃんは、しばらく黙って、それを見ていた。
それから、椅子から立ち上がって、俺の頭に、手をのせた。
小さい頃、俺が転んで泣いた時、姉ちゃんはいつも、こうやって頭をぐしゃぐしゃにしてから、「泣くな、男でしょ」と言った。
今日も、そう言うんだと思った。
姉ちゃんは、俺の頭をぐしゃっとつかんだ。
そして、ぴたりと止まった。
鼻を、くん、と動かした。
「……泣くな」
「う、うん……」
「ネギくさい」
「…………」
「あんた、頭までネギくさいよ。どうなってんの」
「……ば、バイトだから……」
「シャンプー、変えな。私の、貸してあげるから」
姉ちゃんは、俺の頭から手を離して、パジャマの袖で、自分の手のひらを、ごしごし拭いた。
ひどい。
ひどいけど、俺は泣きながら、笑っていた。泣いているのか笑っているのか、自分でも、もうわからなかった。たぶん、両方だった。鼻水が、ちょうちんみたいにふくらんだ。
「汚い」
姉ちゃんは、ティッシュの箱を、俺の顔に押しつけた。
そのティッシュを押しつける手が、少しだけ、震えていたことを。
俺は、たぶん、一生忘れない。
◇ ◇ ◇
姉ちゃんは、ドアのところまで歩いていって、振り返った。
「あと、あれ。この前、私の部屋の前に置いた封筒」
「……うん」
「あれは、いらない」
胸が、ずきっとした。
「誕生日プレゼントの『代わり』なんて、いらない。私がほしいのは、代わりじゃなくて、プレゼント」
姉ちゃんは、腕を組んだまま、あごをくいっと上げた。序列二位の顔だった。
「プレゼント、まだもらってないからね」
「……うん」
「来年は、自分で稼いだお金で、ちょうだい。すげえやつ、用意しとくんでしょ?」
覚えていた。
あの夜、八百万円の夢を見ながら、俺が軽く言った言葉を。
「……おう」
「期待しないで、待っとく」
あの時と同じ台詞だった。
でも、あの時とは、全然違う声だった。
バタン、とドアが閉まった。
◇ ◇ ◇
俺は、しばらく、封筒を握ったまま、ぼーっとしていた。
それから、封筒の中身を確かめた。
四万円と、少し。
そして、お札の間に、一枚の小さな付せんがはさまっていた。
姉ちゃんの、丸っこい字だった。
――利息は、プリン一個。高いほうのやつ。
俺は、また泣いた。
それから、笑った。
利息まで、ちゃんと取るところが、すごく姉ちゃんだった。千夏といい、姉ちゃんといい、俺の周りの女の人は、どうしてみんな、こんなに取り立てがきっちりしているんだろう。
ベッドの上で、ばあちゃんのポチ袋をはさんだ通帳を、引き出しから出した。
封筒を、その隣に並べた。
ポチ袋の、ふにゃふにゃの字。付せんの、丸っこい字。
――だいじに、つかってね。
うん。
今度こそ。
自分の名前で。
その夜、俺は数学のノートを開かなかった。開いたけど、字がにじんで、一行も読めなかった。
かわりに、スマホのメモに、一行だけ書いた。
――次は、自分の名前で。今度は、最後まで。
明日の俺が、ちゃんとそれを守れるかどうか。
少なくとも今夜の俺は、三日坊主の俺じゃないと、信じたかった。
――後になって、わかったことがある。
あの夜、姉ちゃんの部屋の「ロンドンまで、あと何日」のカレンダーの横に、一枚、新しい付せんが貼られていたらしい。
それに何が書いてあったのか、俺が知るのは、ずっとずっと、先の話だ。
(第17話 終わり)
第17話を読んでいただき、ありがとうございます!
高橋家で二十一年間(本人の主張)一度も鳴らなかった、姉ちゃんのノック。そして「次は、自分の名前でやりな」。作者は書きながら、蓮と一緒に「ぶえっ」となりました。
無口な父さんの、たった三行の昔話。母さんが知っていた、消える部屋の電気。高橋家は、大事なことほど本人に言いません。
ちなみに、感動の場面のはずが「泣くな、ネギくさい」で台無しになるのも、高橋家らしさです。利息のプリン(高いほう)も、忘れずに。
次回、第18話「取引ノート、1ページ目」。店長の授業が始まります。そして雨の夜、くまやに意外なお客さんが――。
蓮と一緒に泣いてくださった方も、笑ってくださった方も、ブックマークや評価で応援していただけると、蓮の手のあかぎれが少し治る気がします。




