表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
noteの小部屋  作者: 小椋夏己
20260528(木)「炭酸のから始まる作品・シロクマ文芸部」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/8

エッセイ「透明のクリームソーダ」

 炭酸のたっぷり入ったグラスに氷がいくつか。その上に真っ白なアイスがぽかっと乗って、上にちょこんと真っ赤なさくらんぼなんかが乗ったなら、それはクリームソーダと呼ばれる飲み物になります。


「クリームソーダ」


 この単語を目に耳にしたら、大部分の方の頭に浮かぶグラスはきっと、緑色をしていることでしょう。


 今でこそ何色もあるだろうクリームソーダですが、私が子どもの頃には大部分が緑色でした。たまに外で喫茶店に入ってクリームソーダを頼んだ時には、その緑色にわくわくしたものです。


 ですが、私の思い出のクリームソーダの色は緑ではありません。透明です。


 夏休みの頃になると、父が30本入りのビン入りサイダーを買って、団地の3階の部屋まで持って上がってくれてました。それを冷蔵庫で冷やしておき、冷凍室に入っているアイスで母が作ってくれたクリームソーダ、それが一番の思い出です。


「暑いなあ、クリームソーダ飲もか」


 当時はまだ部屋にエアコンなんてなかったので、買い物から帰ってきたら上着を脱ぎ捨ててほぼ下着姿になりながら扇風機を強にして、それから母がそう言ってくれたりしました。


 コップに透明のサイダーを注ぎ、氷もいくつか。その上にスプーンですくったバニラアイスを乗せたら出来上がり。上にさくらんぼは乗ってないし、お店のと違ってなぜかたくさん泡立ってるけど、それをスプーンでかき混ぜながら、アイスを食べながら飲むのは楽しみでした。


「もうちょっと飲もか」


 時にそうしておかわりもして、汗をたっぷりかいた後の体が冷えてうれしくなったものです。


 普段はあまりジュースを飲まなくて、今ではいざという時のノンシュガーコーラを置いてあるだけですが、夏になると透き通ったサイダーを買って、母のクリームソーダを作ることがあります。


 自分で作ったクリームソーダも、やっぱりお店のよりはぶくぶく泡立って見た目もよくはありませんが、それでも私には世界で一番おいしいクリームソーダなのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ