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モリスが地球を踊るとき  作者: morriss090
31/36

30 科捜研ですか?

「科捜研ですか?」


動かないマック警部の打開策として、マック警部以下二名は、科捜研に出向いた。

においの成分を増強して、マック警部にかいでもらうためだ。

においをかいだマック警部は、ウォワーンとうなった。


「既知のにおいだったんでしょうか?」


「なんか、そんな感じだったけどな…。指示を出さずに自由に動いてもらうか…。時間はたっているけど、既知のにおいなら、たどり着けるかもしれない…」


科捜研を出た一匹と二人は、一匹の移動の速度に合わせて、息を切らせていた。


「は、はやいっすね、警部は…」


「う、う、…」


マック警部がスピードを落として、小走りくらいでついていけるようになった時、

幸田刑事が、


「あの、気のせいかもしれないのですが…」


「ん、なんだ?」


「あ、いえ、気のせいというか、まだ、分かんないんで…あれですけど、

 でも、その、マック警部はワンダーランドを楽しみましたか?」


「ん、すこぶる楽しんでいたぞ。うん、お前と同じことを俺も考えている。」


「あ、やっぱり、ですよね。この道…

 もっと遊びたかったんですよね…初めての有給だったのに、途中で仕事になりましたもんね。」


「ま、犬だからな…」


「どうします?」


「とりあえずは、止まるまでは追跡。」


「了解です。」


楽しい時を共有したからだろうか。

幸田は、なんとなくマック警部と仙田刑事の距離が縮まっている気がした。

それこそ、気のせいだと言われてしまいそうで、口には出せなかったけれど…。


そして、二人の予想どおり、マック警部はワンダーランドにやってきた。


しかし、その後の行動は、二人の予想外だった。

入場門を抜けて、ワンダーゾーンに入る手前で、鼻をひくひくさせて、何かを確認した。


においの筋を発見したマック警部は、もう迷わなかった。


幸田刑事が暇をつぶしていた待合ゾーンの方角へ進んでいく。


予想外の行動に、二人の刑事は顔を見合わせた。

???

マック警部は、お構いなしにずんすん進んでいく。

やがて、待合ゾーンのショーが開催されるホールに至る。


ホールに入ろうとして、途中で係員に呼び止められたが、捜査中なので、どうどうと国家権力をちらつかせて中に入った。


すると、もう、まさに、今始まる寸前の状態であった。


さすがに何の確証もなくショーを中断させてまで、捜査するわけにはいかない。

舞台のそでに近い座席に座って、マック警部に「待て」をした。

マック警部は上司ではあるが、警察犬の訓練が身に染みているので、正式な「待て」がかかれば、お行儀よく待っていられるのだ。


「ショーが終わってから、捜査を開始しよう」


1匹と二人は、刑事の気配を消して、ひとまずは観客の気配をまとった。


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