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モリスが地球を踊るとき  作者: morriss090
21/36

20 ね、ネズミさま

「ね、ネズミさま」


モリスはそう言って、ひざまずいた。

モリスの背中があったところからネズミが見えた。

ものすごく大きい。

ネズミは後ろ足で立ち、小さな回覧板のようなものを持っていた。

そして、続ける。


「お目にかかれて光栄です」


ネズミは、それを受けたように、首を傾げた。

そして、何もなかったかのように、いそいそと立ち去った。

まるで、それはネズミではなく、買い物途中のおばさんのような立ち去り方だった。


この場面の10m先に、僕はいた。

なぜ?

僕はしばらくその場に立ち尽くし、帰ってくるモリスに、詰め寄った。


「何?何してたの?」


「ご挨拶だよ。」


「え?なんで?」


「だって、日本の王様でしょうね。ネズミさまは。」


「え?なんで?王様なの?」


「アクタカワさん、そう教えてくれたよ。日本ではネズミは太陽より偉いって、太陽は人間より偉いから、、日本の王様はネズミと思ったけど」


「えーと、それは、昔々で始まる話だったかな?」


「それは、覚えてない。」


「ネズミのお父さんが、娘の結婚相手を選ぶ話だよね?」


「そうそう、やっぱり有名ね。」


モリスは、日本の王様に会えて嬉しそうだった。

僕は、なんていうか、もういいやって思う。

ネズミが王様だったら、日本はどんな国になっただろう?


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