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君のメロディ

【目を盗む話】

【君のメロディ】



時は流れる事8月15日、夏休みの真っ最中の事

優花、は今日もあの不思議な女の子を探し歩いていた。


優花 「なぁ天蒼羽、マジで見つからないんだが

   あの子はどこにいるそれとももう死んだのか!?」


優花は焦る表情を浮かべながら電柱に寄りかかり

夢でみた場所と同じ十字路の道路を眺めていた。

次第に暑さもあってか苛立ちを隠せなくなってきた時だった


天蒼羽「ご主人様、今日はもう帰りましょう」


優花 「は!?ここまで待たせて?」


天蒼羽「私は帰ったほうがいいと思いますけどね」


優花 「なんでどこに」


天蒼羽「あぁ失礼、部室にです」


優花 「部室?なぜ」


優花は不思議そうな顔をしながら

頭の中へ直接話しかけてくる天蒼羽と会話していた

その間目の前を通り過ぎた通行人には

ひとりで話していると思われ避けられていた


優花 「お前の声も周りに聞こえればどれだけいいんだろうな」


天蒼羽「ご主人様それは難しい相談ですね」


優花 「これじゃまるでうちがキチガイみたいやないか」


天蒼羽「そうですね~」


優花 「あのさ、「そうですね~」じゃねぇよ

   恥ずかしいわまったく」


天蒼羽「恥ずかしいですか?」


優花 「うん恥ずかしい」


天蒼羽「そうですか、では部室へ帰りましょう」


優花 「いや、もう少し待つ何日ここで張り込んでると思ってる

   でもお前が間違いを見せるとは思えないんだよな」


天蒼羽「そうですね」


優花 「はぁとりま今は帰らない、どうせ部室に行って

   「みんなと楽しんできたらどうですか~」とか

   「少しは遊んだらどうですか~」って話だろ?」


天蒼羽「そういうわけじゃありませんよ」


そう話している時だった反対車線にあの不思議な女の子が現れた

夢とは少し違い左手には茶色い小バックを持っていた


優花 「あ、きた」


優花はそういい変わりかけの信号を走り渡ると

女の子の目の前に立ち止まった


優花 「はぁ、間に合ったこんにちわ」


   「あ、あ!あんた、赤羽」


優花 「へぇ?」



   「若葉がいつも世話になってるわね」


優花 「え、っとうちのこと知ってる感じ?」


   「は?あんた私の事わかってたんじゃないの?」


女の子は子バックを背中側へ隠すように持つと


夏恵「はぁそう、まぁいいわ、私古崎夏恵、

   若葉達の従姉妹よ、ようがないならどいてくんない私急いでんだけど」


優花 「あ、いや、ちょっとあ、恵ちゃんね、アハハ」


優花は汗をぬぐいながら姿勢を直すと夏恵の方をじっと見つめ


優花 「いやぁごめんうちど忘れひどくて」


夏恵「私このあと真夏プロジェクト同好会にいかないといけないから

   忙しいのよ、つか私の事知らないのに話しかけてきたの

   あんた頭おかしいんじゃない?」


優花 「いや、知ってたよ!」


焦りを隠せない優花に天蒼羽は


天蒼羽「みっともないですね面白いです」


その言葉に対して優花は


優花 「天蒼羽てめぇは黙ってろ」


夏恵 「え、あんた誰と喋ってんのよキッモ……

   頭おかしいんじゃないの?独り言多い人とは聞いてたけどまさかね

   なに、お化けとか見えてんの?まじやばいんですけど」


優花 「あ、いや……あぁそれよりそうなんだね、真夏プロジェクトのね~

   あの人のコンテンツでしょ~あはは人気よね~最近」


夏恵 「は?最近どころじゃないからとりあえずどいて信号も青になるし」


優花 「あ、いやちょっとお話したくて」


そういうと信号は青に変わった


夏恵 「キモイどけ」


優花 「危ないって!」


道路に足が出そうになった瞬間夢通り車が目の前を通り過ぎていった

そのまま車は近くの電柱にぶつかり横転すると夏恵は悲鳴を上げしゃがみ込んだ


夏恵 「なに!?なに!?どういうこと」


優花 「あぁ危なかった」


夏恵 「え、なにあんた車来ることわかってたわけ」


優花 「え、あ、いやそういうわけじゃ、まぁいいや急いでんでしょ

   うん、行っといでよごめんね邪魔したわ」


夏恵 「マジであの人なんなのよ……頭可笑しそう」


その時だった、夏恵の胸に鈍い痛みが走った



夏恵 「うっ…」


息をするのも苦しい鈍い痛みがしばらくと続き

落ち着いてから胸をさすり撫で下ろし視界が朦朧としていた


夏恵 「マジで………うざい」


それからしばらくして優花は部室へつくと

月歩と夏鈴が待っていた


優花 「お、おはよ~つかこんちゃ、夏鈴月歩ども~」


夏鈴 「オッス!姉ちゃんならまだ学校だよ~!」


優花 「そっか月歩は元気してたか」


月歩 「うん僕はとっても元気なにせ今日は若葉の誕生日だもんね!」


優花 「せやな~、あれ可憐は?まーちんは」


夏鈴「あ~歩と可憐なら今夜の買い出し、美花ならもう少ししたらくるわ………」


というのも束の間

美花・歩・可憐と、順に顔が揃っていった。


新聞部メンバーは顔を見合わせ意気込みを出すと

食材やプレゼントを並べ 先に到着していた月歩と夏鈴が用意していた

部屋の飾りを飾り付けしあっという間に時間は6時を迎えた


可憐「ふう!終わった!」


可憐がそう一息をついて

玄関を背中にリビングの右の窓付近に置いてあるソファーに

腰をかけると夏鈴は時計を見て少し不安そうな表情を浮かべていた


夏鈴 「てかあれ、もう6時じゃん。姉ちゃん遅いなぁ大丈夫かなぁ

   どうしよう、何かあったのかなぁ………」


そう呟くと月歩は隣に行き


月歩 「大丈夫だよきっとプレゼントとか買いに行って遅くなってるんだよ」


夏鈴 「そっかなら大丈夫か」


2人が話しているとキッチンの横に立っていた美花は腰に手を当て


美花 「もうそういうことばかり言わないの

   あまりそう言うことばっかりいうとほんとになっちゃうからね~

   そうだなぁ、プレゼント~

   あの人いじめられて居場所ない人だから 遠回りして帰ってきてんじゃないかなぁ」


それを聞いた夏鈴は驚いたような表情をして


夏鈴 「いくらなんでも冗談がすぎるぞ!笑えないような冗談やめろよバカ!」


それを見ていた優花はクスクスと笑いながら


優花 「てかそしたらプレゼントはなんだろうなぁ消耗品とかかなぁ

   ほら、買いに行くのも食物とかなら並ばないとならないし」


そう話していると可憐は嬉しそうに


可憐 「なら私TSが欲しい!新しいゲーム出たし!」


優花は呆れたようにそれに対して


優花 「いや、お前のプレゼントちゃうやろ」


その間に入るように月歩は嬉しそうにしながら


月歩 「あ、わかったこないだ発売された新しいラビィのぬいぐるみでも

   買ってきてるんじゃないかなぁ~!

   あれ重たいし大きいから運ぶのが大変なのかも!

   お姉ちゃん人のこと甘やかすような人だから!」


そう聞くと優花は少し難しそうな顔をしながら



優花「まぁあの人は自分に厳しくて人に甘いっていうところあるからね

   若葉の母に似たんだろしらんけど」


月歩 「そうかもね~僕もそう思う!」


と3人が話していたそれを聞いた歩は


歩  「じゃあお得意の盗める力で部長が今何をしているか探ってよ」


とニコニコしながらいうと美花は


美花 「しかたないなぁ」


とこぼしながら目を赤く光らせた時だった

手に持っていた台布巾を床に落とした

優花は眉を寄せながら


優花 「ど………どうした?」


美花の表情はみるみるうちに血の気が引いていく様子だった


美花 「………部長の声が無い」


その言葉に部室は一瞬にして静まり返った

夏鈴は少し荒げた声で


夏鈴 「どういうこと、なにどういうことだよ」


美花 「僕もわからないよ、あ、でも電話がくるよ」


夏鈴 「誰から」


と会話をしていると部室の2階から電話が鳴る音が聞こえた

優花は何かを察したように


優花 「お………あのさ、まさかじゃないけど」


電話の音が止まりしばらくすると2階のドアが開く音がし

若葉の足音が聞こえた

月歩は引きつった表情に変わり


月歩 「お姉ちゃん………何かあったんだろうか」


そう口をこぼすと夏鈴は


夏鈴 「そういうこと言うなよ!俺も言ったけど、大丈夫だよ!

   ほら、姉ちゃん方向音痴だから迷子になって保護しました~とかだろ」


と震えた声で答えた

階段を下りてきた若葉の表情はまるで目の前で人が死んだかのような

表情のままメンバーの前に立ち止まると


若葉 「お姉ちゃんの遺体が発見されたんだって」


その言葉に誰も何も言えないでいた

新聞部メンバーはその後遺体が発見された

部室の山があるふもとへと降りて聞くと

警察達がブルーシートを配置し話し合っていた

若葉は感情を抑えきれず叫んだ


若葉 「お姉ちゃん!」


警察が集まる中に飛び込んでいくと

もちろんのこと抑えられ


男性の警察 「こら、ダメだよ」


若葉は必死に運ばれていく布をかぶった何かが

自分の姉であることを理解し必死に手を伸ばしていた


若葉 「おねえちゃん!おねえちゃん!」


抑えられる体を振り払おうと手を伸ばすものの

届くはずがなかった


優花はその風景を見てただ涙が静かに頬を伝った


優花 「どうして………なんで」


そう言いながら隣で膝から崩れ落ちる夏鈴は

地面に手をつきながら叫んだ


夏鈴 「なんでだよ!」


するとメンバーの後ろ側から女の警察官が優花に声をかけてきた


女性の警察「えっと電話したご遺族の方でしょうか」


優花 「いえ、うちやなくて向こうのくるくるヘアーです」


と若葉を指さした


女性の警察「どういった関係で」


優花 「あ、友達です」


女性の警察「なるほど」


そう言うと警察は若葉の方へと近寄り

目の前にしゃがみこむとなだめるような仕草に

何か順おって話しているのだろうそんな仕草を見せた


しばらくしてことの処理が終わると


若い警察「おそらく事故死ですね」


と告げられメンバーは部室へと帰っていった

若葉は当然のことながら部屋に逃げ込むように駆け込んでいった。

メンバーは顔を揃えてテーブルを囲っていた

現状を受け入れられないでいる夏鈴は


夏鈴 「事故死なわけあるか!姉ちゃんは誰かに殺されたんだ!」


それに対して月歩はただうつむいたまま何も言えず声を押し殺し泣いていた

可憐は困った表情を浮かべながら


可憐 「いや、でもなんの証拠もないわけだし」


夏鈴 「いや絶対そうだ!だって考えてみろさっき言ってたろ

   頭に強く石のようなものが当たった跡があるって!」


可憐 「だからって誰かにって」


夏鈴 「絶対そう!殺されたんだ!また昔みたいに誰かに襲われたんだよ

   もうこんなことはないって思っていたのになんで」


夏鈴がそう言うと玄関のドアが開いた音がした

皐月が部室へ到着したのだった


皐月 「ごめん遅れた、それと、話は聞いた………」


そう小さな声でいうと静かに部室に上がりソファーへ座り込んだ

しばらく沈黙が続くと月歩は静かに話しかけた


月歩 「ゆーちゃん、お姉ちゃんずっとゆーちゃんの事気にしてたんだよ」


優花 「え」


月歩 「ゆーちゃんがいつも

   「黙れ」とか「うるせぇよ」とか言ってもいつもね………

   「ゆーちゃん大丈夫かなぁ」って「あの子どうしたのかなぁ」とか

   「今日嫌なことあったのかなぁ」とか

   怪我してるの見つけたときは「親にまたなにかされたんじゃないか」って

   いつもいつもゆーちゃんのこと気にかけててね」


優花 「うん」


月歩 「「あの子はまだここに来たばかりだから心が開いていなくて当然で

   だから、あの子が心を開いて話してくれるまで待ってよう」って

   いつも言ってた、夏鈴が「なんだよあいつ」って怒っても

   いつもただ「待ってようね」って「人には人のペースがあるのよ」って」


優花 「うん」


月歩 「どうしてだろうね……なんでこんなことになったんだろうね」


優花 「部長…いつも………」


月歩 「うんこないだゆーちゃんが手を払って出て行った時も

   夜だけど………「あの子大丈夫かなぁ」って

   「ちゃんと寄り道しないで帰ったのかなぁ」って言ってた」


優花 「そっか………そうなんや」


月歩 「どうして死んだのかなぁ」


優花 「知らねぇよなんで死んだか、

   ただ………悪いことしちゃったんだな」



夏鈴 「姉ちゃんな、ほんまになお前のことずっと

   ずーっと誰よりも気にかけてて、でもお前だけじゃねぇよ

   みんなのことだ、夏休みとかの休みしか来ない皐月のことも

   連絡取れなくて音信不通が多い可憐のことも

   みんなのこといつも気にかけててあそこの本棚があるだろ」

   いつもみんなのこと日記に書いてたんだよ

   今日は誰が来て、今日は誰が来なくて

   こういう表情だった こういう話をしたってずっと

   優花お前姉ちゃんに強く当たってただけだろ」



美花 「黙れ!」


美花はその声に合わせて机を勢いよく叩き立ち上がった


美花 「そんなこと言ってたって今から例え

   「あぁいい人だったんだ恩返ししなきゃ」とか考えたってもう帰ってこないし

   こんなふうにしてたら部長死んだあと成仏できないだろ、泣いちゃうだろ」


優花 「「いつもありがとう」くらい言いたかったな」


美花は少し早口に


美花 「ゆーちゃん僕ずっと言ってたよね」

   「後悔したってもう遅いってことがあるだから

   言いたいこと伝えたいことは、ゃんと思ったときに言いなさいって

   言わなかったゆーちゃんが悪い

   でも僕は攻める気はない、だって、仕方ないよ

   怖いんだもんね、ゆーちゃん沢山いじめられてるし親にも暴力受けてるし

   怖いよね、急に優しくされたら誰だって怖いよ

   動物だって怖い、虐待された動物は優しい人でもまずは噛み付いちゃうものだし」



優花 「あのさ、美花」


美花 「なぁに」


優花 「部室ってどうやってできたの」


美花 「え、なんで急に」


優花 「知りたくなった、部長が普段何を考えていたのか

   部室、なんで作ったのか知りたくなった」




月歩 「たしかに僕も知りたい、何を思っていたかは知ってるよ

   いつも聞いてたし、でもなんで出来たのか知らないんだよね

   美花って最初っからいるじゃんだから教えて欲しいなぁ」


可憐 「たしかに私も知らないんだよね教えてよ」


美花 「そうだね、あれは今から4年前の事なんだけど………」


今から4年前美花が小学1年生の頃の夏のことだった

両親に育児放棄をされ父親が仕事がうまくいかないと

いつもその八つ当たりに美花を殴る蹴るなどのDVをしていた頃


美花 「もう無理だ!」


ひどくやせ細った体を引きずり夜中の3時ほど

少し小さい靴をはいて美花は家を飛び出していた

息を切らしながら止まることなくずっとずっと走り続けた

親が絶対に見つけられない場所へ

だれもいない静かな場所へ、

フラフラとしながらも街の中を駆け

気が付けば山の麓まで来ていた

天気は悪く雨が土砂降りの雨が降り注いでいた


美花 「ここならだれもいないかなぁ」


気が付けば朝日が昇るほどの時間になっていた

おそらく5時半かその辺だろう

ひとつ古びたバス停がありそこにあるベンチに腰掛け一息つくと

バス停の横あたりから犬の「くーん」と寂しそうな声が聞こえてきた


「え」


美花は驚きながらそっと覗き込んでいると

ビールケースに体を丸め寒さに耐えながら少し出ている屋根で

雨宿りをしている柴犬を見つけた


美花 「なんでこんなところにいるの」


そう言うと美花は目を赤く光らせ犬に問いかけた


美花 「君どうしたの」


そう言うと犬は頭をかしげていると

美花の頭の中にひとつ声が聞こえてきた


犬  「君はどこから来たの?独りぼっちなの?」


美花 「そうだね、僕は家を飛び出してきたんだよ、

   君はどうしたの?」


ジュリ「私の名前はジュリ、捨てられたんだ、君は?」


美花 「僕、僕も親に捨てられたのかなぁ………

   「お前なんか引き取らなきゃよかった」って

   ご飯ももらえないし話も聞いてもらえない

   たまに部屋の中に閉じ込められたりするのに耐えられなくて

   学校でもいじめられてるから居場所がなくてね

   それで家を飛び出してきたんだ」


ジュリ「そうか、安心したよ、君は私の気持ちがわかるんだね」


美花 「うん、なんとなくだけどね………あ、

   お腹すいちゃった………昨日から何も食べてなくて

   君はお腹すいた?」


ジュリ「お腹は空いているでも何も食べるものはないから

   雨が止んだらまたご飯を探しに行くんだ」


美花 「そうなんだ~あ、そうだ僕家を出る前に持ってきた

   ビスケットが1枚だけあるの一緒に食べない?」


ジュリ「食べていいの?なら一緒に食べよう」

美花 「うん食べよう!」


それから美花は色々な話をして近くの山の中に2人で住むことにした

木の根を排では取り出した虫を食べ


ジュリ「お腹壊すよ」


と犬に心配されたり近くの川で魚を取り

山の中にある小さい隙間で火をおこし暖をとりながら魚を焼き食べたり

木の根元に時間をかけて穴を掘り

集めてきた枝で屋根を作り家にして気が付けば1年が過ぎた夏の頃


美花 「ん」


朝露で目が覚めると

いつも横に居るはずのジュリの姿が見つからなかった


美花 「あれ、どこジュリ!ジュリ!」


と穴蔵から這い上がり目を赤く光らせ探し歩いた


美花 「音が聞こえない、ジュリ!」


山の中を駆け周りしばらくするといつも魚をとっている川にたどり着いた

しかしそこにはおそらく5年生~中学1年生くらいの男の子5人が集まっていた

近くの茂みに身を隠し様子を見ていると子供達の足の隙間から

血まみれになって倒れているジュリを見つけた


美花「え………」


あまりのことに思わず声をだした美花に気がつき子供たちは美花の方を振り返った

手には金属バットや木刀などをもち武装していた


子供A「おい誰かいるぞ」


リーダー「人間か、化物かどっちだ」


そう問いかけたその途端美花の頭の中に走馬灯のように映像が流れ

彼らが寝ている美花を見つけ危害を加えようとしているところ

ジュリが攻撃し彼らに殴り殺された一連の流れだった

美花の中には沸騰するばかりの怒りがこみ上げてくると

相手を刺激しないようゆっくりと茂みから顔をだした


美花 「僕は人間だ、お前ら、ジュリを殺したな」



リーダー「そうだよ、化物退治をしていたらこいつがいきなり噛み付いてきたんだよ

   だからお仕置きしてやった、そしたら動かなくなっただけだよ」


美花 「ふざけんな!」


だが小学2年生ほどになったばかりの子が叶うはずもなく

頬を殴られ地面に横たわると


子供B「お、てかお前赤い目をしてるな

   つーことは化物の仲間か!」


リーダー「お前、いつも俺たちを不幸な目に合わせやがって死ね!」


そう大声を上げると手に持っていた武器を振り下ろし美花のことを

囲い押さえつけ殴り回しそのまま意識は闇の中へと落ちていった

気が付くと数日がたったのだろうか、

全身アザだらけのまま同じ場所に横たわっていた

急いであたりを見渡すとジュリの姿はなく

どこかへと引きずられ連れて行かれたような跡があった


美花 「ジュリ………守ってあげられなくてごめん」


美花からは大粒の涙が溢れだしそのままトボトボと山の中を歩いていた時だった


「助けて」


と頭の中に響き渡った

その声はとても低く弱く、怯え切ったように震えた声だった

その瞬間木々の向こう側人の影を感じ振り向くと

黄色の髪の毛に頭には赤いリボンをつけた黒いセーラー服の女の子

そして自分と同じように赤い目をしていた


美花 「そうだ、きっとあの人なら

   こないだの子たちが言ってた化物について知ってるかも」


と疑問を追求するとともにこんな山の中人が居るなど珍しくなり


「あの!」


そう声を掛けようと思ったが声を交わす勇気がなかった

それから数日してもずっと


「助けて」「怖いよ」と声が聞こえてきた


美花は震える手足を押さえその声がする方へと向かっていった

そして震えた自分を励ますように


美花 「ランランラン~会いに行きます~」


と鼻歌を歌っていた

そして山の中少しだけ開けた場所につくと

そこには一軒の木造建築の家が立っていた


美花 「ここから声がするのか」


そう言ってドアの前に行きそっと


美花 「ごめんください」


と声をかけた


その一連の流れをメンバーに説明していると優花は静かに頷きながら


優花 「まぁお前も辛かったんだなぁそれで?」


美花 「それでまぁまとめると

   すごい怯えた声でなんか色々叫び散らしてなかなかドアを開けてくれなくてね

   でしばらくしてこの部室の中からものすごい荷物が崩れた音がして

   当時は玄関に本棚がひとつ置いてあってねそれが倒れたらしくて


   下敷きになっててね、まぁ当時は

   びっくりして思わず「大丈夫ですか~」ってドアを開けたんだ

   無用心だよね開けっ放しなんだから~

   それからまぁお互い1人ぼっちで若葉のことを聞いてそれなら


   「声にならない声を届ける部活新聞部を作ろうよ、

   新聞なら宇宙に言っても届くでしょ、同じ独りぼっち同士集めて

   みんなで助け合って支え合う場所を作ろう   


   みんなのマイホーム!安心して帰れる場所を!」ってここを作ったんだ

   1人ぼっちだったしあの人心配症なところあるから

   あとは宇宙旅行したいとかよく言ってたよ、

   宇宙に行ったら宇宙人と友達になって~とかそんなこともね


   あとよくひとりで手紙書いてた、星に手紙を書いてるんだってさ

   なんか星から通信がくるとかなんとかわからないこと言ってたけど

   多分そうやって自分のこと「大丈夫」って言い聞かせてたんだろうなぁって思うよ」


優花 「なるほどねそうか、そうか………」


皐月 「うう………つらいなぁでもいい話だなぁ」


と泣いていた

この日から数日が経ち遺族は若葉だけなので

小さく葬儀を上げ終えると

メンバーは近々行われる灯篭流しへ出かけることにした。




孤独な2人の少女が出会う。

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